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「編集者とタブレット」 ★☆ 原題:"La liseuse" 訳:高橋啓 |
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2022年03月
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ベテラン編集者であるロベール・デュボワに若い研修生が手渡してきたのはタブレット。 もはや編集者が原稿の紙束と格闘する時代は終わったのか? 何もかもデジタル化という時代ですから、文芸編集者が原稿を紙束ではなくタブレットで読む、ということになっても何ら不思議はありません(実際はどうなのかまでは知りませんが)。 とはいえ、そうなると色々なことが変わってくるのでしょう。 作家、編集者、若い社員等々、受け留め方も人それぞれの筈。 そこに興味があって本作を手に取った次第。 デュボワ、決して昔気質の頑固な編集者ではありません。 タブレットも何とか使いこなしていますし、若い社員たちに新しく事業を立ち上げよう、そのための会社を設立しようと提案もしています。 でも、最終的にデュボワが選んだ道は、(状況の変化があったにしろ)私も納得できるところ。 時代の趨勢がそうなったからといって人生は別ですから。 惜しむらくは、私の集中力がイマイチだった所為か、もうひとつストーリィに乗れなかったこと。 |