コマウスユキソウ咲く木曽駒ヶ岳へ
1999/7/17〜20

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【プロローグ】

 木曽駒ヶ岳にコマウスユキソウが咲いているらしい。その中心地は極楽平だと聞く。7月17日に三河の西浦温泉で、NIFTY SERVEのFBMAN、FBINC、FWSTAGE合同の全国オフがあり、これに出席する予定がある。当初、この時期では盛りを過ぎているのではないかと調べていたら、そうでもないらしい。ではと、20日に休暇を取って出かけてみようと思い立った。昨年、船形山でミヤマウスユキソウを見たのに、横殴りの風雨で写真も撮れなかった。6月には、六甲高山植物園でエーデルワイスを見て、いやがおうにも心は高ぶってきた。

 最初は、三河に行くのだから愛知県のブナを観察しようと、天狗棚・1,200高地を予定に入れていた。だが飯田線は時間がかかるし、帰阪も考えねばならない。天気が良ければ駒ヶ岳ロープウェイも混雑するだろう。なら、ロープウェイを避けようか・・・・。とにかくテントを持ち、キャンプの準備をと始まった。

 7月17日の朝、やっと荷物の整理にかかる。昼過ぎに大阪を出発する。目指すは三河の西浦温泉。名古屋のeXeメンバーが中心に、全国オフの話が行き交っている。打ち合わせ、各種の案内・資料類、参加表明。これらがすべて会議室上やメーリングリストでなされる。なんとも膨大な情報量ではある。いわば単にビジネスマン・ウーマンが集まって酒を飲み交わす、それだけのカタチではあるが中身は濃い。今や、誰でもインターネットで電子メールという時代ではある。だからこそ顔をつきあわせる機会が、以前よりも増して必要なのかも知れない。

 名古屋で新幹線から豊橋行きの快速に乗り換え蒲郡で降り、西浦温泉行きのバスに乗る。バス停から銀波荘へ歩くと、なんともほんに海岸べり。海水浴場が目の前の宿である。ここへ大きなザックを背負って、それも重たい登山靴といういでたち。流石に気恥ずかしいが、やむを得ない。玄関を入ると「しゃちほこオフ」の幹事団が笑顔で歓迎してくれる。とにかく部屋に入って風呂へ。続いて100名を超す大宴会。宴会途中に、同行するぶんさんと打ち合わせ。単身赴任先にいるKENさんには携帯で電話。この場で最終的なコースが決まった。

 18日の朝、海抜ゼロメートルの宿から出発。打ち合わせどおり、KENさんが車で迎えに来てくれたもの。コースは、天狗棚・1,200高地はパスし、直接木曽駒ヶ岳に向かう。ロープウェイに乗り、一気に2,600mまで上がることに。KENさんは日帰り、ぶんさんと自分は頂上でキャンプして木曽福島に降る予定となった。


【記録文書から】

《海抜0mから2,956m経て帰りました》

 海抜0mの花火・温泉を楽しませていただき、木曽駒ヶ岳へ直行。文明の利器をフルに活用して、7/18の11時には千畳敷に(2,600m)。朝には雷も、なんて天気予報でしたが、雨にあったのは頂上直下のキャンプ地の夜のみ。後は降っても霧雨でした。この予報がなければ、いや、この予報のおかげで人の少ない木曽駒ヶ岳が楽しめました。極楽平ほかのお花畑を楽しみ、宝剣岳のスリルを味わい、昨日は木曽駒ヶ岳の山頂2,956.3mを踏み、木曽福島コースを降りました。

 なんですな、こんなに簡単に高山植物の百花繚乱を眺めてはと、せめて降りを歩いたのですが、2,000mの降りはばかになりません。足が降りを拒否する憂き目にあい^^;、這々の体で駒ノ湯へ。行きは良い良い帰りは怖い。真っ暗な林道をとぼとぼ歩きましたわ。温泉で英気を養い、温泉で筋肉治療(^_^;)。いや、ビールは最高。今朝、駒ノ湯を発ち、昼過ぎに帰阪しました。足が棒…。予定していた天狗棚・1200高地は、また秋の紅葉でも楽しみます。ぶんさん、同行お疲れさまでしたぁ〜。

《コマウスユキソウを楽しんできました》

 山旅は海抜ゼロの西浦温泉から始まった。KENさんの車でぶんさんと出発。駒ヶ根高原へ突っ走る。空いている臨時バスとロープウェイで千畳敷へ。もうここは高山植物の世界。人も少ないは好都合。幸いにして狙いの極楽平へ。手前はコイワカガミの大群落。乗越浄土への辛い登りとはえらい違いとKENさん。

コマウスユキソウ

 極楽平はコマウスユキソウの群落地。あちこちに見える。最初は背の低い白い花。何の花やろと思わせる。これがニョキっと伸びるんでしょうな。んで、たかだか15cm足らずのコマウスユキソウが完成する。

←コマウスユキソウ(キク科ウスユキソウ属)。ヒメウスユキソウともいう。これは道ばたに咲いていたもの。登山道に這い蹲って写した。


コマウスユキソウ

←上の写真と同じ個体。上から眺めたもの。


コマウスユキソウ

→別の場所の個体。


赤いコマクサ

 あれ?こんな道ばたに、酒呑んで顔を真っ赤にしたこまさん発見。中岳の囲われたこまさんはほんのりピンク色なのに。少しの間にこんなに酔っぱらったのね^^;。少し進んで木曽頂上小屋の植えたものもピンク色。あ、いや、高度が高くて酔いの廻りが違うのか〜。

コマクサ(ケシ科コマクサ属)。赤い個体。


クルマユリ

 山の花旅、いや、花の山旅は、これで終わりません。勝手知ったるの反対、始めて木曽福島へ降る。Aコース。行きですっ飛ばした高度の花たちがオンパレード。アズマシャクナゲあり、ゴゼンタチバナあり、銀竜草あり。オサバグサもあった。この数日見ただけで夏の花の本ができる。降りでは急いだために、ほとんど写真は撮りませんでしたが、クルマユリだけは別でした。

 始めての木曽駒ヶ岳だから確定は言えませんが、今年は高山植物の当たり年でしょうか。コバイケイソウだけは予想より少なかったような…。


《木曽駒ヶ岳は花の盛り(7/18〜19)》

 この7/18〜19と木曽駒ヶ岳に行ってました。千畳敷までロープウェイで上がれば楽ですね〜。天気が良くて人が多いと大変でしょうが、比較的空いている時期のトピックを報告しておきます。

 いや、ここでこの話をしていますが、そういう環境でこそ育つ。高山植物はその時期に、自然に咲いているものを見ましょうよね。


【その他の花たち】

ミヤマキンポウゲ

ミヤマキンポウゲ(キンポウゲ科キンポウゲ属)。露出オーバーごめん。


ミツバオウレン

ミツバオウレン(キンポウゲ科オウレン属)。


イワウメ

イワウメ(イワウメ科イワウメ属)。


ホソバツメクサ?

ホソバツメクサ(ナデシコ科タカネツメクサ属)?。



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