Seven Footprints To Satan

SFではないし、ファンタジーでも、ミステリーでもないけど、設定がかなり非現実的なところがメリットらしい。Satanの強烈なキャラクターでもっている様な小説だが、人気は結構あって映画化もされているし、メリットの小説ではひょっとすると出版部数が一番多いかも知れない。1939年には、The Ship of Ishtarと同じく、「読者の御要望にお応え」ということで、Argosy誌にFinlayの挿絵入りでリバイバル連載されている。メリットの作品を次々に刊行したAvon Booksでも最初に取りあげたのがこの作品だった。表紙のSatanの顔を見ると、何となく東洋人風に描かれているのが面白い。小説の中では「眼は強烈なサファイアブルー」となっているから、メリットはそんなつもりで書いたのではないと思うが、Fu Manchuの影響か、こういう怪人は東洋人というイメージがあるのだろうか。

初出誌 Argosy All-Story Weekly 1927年7月2日号 より5回連載。
再録誌

Argosy 1939年6月24日号より5回連載 。(Finlayの挿絵入り)

Fantastic Novels 1949年1月号。

ハードカバー

1928年Boni & Liverlight社。

1929年Grosett & Dunlap社よりPhotoplay Editionとして映画とのタイアップ版(映画のスチル写真入り)。Boni & Liverlight社と同一版使用。

ペーパーバック

1942年Avon Murder Mystery Monthly #1 (ダイジェストサイズ)

1942年Avon Books #26(ペーパーバックサイズ)

1950年Avon Books #235以降再版多数。

Argosy All-Story Weekly誌1927年7月2日号。表紙はC. Clyde Squires。確かに小説の中の場面を忠実に描いているが、何でこんなところを表紙にするのだろうか。

Argosy誌1939年6月24日号。表紙はRudolph Belarski。リバイバル5回連載開始。

Boni & Liverlight社初版(1928年)。

Avon Murder Mystery Monthly #1 (1942年)。Avonからの初出。表紙は不明。

Avon Books #26(1942年)。表紙は不明。

Fantastic Novels 1949年1月号。表紙はLawrence。

Avon Books #235(1950年)。表紙は不明。なかなかムードがあって良いがSatanはもうちょっと知的であって欲しい。

Avon Books T-115(1955年)。表紙は不明。とても人前では読めない表紙だが、これはAvonとしては7刷目にあたり既に50万部を超えたと書いてある。