競輪一発勝負



名古屋「全日本選抜」 決勝 2000年08月06日

1神山雄一郎栃木 61期自在
  2金古将人 福島 67期逃捲
× 3山田裕仁 岐阜 61期自在
  4市田佳寿浩福井 76期逃脚
  5池尻浩一 福岡 63期差捲
 6松岡彰洋 三重 69期逃捲
7児玉広志 香川 66期差捲
8波潟和男 東京 57期自在
  9内林久徳 滋賀 62期差捲

金古将人が、最後位の最終BSから前団を飲み込んだ。

 周回は、神山−波潟、松岡−山田−児玉、市田−内林−池尻、金古、の並びでバンクを淡々と巡るが、 4角で神山が踏み出し先頭誘導員を退けて、赤板を先頭で通過してピッチを緩めた。
 見事だ、新ルールなんか糞くらえだ、ルールを守るのも良いが、間違いだらけのルールはルールではない。 もっと自由に競争が出来てこそ「競輪」である。ファンが納得するルール、誰にでも理解できるルールが必要だ。 事故点が競争の自由を奪っている、ファンの拡大にはならないのだ。誰でも判る常識的な最小限のルールにして貰いたい。
 後方から、市田ラインが上昇して、神山ラインを押さえる。市田ラインに松岡も続き、スプリント状態になる。 神山が内で獲物を罠に誘い込んでいる。
 市田−内林−池尻−金古 松岡−山田−児玉
          神山−波潟
神山がインを切って先頭に出ると打鐘になりペースを緩めた。一気に後方から松岡が発進して、山田−児玉が続いて最終HSを回った。
 松岡−山田−児玉−神山−波潟、を、市田−内林−池尻−金古、が捲り込んでいくが捕らえる事が出来ない。 市田を牽制する神山と波潟の隙間に内林が潜り込んで行くと、波潟を落車させ自らも落車して池尻をも捲く添えにした。 やはり内林にタイトルの風が吹かない。
 最終BSは、松岡−山田−児玉、神山、市田、 金古、の一列になる。神山が捲り発進すると、山田が松岡を捨てて自力勝負に出る、児玉は内に入り込み、神山は前を塞がれた。 なんとなんと後方で落車を避けた金古がグイグイと神山と山田の中を割って強襲して、ゴール線を駆け抜けた。 2着には山田、3着には児玉が入着した。暑い暑い「全日本選抜競輪」が幕を閉じた。
 個人的な結果、4日間で23R、的中6R、結果は決勝戦がスカなので負け越しとなった。

金古−山田の車連(2-3)は4,270円、枠連(2-3)は1,780円で北日本単騎車券でした。


もりながさん

 金古に対しては、素直におめでとうってところでしょう。力だけなら、いつ獲ってもおかしくない選手でしたから。それで獲れない選手も多い訳ですから。(本田晴美、東出剛・・・)  児玉が山田後位を主張したところで、1番人気は山田−児玉と思ってました。 私も山田=児玉、松岡、池尻を最初に考えてたくらいで。 結局買い目は山田=松岡、山田=池尻、内林=池尻。 山田=児玉は可能性の高さから捨て難かったんですが、負け続けてたんで、本線勝負は避けました。 池尻は脚からするとまだ人気が薄いようなので 狙ってたんですが・・・。
 実際、主導権とってからの松岡の掛かりは見事なものでした。 ただ、あそこまで引っ張ってくれれば、山田は逆に4角から前には、踏み込みにくかったのでしょう。 神山、児玉を封じるような横の動きをしてましたし。
 市田は打鐘で松岡に叩かれてからは外に浮いて見せ場無し。 あそこで突っ張っとけば、逆に中団取れたかもしれないんですが。 今回の市田は総じて積極性に欠けた気がします。  私は決勝は1角の金網付近で見ており、内林の落車は目の前なんですが、カントの関係で逆に見にくくなっていて、「あっ」と気付いた時には 内林、波潟落車、池尻避けきれず落車、と。 あれ、内林が神山後位に切替えようとしてたんですね。ああ、そうだったのか。 確かにちょっと焦りすぎのような気もしますね。市田は死に体としても。 考えてみれば金古はあの落車を避けて直線突き抜けたんですね。 ああ、そう考えてみれば凄いなぁ。
 今回も後方から直線一気の捲り。 確かに佐藤さんのおっしゃる通り今年の流行のような気がします。 ま、私の場合はライン関係無く決まっても、おもしろい勝負が見られれば いいんですが。
 ところで、神山が早目に誘導を待避させたのは、 今回のルール改正以降どうなるのでしょう?  元々重注対象という事は、8月以降は競争得点への影響は無くなるわけですよね?  案外、元の鞘に収まっただけなのかも?


900さん

 全日本選抜競輪、ほんとに熱かったです。10年ぶりの出渋りの再発走もありましたが、 再発走で果敢に前を取った村上に対して、やぶれても大きな拍手が起きていました。 決勝での神山の動きはルールを作っている無能な者へのアピールだと感じています。
 村上、岡部、金子、と続いたので、市田と金古の頭は押さえていたのでチャラに近い成績でしたが、 本線は山田から神山、波潟、児玉でした。
 さて、次はオールスター。その前に市田が地元の福井ふるさとと、シドニーですね。 太田にはなんとしてもメダルとってほしいです。


佐藤まさきさん

 少しだけ予想通り金古にはラインが出来ませんでした。金古は先行ではなく完全な捲り屋。しかも位置取りがへたくそな。 基本的に自分の事しか考えていない、良い例が去年のグランプリじゃないでしょうか? 東出を連れての8番手捲り届かず・・・あれじゃ東出が可哀想、 あんな競争してるうちは優勝はおろかいつかラインが出来なくなるんじゃないのか? それが今大会でした。 でも、「もしかしたらその捲りが届くんじゃないか?」と1人くらい後ろに付く奴が居ると思い予想では池尻を予想でつけてみましたが・・・ やぱり誰でも解っていたんです。金古の後ろじゃ届かないって。試走みて、いの一番で金古は消しました。
 神山の残り2周の誘導員を退けたのはびっくりしました。何のためにどけたのか? レースを早く動かしたかったのか? 打鐘でスプリント状態。 神山がなんとか4番手と取りきった時に内林が(また?)やっちゃいましたね。ルール改正したからって失格くらっちゃ意味がない。 落車の後はもう神山の独壇場だと思いました。でも、外外で苦しかったんですかね?  イマイチ伸びがなかったところをみると、標準はオリンピックなのか?  児玉も内を突いた割には伸びなかった。
 ゴール後の池尻にちょっと感動しました。ボロボロのユニホーム・顔は血まみれ・ガタピンガタピン叫ぶマシン・身も心もボロボロって感じでしたけど 最後はお客さんに挨拶してさがったのはお見事でした。 しかし、岡部・金子が勝った時も最終位置からの捲りでしたね。今年のキーワードなんでしょうか?  でもラインもクソもない結果にはうんざり。



競輪王者の神山に挑戦する、山田と内林がどう藻掻くのか。

 準決勝で私感として目立ったのは、市田、波潟、神山、の3車である。 10Rでは十文字−小橋の3番手から捲った金古は展開に恵まれ、後手を踏んだ市田の巻き返しで内林も千切れる力に圧倒された。 11Rでは松岡−山田でのワンツーかと思いきや、大外から波潟が見事な強襲で2着に食い込んだ。 12Rではやはり王者の貫禄は稲村の無理な外併走から、自力勝負に出た神山である。
 北日本は金古、関東勢は神山に波潟、中部勢は松岡に山田、近畿勢は内林に市田、四国は児玉、九州は池尻、が勝つ上がった。 金古と神山が連携するのであろうか、中部は機関車松岡に山田、近畿は市田に内林、位置のない児玉と池尻は切り替え有りの3番手を選ぼう。
 並びは、市田−内林−池尻、松岡−山田−児玉、金古−神山−波潟、と想定した。 児玉と池尻は中部か近畿の3番手から前々で勝負してこよう、児玉の立場を考えると山田マークかと考えた。 神山も金古を風よけに使いそうだ。
 先行力は松岡、市田が互角の状態だ。金古は中団からの捲り勝負と思われる。
展開は、金古−神山−波潟、松岡−山田−児玉、市田−内林−池尻、で周回する。
打鐘で市田が先頭にでるが、松岡が容赦なく襲いかかりカマシし切る。
最終HSは松岡−山田−児玉、金古−神山−波潟、市田−内林−池尻、となる。
 勝負は此処からで、金古も踏み込むが松岡の掛かりが良いので捲り不発、市田がダッシュすると合わせて神山が発進する。 山田が神山を見て松岡を捨てに行く位置が最終4角になり、神山が波潟を連れてワンツーを決める。 山田が残っての神山とゴール線勝負、神山が飛んでしまった時の山田と児玉の流れ込み、と予想してみた。 すんなり市田が主導権を奪うと、内林が展開有利になりそうだ。

神山−波潟(1-8)、神山=山田(1=3)、山田−児玉(3-7)の4点で勝負する。


佐藤まさきさんの予想

 なんだかんだ言ってメンバーそろったと思います。
並び予想は 市田-内林・松岡-山田・神山-波潟・金古-池尻・児玉。児玉はどこかの3番手か先行の番手勝負に出ることは必死。 金古はこのメンバーじゃ先行はしないでしょう。それが解っている以上、神山は自力勝負のがゴールに近いのでは?  中部近畿が合併したら怖いラインだと思う。
 最終Hでは市田・松岡の叩き合いで迎えるでしょう。市田は決勝にのってきた以上、かなり調子は良いと思う。 だから市田の先行に期待したいです。
 最終B:市田-内林-(気づいたら)児玉-神山-波潟-金古-池尻 松岡-山田はもう圏外じゃないですか?  今の山田の調子じゃ、ここから捲くりに行くのはかなり難しいのでは?
 最終コーナー、神山が捲くりきるか?内林が番手の仕事できるか? 内からスルスル児玉?市田の粘り? 波潟の外強襲?  山田の脅威の逆転捲くり? と優勝者はここから出るんじゃないですか? 金古は今のレースっぷりじゃ絶対に勝てないと思います。 このメンバーで5回同じレースしたら5回違う優勝者じゃないですかね?
 難しいです。で、ここは内林の強襲を狙ってみたい。 内林から児玉・神山・それと山田まで。

内林=児玉・内林-神山・内林-山田の4点


もりながさんの予想

 8月開催からルール変更で、批判の多かった注意・重注の事故点が切り離され、 競走得点に影響するのは失格のみと変更になった。失格のペナルティは以前より重くなったものの、 逆に細かい事故点の累積が無い分ヨコの動きが増え、ダイナミックな競争が増えるものと思われる。 前回6月の誘導員の待避位置変更で、後ろを取ったラインがすんなり主導権という、 やや単調なレースが増えていたため、いろんな競争がこれで見れればいいと思う。が、 いきなりで頭と体がついていかないのか、今大会は落車や失格が頻発・・・。はぁ・・・。
 周回中は金古-神山-波潟、市田-内林、松岡-山田、児玉と池尻は市田ライン、 松岡ラインの3番手と予想。どっちがどうというのは脚見せまで判断がつきかねるが・・・。 脚質的にも、準地元という心理的にも、主導権を取るのに意欲的なのは松岡。 市田も先行基本だろうが、中団からの捲りも含めての組み立てだと思う。 番手絶好の山田がどうしても有利か。 松岡と市田が叩き合う展開となれば金古-神山の一捲りもあるが、 中団には山田、内林、児玉と曲者が揃うので素直に捲くれるかどうか。 というわけで山田アタマ中心に考えるが、九州唯一残った池尻の意地と直線の伸びにも期待。

山田=内林、山田−松岡、山田−池尻。穴なら池尻アタマで流し。