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●「ヒストリー・オブ・ラヴ」● ★★☆ |
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2006年12月
2007/01/11
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ナチスに蹂躙されたポーランドから脱出し、NYでずっと孤独な生活を過ごしてきたレオポルド・グルスキはもう80歳。 かつての恋人アルマ、彼女の産んだ息子と父子の対面もできぬまま2人は既に死し、レオももはや死を迎えるのみ。 そんな時期になって突然、レオは60年前に自分がアルマのために書いた小説「愛の歴史」が、いつの間にか本となって人に読み継がれていたことを知るのです。 一方、「愛の歴史」に登場する女性から名前をとって“アルマ”と名づけられた14歳の少女アルマ・シンガーは、その本を読んでアルマは実在の女性に違いないと信じ、その女性の行方を探し始めます。 老人レオが主人公となる部分と少女アルマが主人公となる部分が入り混じり、さらに過去と現在、小説の中の世界が入り混じるためもうひとつ捉え難く、波に乗り切れなかったのは最終場面の直前まで。 最後の最後、頁を1頁1頁をめくる毎にドキドキする気持ちは高まっていきます。 |