| ポール・マッカートニーとジェイムズ・ボンド TVショー 『イン・サーチ・オブ・ジェームス・ボンド・ウィズ・ジョナサン・ロス』インタビュー |
| Q. | ジェームス・ボンドとの関係は? |
|---|---|
| A. | 『007』の映画を見て、たしか『ゴールドフィンガー』だったと思うけど、すぐにアストン・マーティン(車)を買いにいったね。その時は別に意識していなかったんだけど、ジェームス・ボンドからの影響が大きかったに違いない。 ソングライターとして『007』のテーマを書きたいという願望を持つのはごく自然なことなんだ。当時は一種のステイタスになっていたからね。以前アップルで働いていたロン・キャスにそのことを話すと、『007』のプロデューサーに僕がテーマ曲を書きたがっていると話をしてくれたんだ。 |
| Q. | どうやって曲を書きましたか? |
| A. | ある土曜日『死ぬのは奴らだ』の本を読んで全体の感じをつかんで、日曜日にピアノの前に座って曲を作った。リンダといっしょにいい歌詞はないかと少しあれこれ考えた後、ジョージ・マーティンにプロデュースをしてもらえないだろうかともちかけた。それでウイングスとレコーディングして、ミキシングして、万事うまくいった。そうやってあの映画で流れる「死ぬのは奴らだ」ができあっがたってわけさ。 ジョージ・マーティンがそのできた曲を持って映画の撮影が行われているカリブに向かうと、映画のプロデューサーを見つけてきたんだ。曲を聞き終わるとマーティンにこう言ったんだよ。「すごいよ、ジョージ。すばらしいデモ・テープだ。さて、本番のトラックはいつできるんだい?それから、これを歌うのはだれ?」それでマーティンが答えた「なんだって?これが完成品だよ!」 |
| Q. | あのマグネシュウムがさく裂する部分について話してください。 |
| A. | なんたって『007』のテーマだからね、かわいいアコースティックな曲ってわけにはいかない。それじゃ全然合わないだろう?ジェイムズ・ボンドといったら「ゴー」なんていう轟音とか「バンバン」という銃声なんかが似合うよね。だから爆音を入れたんだ。 ツアーに出てステージで演奏するときは、あの部分がいちばん恐いよ。ものすごい音だし、僕たちは真上にいるわけだから。 |
| Q. | 映画『007/死ぬのは奴らだ』が公開されてからご覧になりましたか? |
| A. | うん、ジャマイカで観た。僕たちのほかは観客は全員黒人だった。すごく楽しかったよ。映画の最中、彼らはなにが出てきても叫んだり評論してたりしてたからね。僕がそこにいるって誰にも気づかれなかった。 その場にたちあがって「僕がこの曲を書いたんだ!」って声を大にして言いたかったんだけど、そんなこと言ったとしても、いいから黙って座ってろって言われただろうね。だからおとなしく座って観てたよ。 |
| Q. | ガンズ・アンド・ローゼズのカバー・バージョンについてどう思いますか? |
| A. | 1989〜1990年のワールド・ツアーの直前に、ニューヨークで小さなギグをやったんだ。しばらくぶりだったんで、観客の反応がどんなものか感じをつかむためのこてしらべにね。その時、楽屋にアクセス・ローズがいて僕にこう言った。「あなたのスロー・ナンバーが好きなんだ『ロング・アンド・ワインディング・ロード』なんか、ほんとうに大好きなんだよ。」ってね。 びっくりしたよ。それからステージに上がっていって、あの「死ぬのは奴らだ」の彼ら独特のバージョンを演奏したんだ。ガンズ・アンド・ローゼズの手で、「死ぬのは奴らだ」は生れかわった。僕の子供たちのクラスメートが言ってたよ「ガンズ。アンド・ローゼズの新曲、聴いた?ものすごくて、超イカス曲なんだ」なんてね。僕の娘が「私のパパが書いた曲よ」と言ったらしいけど、そしたらすかさずその子たち、「冗談だろ!」だってさ。 |
| Q. | そのほかの『007』のテーマでは、どんなものが好きですか? |
| A. | 「ロシアより愛をこめて」が好きだよ。それから「ゴールドフィンガー」は永遠の名曲だね、バーリー・チェイシス・・・ じゃなかった、シャーリー・バッシーが歌ってるやつさ。 |
| Q. | 『007』の映画は何本観ていますか? |
| A. | 1〜2本を除いて全部観たよ。いちばん好きなの?『ゴールドフィンガー』はすごくよかったね。だけど『死ぬのは奴らだ』も『ゴールドフィンガー』に負けないくらいよかった。特に、テーマ・ソングをバックにしためまぐるしいオープニング部分がね(笑)。いや、冗談ぬきで・・・ 『ゴールドフィンガー』のあのものすごくスリルのあるレーザーの場面、『ゴールドフィンガー』のおかげで、僕はレーザーがただの光だなんて全然気がつかなかったよ。だから、レッド・ツェッペリンのコンサートでロバート・プラントがレーザー光線とたわむれてダンスしているのを見たとき、僕は本気で「足がもげちゃうよ!」なんて思った。 |
| Q. | 『007』映画の魅力とは何ですか? |
| A. | 『007』こそが大型アクション映画の元祖だからね。現在、ブルース・ウィルスやアーノルド(・シュワルツェネッガー)がやっているような映画の。そういう映画のなかで、ジェイムズ・ボンドが最初だったんだ。不死身のスパイで、会う奴はみんな殺していったり、ベットをともにした女性が自分を殺そうとしていることがわかったりね。セックスと過激なアクション、それが魅力かな。 『007』シリーズには、こっけいなところとかふざけたところも少しあるよね。 |
| Q. | お気に入りのボンド役はだれのですか? |
| A. | ショーン・コネリーの優雅で、洗練されているけどさりげない感じのジェイムズ・ボンドがいいね。僕にとっては、ショーン・コネリーこそがジェイムズ・ボンドだな。ロジャー・ムーアもとてもよかったと思うけど、やっぱりボンドといえばショーン・コネリーがオリジナルだと思う。 |
| Q. | 『007』に出演した俳優のうち、だれかに会ったことがありますか? |
| A. | うん、ロジャー・ムーアとジェーン・シーモアにあった。ロジャーとは、何年間かにわたってときどき会ってたよ。実を言うと。あるとき僕たちがスキーに行ったら、僕たちの前でロジャーが滑っていたんだ。狂ったようにね。 |
| Q. | ロジャー・ムーアとショーン・コネリーが素手で闘った場合、どちらが勝と思いますか? |
| A. | 僕はショーンだと思う。だけどロジャーがショーンをにめちゃくちゃかかっていったりするかもしれないね。どっちにしても、ふたりともすばらしい俳優だし、人間的にも魅力があるよ。 |
| Q. | もしジェイムズ・ボンド役を演じてほしいという依頼があったとしたら、あなた自信、引き受けていたと思いますか? |
| A. | 引き受けていただろうね。少し体を鍛える必要があっただろうけど。でも少しだよ。僕にだってジェイムズ・ボンドができただろうな。可能性ありだよ。 |