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「偶然仕掛け人」 ★★ 原題:"The Coincidence Makers" 訳:高里ひろ |
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2019年04月
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偶然の出会いが恋に繋がる・・・神様の仕業かも、と想像したくなるようなシチュエーションです。 しかし、それは神様の仕業ではなく、“偶然仕掛け人”の仕業なのかもしれません。 本作は、そんな偶然仕掛け人をめぐるストーリィ。 まずは冒頭、主人公である仕掛け人=ガイが、恋人になる筈である若い男女が偶然に出会うよう、様々な仕掛けを施す様子が描かれます。 そんな仕掛けとその結果生じる恋を描く作品と思っていたのですが、あにはからんや、ストーリィは仕掛け人たち自身に関する物語へと展開していきます。 <仕掛け人課程>を一緒に受講した同期の仕掛け人=ガイ、エミリー、エリックの3人が中心軸。 何と三人の仲間内で仕掛けが行われるとは!? とはいえ、そう興奮や感動する程のストーリィではないと思っていたら、最後の最後で逆転さらに逆転と、すっかりしてやられました。 最終段階に至っての多層なトリック、本作の面白さはそこにあると言って誤りではないでしょう。 仕掛け人にとって“偶然”とは、決して単純なものではないのかもしれません。 ともあれ、ガイと相手の彼女にどうか幸あれ! |