富士山(3776m)
一度は登ってみたいと、かねてから思っていた富士山。今年の夏の登山に是非、ということで、7/24、25の両日、主人と出かけた。
コースは、四つの主なコースの中から、初心者向けという、河口湖ルートと富士宮ルートのうちの、後者に決定。はじめは、マイカーでと思っていたが、どうも駐車場の確保が難しいらしいといので、名古屋から新富士まで新幹線。新富士から五合目まで富士急のバス(往復3000円)を使った。
あいにくの曇り空で、列車の中からも、富士宮の町からも富士山は望めず。あの、美しい富士山の姿、最近見ていないなあ・・・それでも、バスの中から、ほんの一瞬、その稜線が目に入った。その高さ、大きさ・・・やはり、普通の山とは何か違う、威厳のようなものを感じた。
富士宮五合目から山頂を望む
バスが、スカイラインに入ると、窓の外には、ノリウツギ、ホタルブクロ、ヒヨドリバナ、キリンソウ・・・などが目を楽しませてくれた。しかし、4キロ手前から渋滞。バスは、11時45分頃に五合目に到着予定だったが、なんと、3キロ手前からの違法な路上駐車の車のために、その間、道路が、交互通行しかできず、30分も遅れて到着。まったく非常識な人がいるものだ。富士宮口には500台分の駐車スペースがあるというが、混雑を予想して、マイカーで来なくてよかったと思った。
五合目登山口にて。さあ出発
五合目で標高2400m。ゆっくりして、身体を慣らさなくては・・・と思うけれども、はやる気持ちを抑え切れなくて、食事の後まもなく、この日の宿泊場所、七号目五勺を目指してゆっくり歩き始める。
富士山には、花がない・・・と聞いていたが、意外にも、このあたりには、ムラサキモメンヅル、イワオウギ、メイゲツソウなどが咲いていて、目を楽しませてくれる。山頂方面を見上げると、斜面一面に咲いているのは、オンタデ。こんな場所でも生きていける生命力に驚かされる。
歩くのは、ひたすら溶岩の砂礫の上。岩もごつごつしている。このコースは、人が多いこともあって、砂埃もすごい。これをまともに吸い込んで歩くのは辛い。なるべく口を開けないようにするが、団体さんとすれ違うときなどは、大変。これで、風の強い日だったら悲惨なことになるのではないかと思う。マスクがあればいいが、それも、息苦しいような気もする。私は、バンダナを使って覆面をし、口と鼻を覆う。それに、サングラス、帽子を目深にかぶる・・・なんとも怪しいスタイル。
ムラサキモメンヅル
斜面一面にオンタデの花が咲く
広く、なだらかな富士山の斜面を眺めながら、ゆっくり歩く。
ガスがかかっていて、周囲の山は何も見えない。
岩の間からは、イワツメクサが、また、オンタデに混ざって、ミヤマオトコヨモギも咲いている。
意外に早く6合目に到着。
七合目はもうすぐそこに見えている。泊まりは、8号目くらいにすればよかったね・・・などと話しながら登っていく。
しかし、七合目から、七合五勺までが、意外に長かった。
私たちが到着したときには、山口山荘には、まだ、あまり、宿泊の人は、いないようだった。靴を脱いでたたみの上、いや、ござの上で足を伸ばす。徐々に人が増え、満員になる。4時半に夕食。明朝は、1時半に起こされるとのこと。私たちは、まだ、ご来光登山をするかどうか決めていないが、私はぜひ登りたいと主張する。夕食は、カレーだった。
メイゲツソウのピンクが鮮やか
フリースと、雨具の上着を着込む。暗闇の中、下からも、どんどん人が登ってくる。私たちは、1時15分に出発。小屋の明かりなどで、意外に明るいが、岩場で足を取られてはいけないと、ヘッドライトを点けて、ゆっくりゆっくり進む。だんだん人数が増えてきて行列になる。ところどころで、道の両側に、休んでいる人がいる。
振り返ると、雲の中に稲光が見える。まるで、打ち上げ花火のようだ。駿河湾方面だろうか、大きな雷雲が湧いている。大気が不安定になっている。、
スローペースだが、4時半頃には山頂に行けると思っていた。しかし、九合五勺まで来ると列の動きが極端に落ちてきてあと30分の看板のあたりで、ストップしてしまった。もう山頂はそこに見えているのに・・・だんだん空が白んでくる。焦ってはいるけれど人を掻き分けて進むわけにはいかない。落石の原因になる。富士宮ルートは、山の斜面が邪魔をして、山頂に登らないとご来光は望めない。
ついに、雲海の上が、オレンジ色に輝き始めた。しかたなく、斜面で撮影をする。
山小屋の別棟には、夜行列車のように2段になった寝床があった。そこには、すでに大勢の団体が横になっているようだった。カーテンが引いてあってわからなかったが。
私たちは、上の段に詰め込まれた。眠れるかなあ・・・以前の経験から、耳栓をして横になった。うとうとして、次に気づいたのは、3時間後くらいだった。すごい!眠れた!次に気づいた時には、隣の主人がいなくなっていた。あとできいたら、眠れなくて、下に下りて座っていたという・・・。
主人に皆が出発したからと、12時半に起こされ、身支度を整える。少し頭が痛い。悪寒もする。高山病の症状だ。でも、歩いているうちに何とかなるだろう。小屋番さんに、ご来光は運だけど、今日の雲の感じはよさそうだと聞いて少し元気が出る。出発前に、「食べる酸素」を1包服用する。これは、今回のために、初めて買ってきたが、私には、案外効いたように思う。
大勢の登山者で賑わう登山道。砂埃も・・・
ご来光登山
山頂を目の前にして日の出を迎えてしまったみたい・・・嗚呼・・
やっと山頂に着き、神社も後回しにして火口の横を走って、見晴らしのきくところまで行く。もう、皆が引き上げようとする頃にやっと雲海の上にすっかり顔を出したお日様をなんとか
撮影。でも、私としては、満足。
山頂の浅間大社奥宮
富士山測候所と日本最高地点を見上げる
ご来光を見終わって、火口のそばに下りてくる。赤茶けた大きな迫力ある火口だ。
西のほうに目をやると雲海の上にかすかに山並みが見えている。南アルプスだろうか。その後、浅間神社にお参りしてから、剣ヶ峰の日本最高地点で記念写真。やはり、ここでも、順番待ちの列ができていた。この日の気温、風速、気圧がホワイトボードに記してあった。
風速6.5m/s、気温5.7℃気圧648.8hPa!
何よりも、気圧の低さには、あらためて驚いた。真冬の気温、動いていればいいのだが、じっとしていると、少し寒い。汗をかいているので冷えてくる。ホカホカカイロを背中に貼り付ける。山頂に設置された数個のバイオトイレには、長蛇の列ができている。これは、大変だ。早めに、手前の小屋で済ませたほうがいい。ご来光登山は、ラッシュ状態なのでこんな結果になる。
山頂郵便局にも列ができていたが、記念にと、はがきを投函。登頂証明書は、どのくらい発行するのかわからないが、すでに売り切れだった。
やっと山頂に到着した時は、すっかりお日様の顔が出ていました
やった! 日本最高地点、富士山剣ヶ峰にて
帰りは、来た道をピストン。砂礫の上をまるで雪の上を歩くようにギシギシと歩く。岩場もあるので、要注意。お天気がよく日差しも強い。サングラスに、バンダナで覆面。帽子を目深に被って、相変わらず怪しい姿。元気よく登ってくる小学生もいる。「こんにちわ!」と大きな声をかけてくれて、気持ちがいいが、そんなに口をあけたら、埃が入るよ・・・と言ってあげたくなる。余計なお節介かもしれない。いたるところに、落石注意の看板がある。今にも落ちてきそうな岩もあり、これが落ちないという保証は無い。時々、落石事故も起こるはずだと実感する。
上:山頂を振り返る
左:沸き立つ雲や小屋を見下ろしながら、下っていく
下:いたるところに見られる、イワツメクサ
左:赤茶けた、宝永山を望む
今回、はじめて富士山に登ってみて、思ったよりゴミは無く、きれいにされているという印象だった。これも、富士山を愛する多くの方々の努力の結果なのだろう。
シーズン中の富士山は、やはり、人が多い。でも、以前から登りたかった富士山に登ることができてよかた。何よりも、お天気に恵まれたことがありがたかった。
残念ながら、行きにも、帰りにも、下からは、富士山全体の姿を眺めることができなかった。頭を雲の上に出し・・・の言葉通り。
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コースタイム
 
  富士宮口5合目(13:00)−元祖7合目(7合5勺)山口山荘(16:00)−ご来光登山開始(1:15)-9合目(3:15)
  -大渋滞-山頂(4:47)-ご来光撮影(4:56)-下山開始(7:00)-富士宮口5合目(10:10)