<平成9年9月19日>

 今年は、吉ヶ原駅に片上鉄道の展示室がオープンするという、大きなニュースがありましたが、片上駅貨物ヤード跡に保存されているDD13−552が整備されるなど、廃線跡の方にも動きがありました。


 片上駅とDD13

 片上駅の跡地は、少しずつその面影を消そうとしています。かつて機関庫が存在した場所には、「DEODEO」という電化製品店が建ち、大きく雰囲気が変わってしまいました。
 
 プラットホームは大部分が残っているので、駅の存在した位置がはっきりと確認できます。

 長らくの間、片上の貨物ヤード跡地に放置されたままになっていたDD13−552は、国道の脇に新設された展示線に移設され、同時に整備が施されました。

 腐食が進んで解体寸前かと思わせる姿から、見違えるほど綺麗にお色直しされ、さらに廃止以前から構内に保存されていたワム1805、1807の2両を後ろに従えています。末永く、片上鉄道起点の地を見守り続けてほしいものです。

 塗色はやや色が濃い印象を受けるほか、ナンバーの部分の塗り分けに変化が見られます。ナンバーの部分の下地色は白帯ではなく、ボディーカラーの赤地が原型の塗り分けです。


ワムも同様に、色が濃い印象を受けます。車体表記にも一部に誤りが見られますが、気になるほどではありませんでした。




 サイクリングロード

 廃線跡を利用したサイクリングロードの敷設は、引き続いて進められています。

 平成9年度中には和気から益原までの工事が完成する見込みです。


 右の写真は、平成9年春に開通した、備前矢田付近のサイクリングロードです。信号機が残されており、廃線跡の雰囲気を高めています。



 菊ヶ峠のキハ311

 昭和60年に廃車となったキハ311は、岡山県赤磐郡吉井町菊ヶ峠にあるドライブインに買い取られ、第2の人生を歩み始めました。当初は整備して展示されていたものと思われますが、現在は事実上廃棄された状態になっており、荒れ果てた車体を風雨にさらしています。

 車両の状態はかなり悪く、車体全体に錆が廻り、塗装もすっかり色落ちてしまっています。しかし、放置車両にしては珍しく窓ガラスは殆ど割られずに残っており、車内も運転台やシートなどが、現役当時の状態がそのまま残されていました。
 ちなみに、シートはキハ312のセミクロスシートとは違い、オールロングシートです。





 残念ながら、この状態では復元させることは難しく、いずれは解体される運命になりそうです。お近くに来られた際には、是非お立ち寄り下さい。
 菊ヶ峠へは、国道374号線の塩田付近(片上鉄道の、塩田〜福田のほぼ中間付近)から、県道10号線に入り、西へ5キロほど走ったところです。
 キハ311は、ドライブインの建物から、道路を挟んだ向かい側の私有地に置かれています。



 関連会社による保存部品


 片上駅の貨物ヤード跡地から西へ数百メートル歩いた所に、同和鉱業の関連会社である、同和工営株式会社、片鉄興産株式会社の事務所があります。

 ここの敷地内には、片上鉄道で使用されていた部品が数多く集められ、未だ冷めない同鉄道への愛着が、強く感じられます。


 入り口の門の所には、「踏切注意」の看板が懐かしい、警報機と遮断機が立てられている他、片上駅で使用されていたと思われる腕木式信号があります。

 さらに、事務所の建物に入った所には、タブレット閉塞の時代に活躍した「通票閉塞器」が置かれています。


 その他にも敷地内には、和気駅、片上駅の駅名表や、和気駅のホームに掲げてあった、のりば案内表、備前矢田駅の時刻表など、とても思い出深い品々が並べられています。

 平日なら事務所の方がいらっしゃると思いますので、片上へ来られた時には、許可をもらった上で是非見学して下さい。






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