• 2001年今月の1枚

     

    December

    V.A./GOOD ROCKIN'TONIGHT-THE KEGACY OF SUN RECORDS
    エルヴィス・プレスリー生み出したSUN RECORD。ロックの原点。良い時代のアメリカ・・・ジョン・レノンもボブ・ディランも原点はロックン・ロール!このアルバムはロックの原点「サン・レコード」の50周年トリビュート・アルバム。つまり、ロックの歴史は50年ということの証明のようなアルバムである。アトランティック・レーベルの創始者アーメット・アーティガンのプロデュースのもとに、ポール・マッカトニー、ボブ・ディラン、シェリル・クロウ、他蒼々たるメンバーの魂のこもった演奏が聞ける。


    Nobember

    ANGIE STONE/MAHOGANY SOUL
    TOWER RECORDS一押しアーチストということでだまされたつもりで買った。 60年代のソウル、R&Bをを継承した本格派だ。ローリンヒル依頼の逸材かもしれない。甘口のソウルが多い久々の良い作品であると思う。


    October

    Dr.John/CREOLE MOON
    最近、ファンキーということばを余り聞かなくなった。前作はデューク・エリントンに捧げたアルバムであったが、今度のアルバムはオリジナル!相変わらずのドクター・ジョン・サウンドではあるが、音楽の楽しさ、そしてちょっぴり哀愁を感じさせてくれるまさにファンキーと言えるゴキゲンな内容。コンスタントに良質のアルバムを出し続ける彼の姿勢にも脱帽だ。



    Sepember

    Bob Dylan/Love And Theft
    今年、春来日した時、武道館の最終公演にすべり込んだ。席は武道館のほとんどいちばん上ですりばちの底をのぞき込むように彼の姿を追った。しばらく音楽業界にいたのでコンサートはほとんど仕事の延長線上であったが、今回は学生時代のように胸のトキメキを感じながらコンサートを楽しんだ。ディランの今回のコンサートはエレキをギンギンに弾いてまさにロックしていたのが印象的であった。この、アルバムはディランのデビュー40周年、編集盤等を含めて50作目だという。このアルバムは「ロカビリー・アルバム」であるとお思うし、自分にとっては妙に良き時代へのノスタルジーを 感じさせられた。


    August

    ani difranco/revelling |reckoning
    フォーク、ソウル、ファンク、ジャズ等のジャンルを超えた音楽性、繊細で奥深いサウンド等、今注目のアーチスト!トレイシー・チャップマンを彷彿とさせるシンプルな中にも説得力を感じさせてくれる力強さを併せ持つ。若くして多くのライヴをこなし、すでに自分のレーベルで十数枚のアルバムも出しているという。ホンモノの持つ研ぎ澄まされたものを感じさせてくれる。


    July

    Maria Muldaur/Richland Woman Blues
    「ドーナツ・ショップのウェイトレス」のジャケットは赤い花を耳元の飾った華やかな感じのジャケットでカントリー色の強い音楽性であった。TAKOMAレーベルから出したライヴ・アルバム等は力強いソウルフルな内容であった。このアルバムは、マメリカの牧場をバックにちょっとオバさんになった彼女が立っているモノトーンのジャケットであるが、このアルバムはイメージが暗示するように極めてシンプルなブルース・アルバムである。ボニー・レイット、トレイシー・ネルソン、エイモス・ギャレット等が参加!マリア・マルダーは今やアメリカの良き音楽を伝えてくれる 一人とも言えるのではないだろうか?


    June

    laula Nyro/Angel In the Dark
    「ウェディング・ベル・ブルース」、この曲を聴いた時は、普通の曲とちょっと違った曲の色合いが心に残った。ローラ・ニーロは1997年にガンでまだ若くしてこの世を去ってしまった。このアルバムはその少し前、1994年と1995年に収録されたラスト・レコーディングである。スタジオ録音にはない彼女の深く沈んだヴォーカルがリアルに聴けるアルバムだ。キャロル・キングのカヴァー「Will You Love Me Tommorow」、バート・バカラックの「Walk On By」等の名曲のカヴァーが聞けるのも嬉しいし、ジョン・トロペイ、ウィル・リー、バーナード・パーディ、ブレッカー・ブラザース等がバッキングしており、シンプルながら心に響くアルバムだ。


    May

    Swig Out Sister/Somewhere deep in the night
    モノクロのジャケットでバイクに乗っている姿がカッコいい。いままでは、余り体温のしない音楽は聴かなかったが、このアルバムは、深夜、ゲレンデに出てスキーをすることによって生まれたイマジネーションを音楽にしたとのこと。何か映画を見て、サウンドトラックを聞いているような不思議な映像感を感じさせられる。エンリオモリコーネの映画音楽のように良く考えられて構成された音楽は冷たいが、自分をどこかに連れていってくれるような魅力がある。


    March

    Eric Clapton/Reptile
    エリック・クラプトンのニュー・アルバム。オリジナル、スティビー・ワンダーのカヴァー曲等をミックスしたクラプトンらしい可もなし不可もなしという内容のアルバムだ。ジャケット、解説書共にクラプトンの故郷の写真だとか、彼の幼少の頃の写真などが収められており 何か心境の変化も感じさせられ、その回帰的な姿勢に何か不安を感じさせられざろう得なかった。後から、伝わってきたニュースであるが、彼は新たにに結婚し、子どもが生まれる予定であること。引退をすること。こんな話しを聞くとさもありなんと納得させられる。


    February

    AJICO/深緑
    NHKのドキュメントで井上陽水の曲をいまのアーチストたちが歌うという企画の番組があって、たまたまチャンネルが合って見入ってしまった。その時、UAが「傘がない」を歌った。他のアーチストたちは井上陽水のオリジナルを超えることはなかったが、UAはこの曲を彼女の解釈で歌っておもわず引き込まれた。彼女のもつフィーリング、抑制の効いた細部にまで神経の行きとどいたヴォーカル力は素晴らしいとあらためて思った。AJCOはUAとブランキー・ジェット・シティの浅井健一が中心となって組んだバンド。この中でもやはりUAのヴォーカルは素晴らしい。JAZZとかもっとやって欲しい。


    January

    LOVE PSYCHEDELICO/THE GREATEST HITS
    ラブサイケデリコが受けるというのはまだまだ日本の音楽ファンは見捨てたものではないと思う。最近のモーニング娘。浜崎あゆみは、こうした音楽を望む層がいるのは確かなのであるが、自分にとってはさすがに辛い。でも、意外にモーニング娘。は歌がうまい女の子の集まりではないかと思ったりするが....。最近、ロックのもつカッコ良さを素直に表現するアーチストがいなかっただけに爽快感すら感じる。また、過去のロックに媚びることなく今の感覚でロックしている。21世紀のはじまりにして、まだまだ日本の音楽も捨てたものではないと思えたのは幸せであった。


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