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− 御坂山 −半日( 2 時間 16 分 )

2 月××日 【晴れ、小雨、風】

 昨年の 8 月以来、半年以上も山から離れてしまった。仕事が忙しいこともあり、登ることが難しい状況でもあった。しかし、夏の暑さから逃げてしまったことも原因である。今日はとにかく山に行こうと計画したのである。

 午前 11 時半に山梨市を出て御坂峠の天下茶屋に向かう。下調べをしていないので不安だったが、道路閉鎖もなく 12 時 20 分に天下茶屋の向かいにある登山道の入り口にデリスペくんを駐車した。天下茶屋は閉まっていて、そこにあるトンネルの入り口も完全閉鎖になっている。他に駐車している車は 1 台もなくひっそりとしている。しばらく使っていなかったザックや登山靴を車から取り出し、持っていく物を準備する。陽が射してて暖かく、周囲に雪はないのでアイゼンは不要と思われ、レインウェアーも昨日購入した薄手の物にする。頂上で食べるつもりでラーメンも入れた。

 何とか準備も整い、12 時 50 分に歩き始めた。ザックは約 12 kg で重く感じなかったが、とにかく久しぶりなのでどうなることやら自信がない。とにかく焦らずにゆっくり登ることにする。しっかりとした階段の登山道がジグザグ道になり、急な登りが続く。しばらくは動悸気味で苦しかったが、止まって休むほどではなかった。20 分で分岐に到着したが、三脚を忘れたことに気付き「またやってしまった」とガッカリ。装備品チェックリストをしっかり作製しないからこうなるのだ。今回から防水ケースにメモ帳と短い鉛筆を入れておき、すぐに出せるようにした。鉛筆はいくらでも削って使えるし、メモ帳がグシャグシャになったりしないので良いだろう。GPS を出して衛生を探すが木があるためか捕捉できない。諦めることにして左折し、御坂山に向かう。林の中だが稜線に出たので風が強く、左側の富士山方面から持続的に吹いてくる。かなりの雪が残っていて、吹き溜まりでは太股くらいまで「ズボボッ」と入ってしまう。練習のつもりで様々な歩き方を試しながら一本道の稜線をくねくねと歩く。展望はよくないが、木々の間から富士山と河口湖が見える。しかし、上空の雲は暗く多い被さるように発達し、天候が悪化する気配だった。雪道の登りは靴が滑って効率よく進まないし、下りは気を付けないと氷に乗って滑ってしまいそうだ。小さな登りや下りが繰り返すので、所々で慎重に歩かねばならず、ペースが掴みにくい。急な登りで凍り気味のところは、帰りに凍ることも考えてステップを鋭角に蹴り込んで残して置いた。

 13 時 59 分に御坂山の山頂に到着。テーブルも椅子もなく、展望もない。やっと座れそうな石が 2 個あるだけだ。ザックを置いて山頂記念写真を撮ったが、汗が冷えて寒いのでレインウェアと手袋を出して身に着けた。このまま進むと一旦御坂峠まで下り、黒岳のきつそうな登りとなる。ここから往復 3 時間のコースなので順調に進めば無理ではないが、既に太股が張っているし、久しぶりなので止めることにした。風があり湯が沸かせるか心配だったがザックと石の陰で湯を沸かすことが出来た。ラーメンが食べたかったが、座る場所もないし風が吹き抜けているので諦めた。コーヒーを作ることにして鍋を持ったら焦げ臭い。ザックでも焦がしたら大変だと思ったが、昨日買ったばかりの毛糸の手袋が少し焦げただけだった。

 コーヒー 1 杯で体が暖まり満足できたので、14 時 26 分に下山開始。下りは膝さえ OK ならばらくちんだ。雪道に作って置いたステップも所々で役に立った。順調に下り、14 時 54 分に分岐を右折。稜線を外れると暑くなり、手袋、帽子、ネックウォーマーを外して手に持った。15 時 06 分にデリスペくんに到着して下山となった。登山道ではだれにも会わなかったし、今日の踏み跡は無かった。ゆっくりと峠道を下り、河口湖インターから中央高速に入った。このコースは以前に車道から写真を撮っていた頃に頻繁に利用したが、最近1年ほどは全く通っていないので懐かしかった。今後も怠けずに暇を見つけて山歩きを継続したいと思うのであった。

( 御坂山= 1,596.0 m )


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