まぼろしのインターネット

 

著者 ジャック・アタリ
訳者 幸田礼雅
出版社 丸山学芸図書
読破期間 1998.12.27〜12.28
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この題名で下らない作品だと騙されてはいけません。

何が、幻だよ、インターネットに幻なんて阿保臭いと思わせる程ダサいタイトルですが、(タイトル考えた人ゴメンなさい)原題はAu-dela de nulle part(あん、dela のaはアクサンタージュ付きね。)だから、「無」の場所からとでも言えばいいんでしょうか。

まぼろしのインターネットなるタイトルをつけさせるゆえんは、未来から軍事機密のインターネットのラインにアクセスしているため、その発信先が機密保持のセキュリティシステムでも検知出来ない事にあるわけなので、あながち嘘のタイトルと言うわけではないのですが、もう少し考えた方が良かったのでは、と言う気がします。

ただし、タイトルと、この本自体のインターネット(やコンピュータ関係)の描写の仕方を除けば、この本は非常におもしろく、読む価値があります。

未来からの通信、時間のパラドックスを利用した複雑なわな、世界を救うため彗星を破壊する核兵器の発射のコードが、何故かホピ族の石板の模様。宇宙の歴史とホピ族の神話。

宗教と時間を超越した対話が宇宙の創世とからみ合ってラストは思いもよらない結末へと流れ込むあたり、思わず引き込まれてしまう事請け合いです。

まあ、注意深く読めば、こんな結末になると言う事は予想出来るんですがね。

しかし、それにしてもこういう物語のコンピュータ関係の描写ってどうして現実味無いんでしょうかねえ。どう見てもそういう方面の知識がないか、リサーチを怠った、あるいはリサーチしても理解しきれなかった人が書いたって気がしますね。

それとは無関係にどうやって未来の世界から現代のインターネットにアクセス出来るか考えてみるのも知的なお遊びとしてはおもしろいかもしれませんね。千葉大学とかの飛び入試で、タケコプターをどうしたら実用出来るかなんて問題も出たそうですし。

私も考えてみたんですが、多重宇宙の構造利用するか、空間の歪み利用して、って方向性でもっともらしそうな話作れそうですね。この本の内容から行けば、多重宇宙で、って説が一番良さそうですがね。


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鈴木祥一 ラストの展開が思わせぶり。

評価はタイトルで騙される人が多いと思うのであえて甘め。


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