[Tanakh for Text Browsers]

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「"旧約"聖書」 とは?

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ヘブライの世界に親しむのに一番いい書物、 それは 「"旧約"聖書」 でしょう。
大半がヘブライ語、一部がアラム語 ("旧約"時代末期の公用語) で書かれた書物です。

「聖書」 などと聞くと、「キリスト教の本じゃないの?」 とか、 「教会に行く人だけが読む本でしょう?」 とか、「エ○バの連中が勧める本?」 というような誤解があるかもしれませんが、決して単に宗教の書物ではありません。

ヘブライの人々 (ユダヤ人) がその長い歴史の中で生み出してきた聖書は、過去の歴史の反省の書物であり、日常生活の規範の書物、そして、諸外国に苦しめられるユダヤ人が救われることを約束した希望の書でした。

現在わたしたちが見る 「聖書」 は、ユダヤ人の聖書にキリスト教徒の書物 (「新約聖書」) を付け足して編集されたものです。 元来のユダヤ人の聖書は、キリスト教徒によって 「旧約聖書」 と呼ばれるようになりました。
キリスト教徒によれば、イエス・キリストの出現によって神と人間との新しい関係 (「契約」) が始まり、イエスを殺したユダヤ人と神との関係は 「旧」 なものになった、という訳です。 一方、ユダヤ人はイエスをキリスト(救世主)とは認めていませんから、神との関係は「旧」になっていない、と考えているようです。 ですから、間違っても 「旧約聖書」 などとは呼びません。

(※ ユダヤ人の宗教と聖書の関係について知りたい方は、ミルトス社のウェブページを訪問してみてください。)

普通は、内容の略称で 「タナッハ (Tanakh)」 と呼ばれています。(このページの先頭をご覧ください。)
「律法書 (Torah)」「預言者の書 (Nevi'im)」 「諸書(Ketuvim)」 の頭文字です。
このページでは、とりあえず 「"旧約"聖書」 と呼んでおきます。

どんな本なのか、{まじめに/手っ取り早く/宗教臭くならずに} 知りたい方は、 阿刀田高氏の 『旧約聖書を知っていますか』 を読むといいと思います。
この本を片手に 「"旧約"聖書」 を読むと、途中の くどい系図などに 引っかからずに、物語の本筋を読み進められるでしょう。

聖書の日本語訳は 様々な翻訳が出ていますが、私個人としては、 日本聖書協会 『新共同訳』 をお勧めします。 登場人物・地名などの表記が一部を除けば原音に近くなっていますし、 物語の本筋が的確につかみやすい訳文になっています。 また、章節区分がヘブライ語の原典と同じになっていますので、 ヘブライ語原典との対照 (そんなマニアックなことする人いるのかな?) にも便利です。 ミルトス社から、ヘブライ語原文との対訳がついたリミックス版も分冊で出ていますので、マニアックな方にはこちらもおすすめ (高いけど)。
ちょっと文学的に(?)読みたい方は、いのちのことば社 『新改訳』 や、 日本聖書協会の 『舊新約聖書』(文語聖書) あたりも趣があっていいでしょう。
ものみの塔聖書冊子協会の 『新世界訳聖書』 だけは お勧めしません。あれは、マ○クロソフト社のソフトウェアの解説書と同じで、英文の直訳 (ヘブライ語の直訳ではない) なので、文章が不自然で、読むとかえって文章の本筋を見失います。 あれの「読みやすい」のは、活字だけです。


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なお、私は聖書の神を信じていませんので、布教はお断りします。