東京メトロ東西線07系




07系は、最後まで残る5000系の置換車輌として東西線に投入されました。
「07」という形式番号が物語るように、元々は有楽町線のために導入された車輌でした。
この最後の5000系置き換え車輌については、
当初、新型車である10000系ベースの新造車輌が投入される予定でしたが、
諸事情によって、07系の東西線転属という形になったといわれています。
07系は、最終的には4編成が投入され、5000系の置き換えを完了する予定となっています。

左上写真:門前仲町駅にて撮影
右上写真:深川車両基地にて撮影(イベント時)



東西線07系の運転台です。

基本的な運転台のスタイルそのものは、有楽町線時代のものをそのまま引き継いでいます。
速度計はデジタルATC対応となっています。
しかしながら、運転装置は有楽町線時代の2ハンドル式から片手ワンハンドル式に変更となり、運転台右上には東西線用の列車種別も表示されています。

なお、現在はJR線に乗り入れることができないため、
速度計の下に「JR線乗り入れ不可」と記されています。


東西線07系の車内です。

こちらも内装の基本構造は、有楽町線時代のものをそのまま引き継いでいます。
しかしながら、座席カバーが張り替えられているなどの若干の変更点が見られます。
05系の19番から24番編成は、同時期に制作された06系や07系をベースにして制作されているため、同編成の車内はこの07系の構造と似通っています。
05系は、19番から33番編成までは、ドアとドアの間隔が異なりますが、この07系も上記編成同様にドアとドアの間隔が異なります。




「有楽町線07系」から「東西線07系」へ

 
写真は、いずれも八王子駅にて撮影

07系が東西線の深川車両基地へと回送される際は、
有楽町線現役時代のままの姿で回送されました。
車体には、有楽町線のラインカラーがまかれ、「弱冷房車」ステッカーも2号車に貼られていました。
ただし、写真では甲種回送のために、先頭車両は自動連結器を取り付けています。

07系はこのままの姿で深川工場へと回送され、
そこで東西線仕様への改造を受けることになりました。



東西線07系編成表

西船橋方 1号車 2号車 3号車 4号車 5号車 6号車 7号車 8号車 9号車 10号車
クハ モハ サハ モハ サハ サハ モハ サハ モハ クハ
第73編成 07-103 07-203 07-303 07-403 07-503 07-603 07-703 07-803 07-903 07-003
第74編成 07-104 07-204 07-304 07-404 07-504 07-604 07-704 07-804 07-904 07-004
※4号車は「弱冷房車」。10号車は中野方朝時間帯「女性専用車」。


東西線07系のスペック

車体構造 アルミ製
最大寸法 (長さ×幅×高さ)20×2.85×4.080m
加速度(定員時) 3.3km/h/s
最高速度 110km/h(ただし、現在は100km/hまでしか出すことはできない)
減速度(定員時) 常用3.5km/h/s、非常4.5km/h/s
保安装置 WS−ATC、ATS−P、新CS−ATC(現在未使用)(※)
制御形式 VVVFインバータ制御<IGBT素子>
ブレーキ装置 電気指令式空気ブレーキ並びに発電ブレーキ(ATC連動)
連結装置 密着連結器、半永久型連結器(※)
製造所 日車(※)
注意:(※)を除き、有楽町線時代のスペックを参考にした。

参考:営団地下鉄車両写真集
東京メトロハンドブック



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