クレズマー音楽のCD

このページを読んでクレズマー音楽に興味を持ち、ぜひ聞いてみたいと思った方のためにCDをいくつか紹介します。クレズマー音楽のCDは日本でもいくつか出てはいますが、その数は圧倒的に少ないものです。しかし最近は世の中も便利になったもので、少し大きなCD店にいけば輸入CDがあふれかえっています。そして、そんな輸入CD売り場の「民族音楽コーナー」あるいは「ワールド・ミュージック・コーナー」には大抵各国の欄と並んで「クレズマー」の欄が独立してあるものです。

余談ですが、イディッシュ語には口蓋摩擦音、つまりドイツ語の ch音 があります。知らない人のために少し説明すると、これは息を上顎に強く当てて出す音で、ちょうど寒い時に手をハーッとはく時の音や啖をはく時の音などに似ています。この音はなにもイディッシュ語やドイツ語に限ったものではなく、同種の音はロシア語、オランダ語、スペイン語その他多くの言語にもあります。そんないろいろな言語の入門書を見ると、大抵はこの音は「日本人には耳障りな音」と解説されています。まあ、啖をはく音などと形容されれば、だれだって良いイメージは持たないでしょう。

イディッシュ語の歌のCDを聴いていると、この音が頻繁に登場します。女性歌手がとても奇麗な澄んだ美しい声で歌いながら、何度もこの口蓋摩擦音を吐き出します。上の説明で「啖の音」と「ハーッの音」はだいぶ違う音ですが、これは上顎の具体的にどこに息を当てるかによります。これは各言語によっても各個人によっても差があります。イディッシュ語の女性歌手の歌を聴いていると、かなり「啖の音」寄りの発音をしていることが多いです。もともとイデュッシュ語がそういう発音なのか、歌なので発音を強調しているのかはよくわかりませんが、とにかくだれが聴いてもすぐに気が付くくらい激しいものです。イディッシュ語の歌が好きになるかどうかは、美しい歌声のそこかしこに挿入される口蓋摩擦音に我慢できるかどうかにかかっている、といったらちょっと大げさでしょうか。(ちなみに私はまさにこの部分に惚れ込んだのでした。でも本当に啖をはくのは大嫌いですよ。)


■The Klezmer Conservatory Band[ザ・クレズマー・コンサルバトリー・バンド](クレズマー保存楽団)
ハンクス・ネツキー(Hankus Netsky)という人が率いる、その名もずばり「クレズマー保存楽団」。略称KCB。たぶんアメリカのクレズマー楽団で1番有名なのではないでしょうか。1980年結成。団員は15名前後で、楽器もクラリネット、フルート、アルトサックス、バリトンサックス、トランペット、コルネット、トロンボーン、バイオリン、エレキバイオリン、ベース、ギター、バンジョー、マンドリン、ピアノ、アコーディオン、ドラムセットなど多彩な、典型的なアメリカ系クレズマー楽団。曲目も旧世界から新世界まで多彩で、20世紀初期にラジオやレコードや演劇で流行ったイディッシュ唱歌を発掘しては演奏するその活動はまさに「クレズマー保存楽団」の名前の通り。美しいメロディーも多いですが、個人的にはブンチャカブンチャカした曲がとても気に入っています。しかしここで特筆すべきは、女性歌手のジュディー・ブレッスラー(Judy Bressler)です。その美しい歌声といい、力強い口蓋摩擦音といい、まさにクレズマーの女王です。奇麗な声で美しい歌を歌うだけでなく、アヒルのようなだみ声でコミカルな歌までこなしてしまうその喉は立派という他はありません。大した姉御です。このジュディーが母や祖母から教わったという歌が多いのも特徴。

Yiddishe Renaissance (1981)「イディッシュ・ルネッサンス」:冒頭の Lebedik Un Freylekh [レベディク・ウン・フレイレフ](楽しく生き生きと)といい、Yiddish Blues [イディッシュ・ブルース]といい、なんとも耳慣れぬ不思議な旋律が頭に残ります。ルーマニアでの夢の生活を歌う Rumenye, Rumenye[ルメンニェ・ルメンニェ](ルーマニア、ルーマニア)はクレズマーでも有名な曲らしいです。ジュディー・ブレッスラーのとても早口な歌い方もすごいですが、Rumenye, Rumenye ... と繰り返すところが「ニャロメ、ニャロメ」と聞こえて変なところで面白い歌です。

KLEZ! (1984)「KLEZ!」:Sirba Popilar[シルバ・ポピラル](popular の誤植?)は、曲相はだいぶ違いますが、ハンガリー・ジプシー音楽の名曲「ひばり」と同じ曲ですね。もともとはルーマニアの民謡だそうです。クレズマー楽団もジプシー楽団も、ヨーロッパ中を渡り歩きながら各地の音楽を吸収してきましたから、時々このような一致を発見することができます。Der Alter Tsigayner[デル・アルテル・ツィガイネル](老ジプシー)の出だしもハンガリー・ジプシー音楽風です。歌詞が入っていないのでよく分かりませんが「ジプシーよバイオリンを弾け!」と歌っています。Skrip, Lezmerl, Skripe(lezmerl は klezmer の誤植?)[スクリップ・クレズメル・スクリッペ](クレズマーよ演奏しろ)では klezmer は「音楽」ではなく「演奏家」の意味で使われています。ちなみに「ジプシーよバイオリンを弾け」とか「クレズマーよ演奏しろ」という歌詞は結構あちらこちらで見かけます。

A TOUCH OF KLEZ! (1985)「KLEZな演奏!」:40年代の曲にジュディー・ブレッスラーの新しい歌詞をつけた Tsatske Kazatske[ツァツケ・カザツケ]が面白いです。楽団員を順番に紹介して、それぞれの楽器ソロが続きます。一番最後にはジュディーの姉御が自らを楽器にしての大ハッスルです。Miami Beach Rumba(マイアミ・ビーチ・ルンバ)というルンバも郷愁を誘います。歌詞が入っていないのが残念です。ユダヤ版スクエア・ダンス Russian Sher[ロシアン・シェール](ロシアのシェール)はクレズマーの定番曲で多くの楽団が演奏し、KCBのCDでも何度か収録されていますが、ここでの演奏が一番お薦めです。

Oy Chanukah! (1987)「おお、ハヌカ!」:ハヌカとはユダヤ教のお祭りの1つで、12月下旬ごろに行なわれる楽しいお祭りです。時期的にキリスト教のクリスマスと重なっており、アメリカのテレビ・ドラマを観ていると結構出てきます。コメディの「TVキャスター・マーフィ・ブラウン(Murphy Brown)」では、クリスマスで浮かれるみんなをよそ目に、ユダヤ人の登場人物が1人でハヌカにはしゃいだりしていました。「女弁護士ロージー・オニール(The Trial of Rosie O'Neal)」ではユダヤ人の部長がクリスマス・イブの退社時に「メーリー・クリスマス! ハッピー・ハヌカ! ***!(聞き取れず)もう他の宗教の人はいなかったかな?」などと言っていました。話しを戻します。このCDはこのハヌカを主題としたもので、曲の合間に老若男女いろいろな人によるハヌカにまつわる語りが収録されています。Dona, Dona[ドナ・ドナ]のブンチャカした演奏には目のうろこが落ちる思いです。

A Jumpin' Night In The Garden Of Eden (1988)「エデンの園でのとんだ夜」:最後のコミカルな歌 Dos Geshrey Fun Der Vilder Katshke[ドス・ゲシュレイ・フン・デル・ヴィルダー・カチュケ](野がもの嘆願)では、イディッシュ語と英語のごちゃ混ぜになった凄まじい歌詞をジュディー・ブレッスラーが見事なアヒル声で歌います。テンポが早くてとても面白い歌ですが、内容は自由を願いながらも肉屋で殺されていく野がもの歌で、楽しくも切ない歌です。面白うてやがて悲しきクレズマー...

OLD WORLD BEAT (1991)「旧世界のひびき」:Watch Your Step[ウォッチ・ユア・ステップ](足元に気を付けな)は、20年代の移民の時代、先に移住した移民が一人前の顔をして後から来た移民にアメリカ生活のてほどきをするという面白い曲です。ジュディーが新たに歌詞を加えて90年代版に仕立て上げています。Ikh Hob Dikh Tsufil Lib[イフ・ホブ・ディフ・ツフィル・リブ](あなたを愛しすぎた)は切なくも美しい曲で、大好きです。英語の歌詞の場合、ジュディーの姉御も他の歌では強烈な訛りで歌っていますが、まじめな曲ではきれいに発音できるんですね。

The Thirteenth Anniversary Album (1993)「13周年記念アルバム」:題名の通り、楽団の13周年記念ライブを収録したもの。なぜ13周年なんて半端な数なのかといえば、ユダヤの儀式で男の子が13才になると行われるバル・ミツヴァという一種の成人式にちなんだため。他のCDとは違って舞台での生演奏を収録したものなので、聴衆の拍手や歓声が混ざっており、KCBの人気がうかがえます。特に Russian Sher[ロシアン・シェール](ロシアのシェール)での場内ダンスホール化には鬼気迫るものがあります。

Dancing in the Aisles (1997)「側廊でのダンス」:題名は収録されている同名の曲から。aisle[アイル]というのは寺院や講堂の席の脇の通路のことで、KCBのコンサートでは聴衆たちは席を立って踊りだすところからの連想のようです。そのわりには、これまでのCDに比べると割とおとなしめの演奏ばかりな気もします。冒頭の Freylekh Jamboree[フレイレフ・ジャンボリー](楽しいどんちゃん騒ぎ)はクレズマー曲のメドレーで楽しめます。Kol Rina[コル・リナ](歓喜の歌声)はなんだか「氷の微笑」または「氷の美酒を」に聞こえて面白いです。Freylekh Fantastique[フレイレフ・ファンタスティック](フレイレフ幻想曲)はベートーベンやモーツアルトからメンデルスゾーンまでの名曲をクレズマー風に編曲したメドレーで、団員のバイオリン奏者ミリアム・ロブソン(Miriam Robson)によるもの。最後を締める In Memoriam: For Yitzhak Rabin (イツハク・ラビンに捧ぐ)はいうまでもなく、パレスチナとの和平を進めて暗殺されたイスラエルのラビン首相への追悼曲でハンクス・ネツキーによるものです。


■その他の楽団
始めは各楽団毎に項目をつくるつもりでしたが、KCB以外はそれぞれ1枚づつしか持っていないことに気付きました。もしかしたら私はクレズマー・ファンなのではなくKCBファンなのでしょうか。

frejlechs : Zol Zayn Freylekh (1991)「フレイレフス:楽しくやろう」:私が初めて買ったクレズマーCDです。「クラリネットのむせび泣き」と「女性歌手の声門閉鎖音」の2つに魅せられて、以来クレズマー音楽の大ファンとなって今に至る次第です。freylekhs[フレイレフス]とはみんなで輪になって躍るダンス曲のことで、freylekh[フレイレフ](楽しい)から派生した言葉です。楽団名の frejlechs はこの語のドイツ語風綴りです。(固有名詞なのに小文字で始まっているのは、誤字ではありません。)ドイツのハンブルクが拠点の5人編成の楽団で、このCDでは女性歌手と打楽器奏者を招いての演奏となっています。歌のドロテア・グレーベ(Dorothea Greve)はハンブルク大学のイディッシュ語学の専門家だそうです。KCBのようなブンチャカした曲よりも静かできれいな曲が多いですが、どれも激しい情感のこもった演奏ばかりです。

The Klezmatics : Shvaygn = Toyt「ザ・クレズマティクス:沈黙=死」:題名の読み方は表紙の下の方に shvaygn iz toyt[シュヴァイグン・イズ・トイト](沈黙は死)と書いてあります。このCDではザ・クレズマティクスとレ・ミゼラブル吹奏楽団(Les Miserables Brass Band)の演奏が収録されています。演奏は洗練されているというか、KCBのブンチャカ節に比べるとちょっとおしゃれに聞こえます。なんといっても男性歌手のロリン・スクラムバーグ(Lorin Sklamberg)の声が良いです。そのきれいな澄んだ、妙にやさしい歌声は往年の森永チョコボールのテレビCMでお馴染みだった歌のおにいさん田中星児を思い出させます。声門閉鎖音は弱めです。KCBでも演奏しているフランク・ロンドン(Frank London)の名前も見えます。

Kapelye's Chicken「カペリェのチキン」:楽団名の Kapelye[カペリェ]はずばり「楽団」という意味です(イギリスにも The Brass Band なんていう楽団がありましたね)。表紙の写真は女性1人と男性4人がご馳走の並んだ食卓を囲んだ様子が写っています。そのチキンのおいしそうなこと。題名にもなっている Chicken(チキン)では「チキンを食べよう」と歌い続けて、ケンタッキー・フライド・チキンの宣伝かと思えてしまう面白い歌です。歌は男性が歌っており、歯をむき出して半分にやけながら歌っているような声がコミカルです。最後の Der Badkhn [デル・バドフン](結婚式の即興詩人)ではバドフンの司会に沿って様々な曲が演奏されていく結婚式の様子が描かれており興味深いです。ところで、男性4人は揃いも揃って髭面にメガネという典型的なユダヤ人のイメージなのがちょっと面白いです。もちろん、日本人がみんなメガネに出っ歯ではないのと同じで、このような固定観念は決して良いものではないことはわかっていますが、それでもここまで見事だとやはり気になります。

The Klezmorim : First Recordings 1976 - 78「クレズモリム:初期収録集1976〜78」:楽団名は「演奏家」の方の意味のクレズマーの複数形で「楽師たち」といったところでしょうか。実はアンダーグランド・コミック界の帝王ロバート・クラムの描く表紙イラストを一目見て、それだけで選んでしまったCDです。内容を確かめずに表紙だけで選んだわけですが、聴いてみると小ぶりながらなかなか素晴しい演奏で良かったです。クレズマーの定番 Di Zilberne Khasene [ディ・ジルベルネ・ハセネ](銀婚式)から始まって、軽快で調子の良い曲が多く最後まで退屈しません。どうもやっかいなことに曲の順番が記載順序と違っています。有名な曲は順番の違いに気付くことができますが、このCDではけっこう幅広い分野から曲が選ばれていて、私の知らない曲も多いので正しい曲名がわからないものもあります。以降曲の題名ではなく何曲目という言い方をします。3曲目は途中でかけ声が入っていますが、スクエア・ダンスで踊りの動作を指示するかけ声のようなものでしょうか。4曲目の出だしはローハイドみたいで妙に頭に残ります。10曲目はトルコの軍楽隊(メフテルハーネ)のようで、とても面白いです。よくわかりませんが、Thalassa[タラッサ]はギリシャ語で「海」のことですので、ギリシャ系の曲でしょうか。Cintec De Dragoste / Hora Lui Damian は語形からすると、ルーマニアの曲でしょうか。ほとんどは演奏のみで歌は Mayn Rue Plats 1曲だけです。最後にわかる範囲で正しい曲名を添えておきます。1. Di Zilberne Khasene ; 6. Medyatsiner Waltz ; 7. Sherele(たぶん) ; 8. Mayn Rue Plats ; 9. A Glezele Vayn ; 11. Lebedik Un Freylekh(違うかな) ; 14. Papirosn

Maxwell Street Klezmer Band : Wedding Party (1991)「マックスウェル通りクレズマー楽団:結婚パーティー」:ポーランドで結婚式に演奏されるという Tosca Po Rodine という曲は結婚式らしからぬ軍隊調のなんとも堂々とした曲ですが、なるほどもともとはロシア陸軍の行進曲だったそうです。Ocho Kandelikas[オーチョ・カンデリカス](8本の小さなろうそく)というラディノ語の歌も収録されています。ちなみに8本のろうそくとは、ハヌカの主役となる小道具です。

The Andy Statman Klezmer Orchestra (1992)「アンディ・スタットマン・クレズマー・オーケストラ」:アメリカで活躍。オーケストラというと大規模な交響楽団を思い浮かべてしまいますが、これはクラリネット、ギター、ベース、フレンチホルンの4人の楽団です。クラリネット担当のアンディ・スタットマンはクレズマーの大御所デイブ・タラスに師事したそうで、なるほど彼の演奏は大したものです。演奏は正確で安定していてとても安心して聴けます。フレンチホルンとギターの伴奏が他のクレズマーとはちょっと違った雰囲気を出していて、おそらくはこのギターの音が日本人の耳に慣れているため、安心感が出てくるのではないでしょうか。アンディ・スタットマンはマンドリンも演奏して異国情緒を出しています。歌はなく演奏のみです。

Shpil Es Nokh A Mol (1990)「もう1度弾いて」:面白い楽団名ですが、20年代に活躍し、クレズマー・クラリネットの王様と呼ばれたナフトゥル・ブランドワインのレパートリーに同名の曲があります。表紙にはクラリネット、バイオリン、アコーディオン、ホルンの4人組の写真が載っていますが、これが4人4様で妙に個性的なので買った1枚です。フランスのCDで、演奏者の名前もみなフランス人の名前です。同じ曲でもKCBのブンチャカ節とは一味違った演奏になっていて、こちらの方がアメリカ移住以前の伝統的な形なのかなと思わせます(実際にはアメリカ生まれの新しい曲も含まれています)。アコーディオンの音がなんとも洒落たフレンチ・クレズマーといったところでしょうか。歌はなく演奏のみです。

Is Gewein A Folk : Lutz Elias & Massel Klezmorin「民衆の歌は哀歌:ルツ・エライアス&マゼル・クレズモリム」:題名の訳は自信ありません。ユダヤ系の子孫でありながらルツ・エライアスはキリスト教徒としてユダヤ文化とは無縁に育ちました。しかし、ある歌謡大会でクレズマー音楽に触れて以来、ユダヤ文化に目覚め、歌や歴史や物語を収集してきました。歌の意味や歴史的背景を重視し、演奏会では語りや小噺を交えているそうですが、付属の小冊子にも各曲ごとに歴史や小噺が載っています。(歌詞も載せて欲しかった。)イスラエルの街角と思われる表紙の写真には、ユダヤ教の中でも特に敬虔なハシッド派の人たちが写っています。この写真がCDの内容を的確に象徴しているようで、演奏はプリミティブというのか、クレズマーの原点を目指している感じです。KCBのようなブンチャカ節は一切なく、アメリカ移住前のドイツ・東欧での演奏、いやさらにそれ以前のイスラエル時代までさかのぼろうとしているようにも思えます。ラディノ語の歌も収録されています。

The Barry Sisters: Their Greatest Yiddish Hits「バリー姉妹:イディッシュ・ヒット曲集」:20世紀初頭、アメリカでイディッシュ唱歌が流行した頃の、ザ・ピーナッツみたいな2人組のヒット曲集。KCBでお馴染みの曲の原点が揃っています。イスラエル民謡 Hava Nagila[ハヴァ・ナギラ]ではこぶしが利いていて面白いです。音楽とは関係ありませんが、古いのでイディッシュ語の表記が YIVO 式ではありません。例えば、Ikh Hob Dikh Tsufil Lib が Ich Hob Dich Zifeel Lieb など、ドイツ式になっています。また、KCBでは Der Nayer Sher となっているものが Dem Nayem Sher となっているなど、文法的にも違いが見受けられてちょっと興味深いです。


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