さて、これはいったい何でしょう?

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【写真Aset:同じ個体を3方向から】

 ときは'01年4月29日。場所は伯耆大山近くの船上山。手は子供(小5)のもの。同じ個体を3方向から撮ったもの。

写真A-1 写真A-2 写真A-3


【写真Bset:部分拡大】

 Asetのそれぞれを順に、部分拡大したもの。

写真A-1の部分拡大

写真A-2の部分拡大 写真A-3の部分拡大


【あとがき】

 '97年の同月同日、大山下山キャンプ場から登る大山夏道でこれと同じものをブナの高木で見ていました。まさかブナに赤い実が付くとは聞いたことがないと疑問に思ってはや4年。何とか確認できないものかと出かけた大山周辺で、たまたま見つけました。幸い、目の高さにあったブナの枝先を頂戴して(ブナよ、ごめん)、写真に納めたものです。現物は、非常に残念ながら、帰りのガソリンスタンドでゴミと化してしまったようです。この写真だけが頼りとなってしまったのですが、お心当たりがある方が居られましたら、ご連絡を戴いたらと思います。

【参考情報1】

 ちなみに、大山周辺に限られるのかと思っていましたら、「岳人4月号別冊2001春山」のP60に同様の写真が。NIFTY SERVEのFYAMABC【山と自然】という会議室で紹介してくださった人がいて気づきました。この雑誌の写真は、甲府が近い御坂山塊の黒岳周辺とのことです。


【判明】

 この赤い実、実は虫コブでした。「ブナハアカゲタマフシ」といいます。ブナの葉に付く、赤い毛がある、丸い虫コブ。とまあ訳せましょうか。「虫こぶハンドブック」(文一総合出版 ISBN4-8299-2178-1 C3645 \1200E 薄葉 重著)のP19に載っています。タマバエの一種で学名不詳とあります。『4〜5月に虫えいは脱落する。その後の経過についてはよくわかっていない』ともあります。

【参考情報2】

 この実、奈良の大峰山系で毎年のように見ています。どんな虫が出てくるのか、どんなハエに成長するのか、まったく未知であります。自然って、不思議ですね〜。虫がこんな鮮やかなヤマモモの実そっくりな虫コブを作るのですからね〜。


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