ダン・ブラウン作品のページ


Dan Brown 1961年米国ニューハンプシャー生。アマースト大学卒業後、英語教師を経て作家。2003年03月「ダ・ヴィンチ・コード」がベストセラーとなる。

 


  

●「ダ・ヴィンチ・コード」● ★★
 
原題:"THE DAVINCI CODE"     訳:越前敏弥

 

 
2003年発表

2004年5月
角川書店刊
上下
(各1800円+税)

2006年3月
角川文庫化
(上中下)

 

2005/08/23

ルーブル美術館の館長ソニエールが何者かに殺害される。ソニエールが守っていた秘密を奪おうとしての犯行らしい。
発見されたソニエールの遺体は、ダ・ヴィンチの素描<ウィトルウィウス的人体図>を模した形で横たわっていた。ソニエールは何を伝えようとしたのか?
ハーヴァード大学教授のロバート・ラングトンは館長と会う約束になっていたため、仏司法警察から有力容疑者にされてしまう。
一方、現場に駆けつけた暗号解読官ソフィー・ヌヴーは、ソニエールのメッセージが孫娘である自分に向けられたものであることを即座に理解する。。
警察に頼る危険を察したソフィーは、ラングトンと共に現場から逃亡し、警察に追われつつ秘められた謎を解き明かそうとする。その秘密とは、キリスト教の教えを根本から覆す重大なものらしい、という歴史ミステリ+サスペンス。

歴史上の謎解きというストーリィも興味つきませんが、本書の面白さはそれよりもスピーディな展開にあります。
めまぐるしく局面が展開し、立ち止まるということがない。
警察から追われる中必死で逃亡しつつ、何重にも施された暗号を次から次へと見破っていく。しかし、警察が、そして殺人鬼が執拗に2人を追跡してきます。
そうしたストーリィ構成が、ぐんぐんと読み手を引っ張っていきます。その点が本書の面白さ。
ただ、下巻中盤を過ぎるとさすがにペースダウン、同時に黒幕が誰であるかについても察することができてしまう。その点がちと残念なところ。
しかしながら、歴史上の有名人物が次々と登場し、暗号につぐ暗号、そして息詰まるようなめまぐるしい展開は、読み出したら最後止めることのできない面白さがあります。ご一読あれ。

 


   

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