• 2002年今月の1枚

    December

    Bob Dylan/LIVE 1975
    日本でのディランの来日コンサートはすべて聞きに行った。どのコンサートも素晴らしく、それぞれツアーごとに趣きを異にし、また一貫した音楽に対する姿勢にはどのコンサートを見ても感動させられる。このアルバムはローリングサンダーレビューのライブ盤。ディランがいちばん油の乗りきった頃のライブであり、また。ザ・バンドがバックをやっているのがうれしい。


    November

    JAMES BROWN/Ultimate Remixes
    ジェームス・ブラウンのリミックス盤。小西康陽リミックスの「SEX MACHINE」がカッコよくて買った。ジェームス・ブラウンのヴォーカルはそのままに、それぞれの作品についてリミクサーが彼らの感覚で仕上げている。タイトなリズムにJB のヴォーカルがグイグイ引っ張っていく感覚が素晴らしい。


    October

    ROLLING STONES/FORTY LICKS
    ビートルズの「1」と同様、このアルバムは無条件で持っているべきアルバム。ストーンズのヒット曲が初期作品から最近作まで詰まった1枚。i-macのCMで使われていた「She's the Rainbow」 が話題となったが、こうして聞いているとイントロが印象的な曲が多いのに気付く。ビートルズと同様、ロックの基本形を作った唯一、無ニのバンドであることが改めて感じさせられる。



    September

    桑田佳祐/ROCK AND ROLL HERO
    長い間、日本の音楽シーンをリードしてきた桑田佳祐、タイトルが示す通りそんな自信を感じさせる1枚。売れることと本音をうまく使い分けながら音楽を作っていけるところが彼の才能でもあり、ポップスターの条件。このアルバムは本音盤か?


    August

    BRUCE SPRINGSTEEN/THE RISING
    ブルース・スプリングスティーンがEストリート・バンドと制作したスタジオ録音作品としてはなんと18年ぶりのアルバムである。「Born In The USA」以降つまらなくなったと自分的には否定的ではあったが、この久しぶりのリリースに思わず手がのびてしまったというところだ。同時多発テロのことを歌った作品やら 相変わらずのノリとカッコ良さである。



    July

    遠藤賢司/幾つになっても甘かネェ!
    エンケンの健在ぶりを示すアルバムだ。まずタイトルの「幾つになっても甘かネェ!」というタイトルが同世代の人間としてはグッと来るものがある。このタイトルだけでも充分にイケてる。また同時に「幾つになっても変らない!」とも言える。名作「東京ワッショイ」的パンキッシュな曲もあり、往年の名曲「カレーライス」のように優しい曲もある。こうした彼の姿勢や存在感を感じるだけで元気になれるといった作品だ。、



    June

    EGO WRAPPIN’/NIGHT FOOD
    前作アルバム「満汐のロマンス」、シングル「色彩のブルース」にはすっかりヤラれた。一気にメジャーの仲間入りしようという中に発売されるアルバムで期待も高まる。前作ほどの衝撃力はないがその延長線上で芳醇は大人ロックをやってくれていて、もちろんナカノヨシエのヴォーカルは冴えまくっているが、トランペットの音色だったり音楽の本当の楽しさをうまく表現する彼らの力量に敬服といった感じだ。



    May

    Laulyn Hill/MTV UNPLUGGED
    久しぶりのローリン・ヒルのアルバム。内容はMTVアンプラグドのライヴだ。次ぎのソウル・シーンを担っていくのは彼女しかないと思っているが、そんな大きさを充分感じさせてくれる 。のびやかで腰のあるヴォーカルそしてソウル・スピリット健在でさらにビッグになっていくことを期待したいところだ。


    April

    SHERYL CROW/C'MON,C'MON
    大人のロックの代名詞、シェリル・クロウの約3年半振りのニュー・アルバム。シンプル、ストレート、分かりやすいの三拍子!21世紀のリンダ・ロンシュタットか?リタ・クーリッジか?という感じさえする。ほぼ同時期発売のボニー・レイットの方がもっとアクが強いとも言える。とにかく、いまや少なくなっている良心的ロックとも言える。


    March

    元はじめ/ワダツミの木
    なぜか彼女のヴォーカルにははまってしまう。なつかしいようで新しい。リズムトラックはXTCにも通じるダブである。静まり帰った夜聞いていると心が安らぐ。特に2曲目の「幻の月」の「なだらかな坂の上をカラカラと歩いています」とフレーズのヴォーカルの流れは背筋のゾクッと来る。個人的には、ロックの時代は20世紀で終わって、これからはワールドミュージックだと思っているが、この曲がヒットするということは自分の予感もながち間違いではなさそうである。


    February

    LEONARD COHEN/TEN NEW SONGS
    レナード・コーエンの9年振り12年目のオリジナル・アルバムである。とかく難解なイメージのレナード・コーエンであったが、67歳になるという彼の音楽はシンプルでメロウ、流れるようなヴォーカルである。時代を通りすぎてきた大人の色香りさえ感じさせてくれる。


    January

    LOVE PSYCHEDERICO/LOVE PSYCHEDERIC ORCHESTRA
    2002年も1月に発売されたラブサイケデリコの2ndアルバム。ファーストよりはアコースティックなサウンド。新春、彼らのアメリカ・ツアーの模様をNHKの特番でやった。彼らの音楽は、アルバムのために作りこまれた音楽だと思っていたが、KUMIのヴォーカルもナチュラル、そしてアルバムそのままで個性的であり、彼らのセンスと音楽性をあらためて感じさせられた。



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