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1.ガラスの街 2.オラクル・ナイト |
●「ガラスの街」● ★★ |
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2009年10月 2013年09月
2009/11/18
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妻子を亡くしNYという都会で孤独に生きる作家、ダニエル・クイン。今は探偵小説を1年に1冊のペースで刊行している。 その彼に、ポール・オースターという人物宛の間違い電話が何度かかかってくる。そして何度目かにかかってきた電話に、クインはオースターだと名乗って電話を受ける。 電話の主の用件は、殺される危険がある、探偵ポール・オースターに助けてもらいたいという依頼事だった。 今や自らの生み出した探偵の方がこのNYという街にふさわしい気がしているクイン、電話の主ピーター・スティルマン夫妻の元を訪ね、さも自分自身が探偵であるかのように、仕事の依頼を引き受けてしまう。 前半は意味の判らなかったストーリィですが、読み終わった今、上記の有名作品と並べて思い返すと、実に面白い作品を読んだという気分になってきます。 ※このオースターの第1作は、持ち込んだ17の出版社から拒絶され、その末にやっと出版されたものだという。 |
●「オラクル・ナイト」● ★★ |
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2010年09月 2010/10/24 |
重態だった作家が奇跡的に病院から退院。 しかしあにはからんや、物語内物語が主かと思えば、後半、作家の実人生の方にこそ問題が生じます。 結局、とても幸せとは思えない結末ですが、物語は面白いもの、という意味では、内も外も物語も面白いのです。 |