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アメリカとスカイライン
 
 日本専用モデルだったスカイライン(一部オーストラリアへの輸出を除く。ピンターラでしたっけ?R31時代に輸出されてような記憶が)はV35になりグローバルカー(=北米市場用カー)へと変貌したのは皆さんも御存じのことと思います。V35スカイラインは日本じゃあまり売れていないケド、アメリカじゃバカ売れらしいって話しも雑誌などで見たことあるって人も多いんじゃないかと。このコーナーでは、そんなアメリカ市場について見ていきたいと思います。
 


北米市場、好調!
 
 日産が発表した2002年度上期・連結営業利益が前年同期比84%増となる3,480億円と発表。連結売上高営業利益率は10.6%となり日産の好調ぶりが印象的でしたよね。好調の要因として日本におけるマーチやキューブ等エントリーレベル車の販売増は勿論、米国におけるアルティマ(日本で言うところのティアナに相当するFFセダン)や350Z(日本名フェアレディZ)、そしてインフィニティG35(日本名V35スカイライン)の販売好調などが牽引役となったとされ、北米市場では前年同期比8.3%増の378,000台を売ったと言います。
 日本においては「あんなのスカイラインじゃねーよ」な意見に押され不当に評価の低いV35ですが、アメリカでは日産全体の売り上げに大きく貢献する程の売れ行きだったようですね。
 


金持ち大国アメリカ(前提)
 
 世界で最も金持ちの国は・・・間違いなくアメリカ合衆国でしょう。人口は2億8000万人(02年)とOECD加盟国ではトップを誇り、今となっては先進国の中で将来に渡っても人口増加が期待できる唯一の国となっているそうですね。購買力平価換算した国内総生産(GDP)は10兆4000億ドル(約124兆8000億円)にも上り、2位の日本3兆5500億ドル(約42兆6000億円)に約3倍の大差をつけ圧倒的に世界一位!!それでいてインフレ率(02年)は1.6%と先進国内でも低く、テロ戦争など混乱要因は内在しているものの安定した経済基盤が構築されていることを強く印象付ける列強国家です。ちなみに日本のインフレ率は-0.9%で、いわゆるデフレ状態にあるんだとか。
 
 ともあれアメリカが名実ともに「世界で最も金持ちの国」であることには変わりないでしょう。では「豊かな国か?」と問われれば微妙なところでして「児童虐待による死亡数」は圧倒的1位(日本は11位)と病んだ国であることは数字データでも明らか。ともあれ全体でみればやはり金持ちが住む国。そしてこの国には2億5000万台もの自家用車が登録されてるというから驚き。世界で最も自動車が売れる国であり、世界で最も高級車が売れる国といわれるダケのことはありますわな。実際、利益2兆円を叩き出すグローバル企業・トヨタでさえ利益の70%は北米で稼ぎ出しているという事実からも明らかなように自動車に限らず「アメリカで売ってナンボ」な世界なんでしょう。
 
 現在、先進各国が掲げる資本主義経済ってのは第2次大戦以降、いかにアメリカに消費してもらうか?で回っている世界であり、それが天然資源であれ工業製品であれドル依存体質は現在もこれからも続いていくんでしょうね(イラク戦争で一部ユーロ建てな動きが色々みられたようだけど、結局EUに現在のアメリカのような経済的支えになる体力もなければ気力も無いし中国の台頭には少なく見積もってもあと20年は掛かるだろうし)。勿論、アメリカ経済が好調なままか?というとそうでも無さそうで、いわゆる「双子の赤字」と呼ばれる財政赤字と経常赤字は2003会計年度で過去最悪の4550億ドルと5000億ドル、あわせて赤字9550億ドルという私の8桁電卓じゃ計算しきれん(約115兆円)途方も無い額になってるワケでありまして。でもドルの循環以外に世界経済を支える術を持たない先進各国は共倒れ覚悟でもアメリカ追従せにゃならんのでしょう。
 


高級車セグメント
 
 アメリカは私たちの想像する以上にブランド社会なようで、セグメントが明確に分かれているのが特徴だそうです。例えばダイムラークライスラー・グループでは大衆車はかつて日本車キラー「NEON」を発売したことで有名な「クライスラー」ブランド、高級車は「マイバッハ」「メルセデス」ブランドと完全に分かれており、互いにカニバリすることもあり得ない。
 例えホンダがアメリカで爆発的なヒットを飛ばしていたからと言って7万ドルの高級車を販売して買う人が居るか?っていうと、そうじゃないのがアメリカ。7万ドルの高級車を買う裕福層はアメリカンエキスプレスのゴールドカード片手に清潔で敷居の高いメルセデス販売店に行ってしまう。日本と違い「決算」「大安売り」の文字デカデカと書かれた紅白の垂れ幕が掛かるディーラーに行き、8000ドルのスモールカーを値切る客を横目に、カタカタ小刻みに揺れる安テーブルの上で7万ドルの商談はしない!というコトらしい。そのことに誰よりも早く気付いたホンダはアキュラという別ブランドを立ち上げ高級車専門チャネルとして特化させ、大ヒットを飛ばすことに。7万ドルの高級車を買う人は、「安売り」のPOP文字が踊る雑然とした店内よりも、シックな色合いで統一され天井高く造られた建物を好み、テーブルの上のキャンディよりも高価な花瓶に挿された美しい花を好み、クラシコなダークスーツ着込んでインテリジェンスに会話を交わし商談を進める販売員が居る店を好むということなんでしょうね。
 


インフィニティ始動→しかし失敗に
 
 アキュラの成功に刺激されたトヨタは1989年にレクサスを立ち上げ、日産はインフィニティを立ち上げたのは有名な話し。レクサスの成功は皆さんご存知のことでしょうしココで取り上げるには長くなり過ぎるので割愛するけど、当時インフィニティのラインナップは「infiniti Q45(日本名同じ)」と「M30(日本名レパード)」ちょっと遅れて「G20(日本名プリメーラ)」しか無く、Q45は別格として他は日本で販売されていた(そして決して高級車では無い)車を化粧直ししたダケのモノであり、いわゆる「インフィニティ・クオリティ」と呼べるものは実質Q45以外に無いという非常に乱暴なスタートだったようです。
 しかし、、、と言うかやっぱりと言うべきか。インフィニティは高級車市場においてライバル達に大きく離されたまま追い上げることも出来ず、日産にとってお荷物状態になっていくのでありました。(下記、各モデルの販売時期は私の記憶によるものですので大きく違っている可能性が大です。あらかじめご了承ください。また、間違いを発見されたかたはご連絡いただければ幸いです)


 インフィニティ始動とともに投入されたフラグシップモデルQ45は当時R32GT-Rを造った日産だけあって同クラスサルーンの中ではBMW7シリーズに勝るとも劣らない卓越したハンドリング性能が売りであったようで、実際Q45を愛する多くの人がこの車の持つポテンシャルに惚れ込んだと聞いています。でも現実は厳しいもので志しの高さとは裏腹に販売実績は日本国内は勿論、北米においても宿敵となる筈だったレクサスLS(日本名セルシオ)に完敗となる散々な結果に終わったようですね。
 日本を強く意識したと言われる「ジャパンオリジナル」なデザインアイデンティティには漆塗りや金粉の装飾まで用いられ、とどめにフロントオーナメントには唐草模様が七宝工芸で施されていたり、とかなりインパクト強し。内装は木目などを使わず見た目にはシックな感じだけどステアリングとシフトノブの皮革を同じ一頭の牛から取って手に触れるタッチを同じにした・・・など徹底したこだわりぶり。全体的にヌメっとしたデザインは能面のようで実に和風。ワタシ個人的に最も好きな車のひとつデス。
 


 続いて投入されたM30は日本の2ドア版レパードがエンブレムを変えて登場したもの(日本では「あぶない刑事」の港302と言った方が通りが良いカモねぇ)。端整で美しいデザインながら、やっぱり80年代的直線基調な容姿はどう見ても古臭くコンパクトなFRスペシャリティカーとしての地位を築くには至らなかったようですね。コンバーチブルも投入されたものの、シルエットからして急造品の感は否めず。
 レクサスがソアラを用いてうまくスポーティー・スペシャリティカーを構築したように、もっとガンバレばM30だって良い線いったハズなのに、と悔やまれる1台かと。
 


 お次はG20こと日本名プリメーラの登場ですね。確かにこのP10プリメはカミソリ・ハンドリングと謳われるように自動車会社各社(とりわけ欧州メーカー)がベンチマークとして掲げたという逸話がある程に優れた車だったようですね。実際、国内外でP10は現在においても根強い人気があり、スポーツコンパクト(スポコン)方面なカリカリチューンが行われたP10を見かけることも少ないですよね。じゃあINFINITIチャネルで売る高級車としてはどうなのよ?って言うと微妙なのか、販売実績もソコソコだったようですね。
 


 INFINITIチャネルの弱みとしてアメリカンサイズでいうところのミドルクラス(日本の3ナンバー級)が存在していなかったコトでしょうか。そこで投入されたのがJ30です。J30は基本的に北米市場向けにデザインされており、そういった意味ではQ45に継ぐ2台目の北米設計車と言えるでしょう。
 このJ30、日本でいう2代目レパード、、、いわゆる「Jフェリー」でしてその存在は非常にマニアックかつ稀少。初代Q45に続きFRレイアウトを採用した完全な北米向けモデル。故に日本での販売は低迷したものの、北米では尻下がりなデザインもウケたようで販売は比較的好調だったようです(実際、私もアメリカでよく見かけました)。現在、日本国内でもマニアックな愛好家は多く(私も大好き)たまーに街中でINFINITI仕様にしたJフェリーを見かけますよね〜。
 ちなみに尻下がりデザインが北米ではウケた為、続く日産ブルーバードまでタレ尻デザインになったのはご存知の方も多いかと。日本では全く理解されなかったようですが・・・。かのフォードがタレ尻デザインに強く影響を受けてトーラスセダンをタレ尻デザインにしたのは有名な話し?。
 


 I30は日本の2代目FFセフィーロの化粧直し版。このセフィーロはグローバルカーとして全世界で販売されていたのだけれど北米にはINFINITIチャネルに投入されたようです(NISSANチャネルには同サイズのFFセダン・マキシマがあったからでしょう)。車としては大変良いのでしょうが、とりわけ特徴の無いクルマでもあり、設計自体そんなに新しいワケでも無く、さらにラグジュアリ性にも乏しかったのかもしれませんね。販売数はそれほど悪く無かったようですがマキシマ風リアテール等からも「マキシマのチョイ豪華版」程度の認識だったんじゃなかろうかと。
 


 初代Q45の登場から6年も経過し、いい加減そろそろ新しいフラグシップカーQ45を用意しなければならないINFINITIだけど、当時、日本市場では既にQ45が1代で消滅してしまった為、日産が有する最もラグジュアリな車はY33シーマくらいしか見当たらない・・・そこでY33シーマをちょっと化粧直しリリースされたのが2代目Q45。Y33レパードのホイール(売れ残ったんでしょうねぇ〜)を履かせたり(上記写真はいずれもY33シーマ用を装着)、リアのテールを変更してみたり、とイヤーモデル故に細かな仕様変更が行われたようですがフラグシップモデルとしてINFINITIブランドを牽引していくにはチト荷が重かったようで。日本市場においても端整なプロポーション&高性能を有しながらもイマイチ売れなかったようですしね。
 


 QX4は日本のテラノをもう少し豪華仕様にしたRV。北米市場においてレクサスRX300(日本名ハリアー)の登場によりSUVブームが巻き起こった時、日産が唯一出すことのできた4WD車がテラノだったからに他ならないんでしょうね。SUVブームにRVを投入せざるを得なかった当時の苦しい状況が垣間見えるこのQX4。今にして思えばQX4のような中途半端サイズじゃなくて中東の裕福層に人気なパトロール(日本名サファリ)を思いっきり豪華仕様にして出した方が良かったのカモ。どっちにせよ本格SUVは2003年のFX45まで待たなきゃならないのは当時の生産ラインを見ても明らかだったんだし・・・
 


 2代目G20は、日本の2代目プリメーラ(P11)カミノを化粧直ししたもの。ベースとなるプリメーラ自体の質感が底上げされたことでG20も以前と比較して少なからずラグジュアリ要素を身に付けたとは言え、5ナンバー枠のFFコンパクトセダンではアメリカ人裕福層への訴求力が低かったようです。御存じのように昨今、アメリカではスポコンブームが巻き起こっており「コンパクトでソコソコ走る車」をベースにガッツシ改造を施してガシガシ攻めるのが流行りなようですが、中古市場で安価に流れてきたG20がそうしたスポコン仕様の餌食になることが多いようですね。アメリカのG20系サイトを見ていたら、けっこう激しいのが多いようで。
 


 I35はI30の後継。3.0Lから3.5Lに拡張されよりパワフルに。ベース車は日本の3代目FFセフィーロの化粧直し。日本でいうところのエクシモGにあたる本革採用など豪華一杯ですね。デザイン的にもより力強くなり、それなりに人気もあるようですが、やっぱりFFじゃ・・・ということで近くお払い箱になることが最初から決定済な車だったとか。INFINITIは2001年以降、ラグジュアリカーの基本に立ち返る為、ラインナップは基本的にFR車とすることが決まっていたので時間稼ぎ的な扱いの車であった感は否めませんよね。ともあれサイズ的にもアメリカ人が満足できるセダンで、なによりセフィーロとの違いに様々な装備が所狭しと付属してるので(それゆえインストパネルやステアリング回りはボタンでゴチャゴチャ)費用対効果面では素晴らしく快適装備満載な車だったとか。
 


 2代目QX4は日本でいうところのテラノレグラスです。ダーフレームの利点を取り込んだ新モノコックボディ構造を採用し、4WDシステムにはトルクスプリット式オールモード4WDを採用するなど、どちらかと言うとこれまでのQX4が泥臭い無骨な感じだったのに対し、新しいQX4はオンロードでの快適走行にも重点がおかれている都市型RV。SUVブームが続くアメリカでは(QX4はSUVとは言い切れないものの)ブームに牽引される格好でそれなりに販売台数を伸ばしたらしいです。女性オーナーも多いらしく日本では「デカイな」と思われがちなこのクラスもアメリカでは「ちょうど良いサイズね♪」なのかしら。
 


新生、インフィニティ
 カルロスゴーン総指揮の下、復活の狼煙をあげた日産自動車。プリメーラ、シーマ、エクストレイルと矢継ぎ早に新車攻勢をかけ斬新なデザインと高性能で次々とヒットを飛ばし日本国内において基盤を確保しつつ日産はより高い収益確保に向けて「お荷物状態」に成り下がっていたINFINITIチャネルの再構築に乗り出すことに。しかし一度傷付いたブランドの復活は厳しく、ましてそれが高級車ブランドとなるとそう簡単には行きません。そこで日産はINFINITIチャネルのラインナップを刷新すべく、イメージの統一をはかることになりました。それが「基本はFR車であること」、「スポーティーであること」、「そしてラグジュアリー」の3つだと言われています。FR&スポーティーは日産が得意とする分野であるものの、ラグジュアリーさではライバルに遅れを取って居た感は否めなかった日産はココに「近未来的なデザインセンス」を織り込むことで新しいラグジュアリーベクトルにシフトして見事に成功させたと言えるでしょうね。これまでの化粧直し豪華仕様車と違い、基本的に北米で売ることを目的として設計されたラグジュアリーカーが出そろうことになり、ブランドイメージも一気に回復したようです。

 3代目フラグシップカーQ45の誕生。2001年、カルロスゴーン率いる新生日産が出した日本のY34シーマはそのスケールからして何処に出しても恥ずかしくない立派なグローバルカーに成長していたのは皆さんのご記憶にも新しいかと。明らかに北米INFINITIチャネル立て直しの為にQ45として投入されることを前提に設計されたであろうこの車は圧倒的な存在感と力感で名実ともにINFINITIブランドの頂点に君臨することに。
宿敵(だったハズの)レクサスLS(日本名セルシオ)には大きく水をあけられているものの、販売台数も着実に積み上げているようですね。
 


 そして我らがG35。2001年、ついに待望のFRセダンがINFINITIに追加されることに!日本名V35型スカイライン。エンジンが3.5Lに拡大されたものの基本的には日本仕様と同じ。サンルーフが付いてたり、車内にアナログ時計が付いていたりする位の差異。このG35は北米でBMW3〜5シリーズと真っ向勝負となり、いずれもBMWより高い評価を得て大人気となったようです。権威あるアメリカの自動車雑誌モータートレンドでは、その年最も優秀な車に送られる「モデルイヤー」に選ばれ、販売実績も好調。実際、私もアメリカでフリーウェイを走るG35を何度も目にしました。ようやくINFINITIブランドの看板となるモデルがリリースされたということでしょうね。続く2002年にはG35クーペ(日本名スカイラインクーペ)が日本市場に先駆けて投入され供に売れまくってるようですね。
 


 M45はQ45とG35の中間を埋めるべく投入されたモデル。Q45やG35と違い、もともとは日本国内専用モデルとして開発された(ハズ。それにしてはデザインが斬新で海外輸出も企んでいるのでは?と発売当初から噂されていたので、もしかしたら北米も最初から意識して設計していたのカモ)Y34グロリアの不良暴走中年用御用達車グランツーリスモをベースに4.5Lエンジンを搭載したバケモノ。Audi A6、BMW540i、レクサスGS430(日本名アリスト)、メルセデスE500と真っ向勝負させるため、カタログやCM等でもこれらライバル車と徹底比較しているのが凄まじい。かかってこいゴルァ!って勢いですなぁ。アメリカの不良中年にオススメ。
 


 Mの2006モデル、2代目です。日本でいうFUGAは、位置付けとしてはセドリック&グロリアの後継・・・だけど、そのデヴュー当時から明らかに北米を強く意識したモデルとなってます。国内ではラグジュアリー系の「XL」とスポーツ系の「GT」に別れ、排気量も2500ccと3500ccの2本立てでスタート。後に追加された4500ccの「450GT」こそ、北米で販売されていたMです。Mは4500ccと3500ccのラインナップであり、この4500ccモデルを国内に持ち込んだものと言えます。国内で4500cc(333ps)も必要なの?という疑問はあるものの、当時はちょうどトヨタが国内でレクサスをスタートさせた時期でもあり、高級セダンのテコ入れのためにも450GT国内販売を行ったんだとか。
 さて、そのM。北米ではモロにBMW 5シリーズと対峙させているようですね。この暴走不良中年向け高級セダンは実に日産っぽくてワタシは大好きですねぇ〜(笑)。
 


 待望のSUVが遂にリリース。FX45はポルシェカイエンやらBMW X5で賑わう北米市場にターゲットをあわせ投入した本格SUV。SUVにありがちだったアンバランスなデザインを払拭、デザイン性に優れた美しいボディを与えるとともに尋常な無いパワーを内在させたモンスターマシン。話によると、実在するアメリカ在住30代ビジネスエリートな特定人物の嗜好を反映させて作成されたらしい。いかにも対外的に力を誇示したがるアメリカ人のクルマって感じですよね。
 ワタシはRVやSUVに否定的なんですが、北海道在住ということで広大な大自然と必然的に長くなってしまう移動距離、さらには雪という厳しい気候条件故にFX45のようなオールラウンダーがあれば極めて便利だなぁ〜、欲しいなぁ〜なんて思ったり。基本的に北海道に住むワタシはアメリカ人的価値観なのかも知れません(笑)。あ、4500ccもいらないから3500ccのFX35が良いかな。
 


 しばらく停止していたQXシリーズに2004年から新車種QX56が追加されることに。ご覧のように北米専用車のフルサイズトラック「パスファインダー・アルマーダ」がベースです。日本メーカーがビッグ3の聖域であるフルサイズトラックに乗り込んできた!と話題になった車ですな。異様にデカい車です。こーゆークルマがアメリカでは物凄く売れているって一体、どーゆー国なんでしょうかねぇ。
 


なぜアメリカ人は日本車を買うの?
 バルブ期、ロックフェラーセンターを三菱地所が買収したときや、CBSレコードとコロンビア映画をソニーが買収したときなど「日本人はアメリカの魂まで買うつもりか!」と怒ったアメリカ人が居たようだけど、「だったら売るなよ」と思ったりするし、やれ貿易摩擦だ日本車がアメ車を駆逐していく等と問題になるときも「じゃあアメ車かえよ。ホンダ買わないで」と思ったりしますよね、ウチら日本人は。なんのことは無い、アメリカ人は日本車が好きとか嫌いとかじゃなく、もっともっとも合理的な選択事由によって日本車を買っている=故に日本車が売れる、という単純な図式のようです。
 そのアメリカ人が日本車を買う大きな理由として「壊れにくい」というのがあるそうですね。アメリカでは格付け会社や調査会社ってのが、かなり権威を持っていて一般ピープルたちもそうした調査会社が発表するデータを元に購買判断するという「賢い消費者」市場だったりするようです。とりわけJ.D.パワーが毎年発表するメーカー別の不具合発生数はかなりのインパクトがあるようですね。そうしたデータを見ると、明らかに日本車&ドイツ車が優勢。日産も上記に食い込むなど、INFINITIが北米市場で今後も売れ続けて行く要素はある、という見方が出来ます。
 


 その一方でINFINITIは米国国内の生産拠点を実質的に持っておらず(QX56は北米工場なんでしょうかね?)、円高による影響や迅速な生産調整が行えない等の不安要素も多く内在しているのもまた事実です。ちなみにレクサスは既にカナダ工場での生産を開始しており、クオリティを落すことなく現地(に近い場所での)調達が可能となっているのもさすガトヨタさん!って感じですよね。
 


スカイラインの今後
 以上のように、スカイラインの今後は北米市場のINFINITIチャネルに掛かっていると言えるでしょうね。なにせ日本じゃもう死に体ですから。スカイラインというブランドイメージを新しいベクトルで盛りかえすことができるのか!?そうした意味でもINFINITIは今後も注目でしょうし、なによりV35ファンは過去のスカイライン伝説云々よりもV35のコンセプトに惹かれて購入している方が多いと思われます。よってFR&スポーティー&ラグジュアリなINFINITIは気になる存在なハズ。そういった意味でもINFINITIチャネルには今後も注視していく必要がありそうです。
 



 


記事作成:2005年