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ブナ観察紀行(白山・大白川キャンプ場)

1998/8/9〜8/13

《プロローグ》

 この夏も白山へと思いを馳せていた。家族連れだから無理はできない。例によって「のんびり」と家族キャンプとする。白山の西側と南側は昨年こぶなと出かけた。では東側をと調べてみると、大白川キャンプ場というのがあるではないか。どうやらブナの森の中のキャンプ場らしい。ブナ観察とあわよくば高山植物が見れるかも知れないと勇躍して出かける。


《キャンプ&ドライブ》

 ブナの森で2泊した以外は、なんとも観光ドライブとなった^_^;。

大白川・白水の滝

白水の滝→

 あわよくば乗鞍で高山植物も、な〜んて思いましたが断念。今年は高山植物に縁がなさそう。大白川のブナは、幼木もたくさん育ってましたし、ミズナラとの大木どうしの共存には目を見張りました。そんな森の中でキャンプできたのは最高でした。ただ看板にある「ここはオートキャンプ場ではありません」との表示は時代を物語っています。家族で静かに楽しむところとして、今のところ管理されています。のっけから背負子を忘れたこともあり、今回は散策路のみで山道には踏み込みませんでした。


《大白川の散策路を歩く》

 大白川キャンプ場は、まさにブナとミズナラの森の中にある。近くに散策路があったので散歩した。ブナ、ミズナラ、オオカメノキ、ネマガリダケ、イタヤカエデが多く目についた。花ではキツリフネが印象に残った程度。アサギマダラに似たようなチョウがいたが、飛翔中に見ただけで判別できず。アサギマダラよりは白っぽく、美しく見えた。途中、湿原も通るのだが、もうこの時期花は見られなかった。

キャンプ場外れの展望台から白山を望む↑

 キャンプ場の端っこに、白山の展望台があると記されていたので、そこへも回ると、なんとか眺められた。そこに野いちご(クマイチゴ)が。皆で頂戴しようとしたが、なぜかひめしゃらだけは口に入れようとしなかった。きのこの類がたくさんあったけど、これは弱いので判別がつかない。

【観察中の写真から】

ツルニンジン

←ツルニンジン

 瑞々しい花の蕾もたくさんあった。最初は何なのかわからなかったが、つるで繋がっていたので、なんだ、そうなのかと。

ブナの枝

ブナの枝→
 今は夏、今年の実のなりようは想像すべくもないが、落ち葉は豊富、実の殻も多かった。大白川キャンプ場は、まさに「ブナの森」の中にある。

ヤマアジサイ

←ヤマアジサイ


ミソガワソウ?

ミソガワソウか?→

イヌトウバナか?

←イヌトウバナ?


アザミとチョウ

アザミとチョウ→

キツリフネ

←キツリフネ


正体不明

正体不明^^;→

オオカメノキ

←オオカメノキ

 ブナの森にオオカメノキ(ムシカリ)はつきもの。冬芽が開くときは不思議な感動的な出会いを、豪勢な真っ白な紫陽花のような姿を見せてくれる、秋は真っ赤な実をたわわに見せてくれる。四季折々に楽しませてくれる木だ。



《トンボと戯れる》

 『トンボくらいわけないよ』。

 大白川キャンプ場で過ごして、こぶなはトンボ取りの名人となった^_^;。いや、簡単に取れるほどたくさん居たというのか、人への警戒が弱いというのか、必要ないと思うのか。虫かごも持っていたので、一晩だけ同宿させて、朝には解放してやるという「おおらかさ」も身につけた。ブナの森は人もおおらかにさせるところがある。

 そう、2日目の夜には、夜の暗い食事中に、ひめしゃら(娘、1歳)の足へ蝉が飛んできて留まった。これも捕まえて次の朝には解放してやっていた。ミンミンゼミであった。ランタンの明かりに引き寄せられたものだろう。


《クアハウス白川郷》

 大白川の池の畔には露天風呂があった。だけど、キャンプ2泊目に行ったのは、平瀬温泉郷の「クアハウス白川郷」というところ。せめてこぶなと二人だったら池の畔で入っただろうが、食材も調達しよう、ドライブもしたいという総合意見で町中に降りた。町中のコンビニでは大きな美しい蛾が目立ったことを覚えている。

 ここは面白いクアハウスで、水着が居るという。それなら露天風呂は諦めて内風呂で済ませようと思ったら、なんとそれの逆。露天風呂は水着が要らないと言う。内風呂には、男女共通の温泉プールがあった。要するに内風呂はすべてが男女フリーの場所となっている。露天風呂だけが、しっかりと囲われて区画されていた。

 小さいけれども、青空と山並みの見える露天風呂だった。暗い狭い風呂を嫌うひめしゃらもおとなしく入ったという。いや、垣根一つだから声をかければ聞こえたろうが。


《大白川キャンプ場》

 大白川キャンプ場は、管理棟があり、そこでキャンプの申し込みをする。この管理棟まで車で入ることができる。だが駐車場は少し戻る。管理棟の前にはリヤカーがあり、荷物を載せて運ぶことができる。荷下ろしが済んだら駐車場に車を戻すようにとのシステムだ。

 キャンプ場は、森の中でテントを張る場所が区画されている。といっても石などで区画線が書かれているだけで、芝生があったり車を置くスペースがあったりするオートキャンプ場とは違う。その意味で看板に書かれていたのだと思う。回りの木々は自然のまま。ブナの葉の絨毯とまではいかないが。

 ここでテントを張ろうと決めてから荷物を運んだのだが、なんと先を越されていた。ではここにしようと別の場所に。こぶなはリヤカーが初めてだったし、楽しみにしていたようだ。最初、リヤカーを使わなくてもと手で運んだら膨れていた^_^;。帰りには朝一番で使用させてもらって楽しめたようだ。

 ひめしゃらは歩き回るのが一番嬉しい時期。キャンプ場でもおとなしく座っていることはほとんどない。最初に水場への道を覚えて、とくかくその方向へよく歩いた。


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