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リビングを映画館に
 自宅に居ながらにして映画館のような大画面を楽しめたら・・・って映画好きなら誰しも考えるハズ。いやいや、映画は映画館で観てこそだ!って反論する人も居るでしょうが、昨今の映画館は上映中に携帯鳴らすバカは相変わらず後を絶たないし、ぺちゃくちゃ喋るウルサいアホも散見される。どんなにデジタル映像&デジタル音響な映画館でも、そうした他の観客によるノイズってのは、これはどーしても避けられない。運悪くDQN連中と居合わせてしまったときは諦めるしか無い。つまり、純粋に映画を楽しみたい映画ファンこそ、誰にも邪魔されない自宅にホームシアターを構築すべき、とワタシは考えます。

 で、いざ我が家にもホームシアターを!と意気込んで雑誌「ホームシアター」なんかを観て、途方も無く立派な金持ちクンたちご自慢のリビングを見せつけられ「ああ、オレには縁の無い世界だな」と諦めてしまう方が殆どかと。ワタシもそうでした。でも、別に立派なリビングにプロジェクターを構える必要なんて無いんスよ。可能な限りお金をかけず、中古品とかを買い漁って「とりあえず始めちゃう」ってのが肝要だとワタシは感じています(苦笑)。
 いや、そりゃ〜チョット無理すれば良いホームシアター環境を整えることだって出来なくは無い。でもね。そこまで金をかけずに・・・いやいや、極力お金をかけずに目的(ホームシアターっぽいこと)を達成するのか!ってのが、根が貧乏性なワタシには似合っておりまして(苦笑)。んなワケで、最小限の出費でホームシアター(リビングシアター)生活をスタートさせたお話をご紹介。(あいかわらず長い前フリ)
 

大画面ならプロジェクターに勝るモノなし?
 50型以上の大きさになると、プロジェクターのコスト効果がバツグンに発揮されてきます。例えばこの記事を書いている08年2月現在、50型ハイビジョン対応プラズマテレビが約35万円。コレに対し120型も容易に映し出せるフルハイビジョン液晶プロジェクターで約25万円ほど。倍以上の大きさで更に安価。そしてプロジェクターだと映画館のような雰囲気も楽しめ、演出としても最高かと。つまり、ホームシアターを目指すならプロジェクターこそが本命である!と言えるでしょう。

 

中古で買ってみたVPL-VW10HT
 ワタシが購入したのはソニーのVPL-VW10HTって機種。99年製だから今から8年ちょっと前なのか。VPL-VW10HTに関してはステレオサウンド誌のWebに詳しいから、そちらをご参照ください。これを中古で購入したワケですが、ランプの使用時間が極端に少ないばかりか、本体そのものが、ほぼ新品同様。キズ1つ無いし、汚れもない。新品時についてくるフィルタの汚れも殆ど無いので、よっぽど使われていなかったのでしょうね。
 当時の定価64万8000円。これを4万円で購入。新品同様が8年チョットで1/16にまで価格が下がるんだから良い時代になったモンだ。軽〜いキモチでプロジェクター生活を始めるにはもってこいの品デシタ。

 
ランプ使用時間だけじゃ判断できない
 よく中古プロジェクターを購入するとき、ランプの使用時間を目安にするワケですが、確かにいくら中古で5万円で買ってもランプが寿命間近だったらランプ代だけで更に5万円掛かって結局は10万円になっちゃうワケですからランプ寿命に目が行きがちなのは確かですよね。
 でもランプ寿命は勿論大切ですが、それだけじゃあ無い。例えばランプ寿命2000時間のプロジェクター本体の中古で、ランプ使用時間がまだ5時間な極めて使用時間の少ない品があったとしても、もしかしたらそのランプは既に2回交換されて3回目のランプかもしれない。そう考えると本体そのものは4005時間も使われている計算になるワケで(爆)、当然ながら電源部分などその他のパーツが近々、寿命を迎える可能性は高まってくる。
 だから、ランプ使用時間だけに注意するのでは無く、そのプロジェクター本体そのものが「どのくらい使用されてきたのか?」を考慮する必要があると考えマス。

 
データブロジェクターと、ホームプロジェクター
 プロジェクターには、その用途から大きく2種類に大別される。1つは会議室など明るい場所でPowerPointスライドを”見る”用途に特化した「データプロジェクター」。そしてもう1つは映画館のように暗い室内で映画を”観る”「ホームプロジェクター」。この2つは似ているようで、まるで違う性質を持っているので購入時には要注意。

 データプロジェクターは、そもそも明るい室内での使用が前提のため、プロジェクターは投影する映像の「明るさ命」な仕様となってる。よく「2000ルーメン」だとか言うのを聞いたことあると思いますが、これが明るさを表す単位。大体、蛍光灯が照らす明るく広い会議室でも問題なく投影するには2000〜3000ルーメンが必要となる。なので、会社などで購入する際は「どれだけ明るいか」が選択の際の重要なポイントになってくる。
 データプロジェクターはヤフオクや中古ショップに大量のストックがあり、価格もかなり安価。とっても魅力的に思えますが、もしもアナタが映画鑑賞を目的にプロジェクターを購入するのであれば、データプロジェクターは避けるべき。何故かって??まず、2000ルーメンや2500ルーメンといった明るさは映画鑑賞には「明るすぎ」。思い出して欲しいのだけど、映画館って暗〜い室内ですよね。それと同じようにリビングを暗くして映画館のように観るワケだから、2000ルーメンとかだと明る過ぎて目が疲れちゃう(モード切り替えで明るさが調整できるなら問題無しですが)。また、なによりもそもそもの設計思想の違いが”映像の表現”に大きな差をもたらします。PowerPointスライドのような細かく文字やグラフが書かれた静止画を見ることに注力したデータプロジェクターの設計と、色の陰影や質感を再現することに注力したホームプロジェクターでは、まるで”画”が違う。
 そのため、もしリビングで映画を楽しみたいのならホームプロジェクターを選ぶべきだ、と考えます。

 
液晶方式、DLP方式
 ホームプロジェクターを買うとして、次にそのホームプロジェクターにも「液晶方式」と「DLP方式」の2種類があって、どちらかを選ぶこととなります。
 液晶方式のメリットとしては、とにかく安価なこと。でも、デメリットとしてコントラストがハッキリしなかったり(ほら、なんかボヤってした感じに映るじゃないですか。まぁ、それが味があって映画館っぽくて良いんですがね。なんて言ったら昨今のデジタルシネマはクッキリした映像ですけれどもぉ〜)、”黒浮き”と呼ばれるような真っ黒の色が灰色っぽく映ってしまう点などがあげられる。

 これに対してDLP方式はメリットとして、とにかく鮮明な映像が得られる。コントラストが高く、黒浮きも感じさせない高精度な映像は、溜め息が漏れてしまう程すばらしい。また、液晶と比較して焼き付きも無く、寿命も長いという特徴があります。一方、デメリットとしては液晶と比較すると高価なこと(苦笑)。他にも動体視力の良い人にはレインボーノイズ(カラーブレイキングノイズ)と呼ばれる虹のようなノイズがチラついて見えてウザいようですが、これは最近のホームプロジェクターなら常人には感じられない程度になっているようですね。カラーホイールと呼ばれる部分の回転数が、データプロジェクターなら等倍速くらい、ちょっと昔のホームプロジェクターで2倍速くらい、昨今のホームプロジェクターだと4倍速くらいなようです。この倍速が速ければ速い程、先述のレインボーノイズは見え難くなるのですが、4倍以上あればフツーの人は大丈夫って言われてます。購入時の目安にしてみてください。

 さて、じゃあDLPを買うのが良いのか?となるケド、DLPはリリースしているメーカーが少なく、それ故に中古市場に流れる数も多く無い。ワタシも当初はDLP方式を検討したものの、ワタシが探している期間では、中古で良いタマが見つかりませんデシタ。反面、液晶方式はラインナップが豊富で、それ故に美品中古も多く出回ってる。程度の良い掘りだしモノにも出会える機会も多かった。だから結局、液晶方式を買っちゃった。後悔はしてませんが。
 DLP方式にするか、液晶方式にするか、は最終的に映し出される映像の好みに分かれるんで、新品狙いの人も中古狙いの人もヨドバシカメラ等の家電量販店で良いからデモ機で見比べてみるのが良いと思いますね。

  

   


明るさは何ルーメンくらい必要?
 これ、何故か明るさにコダワリを持つ人が多い。ネットでの書き込みとか見ると「明るい部屋でも見れますか?」って質問がヤタラとある。なんでそんなに明るい部屋で観たいのか?それはやっぱ”テレビの代わりに”しようとしている人が多いからだと感じます。・・・でも、ワタシが思うにプロジェクターとテレビは全く別もの&別用途。テレビは蛍光灯がついた明るいリビングで観ることが前提ですが、プロジェクターはそうじゃぁ無い。プロジェクターは”映画館”を再現するもの、とワタシは考えます。明るい映画館が無いように、明るい部屋でプロジェクターを観るのは、そもそもの使い方に反している、とさえ思うワケで。
 映画を観るとき、周囲の雑多な風景に目が行く明るい部屋じゃぁ無く、真っ暗な部屋で目の前いっぱいに広がる映像こそが映画の世界に入り込める要素なんだ、と。

 そう考えると明るさは1000ルーメンあれば十分。また、もともとの性能自体は2000ルーメンだけど、省パワーモードで半分の1000ルーメンくらいで稼働して、ランプ寿命を倍増させるっていう意味での高輝度プロジェクターは”あり”だけど、DVDで映画を観るときに常に2000ルーメンの明るさで煌煌と照らす・・・なんてのは、あまり実用的じゃ無いと思う。なぜなら映画館のように真っ暗い部屋で2000ルーメンは明る過ぎるし、じゃあ部屋の明かりを少し点けて薄明るくすると今度は日常的な室内の雑多なアレコレが視界に入って来てしまう・・・。
 つまり明るく照らせる性能があるのは構わないんですが、視聴シーン(真っ暗な部屋なのか、明るいリビングなのか)と目的(映画に集中したいのか、テレビ感覚で何かしながら観たいのか)をまずは明確化させるのが宜しいのかと。

 真っ暗い部屋で映画鑑賞を楽しむなら1000〜1200ルーメン。
 明るく広いビリングでテレビ感覚で使うなら2000〜2500ルーメン。

 こんな感じでしょうかね。皆さんのお勤め先にあるようなデータプロジェクターは2000ルーメン位かと。これなら蛍光灯ガンガン点いてる会議室でも十分観れる明るさですからね。
 でも、自宅で本当にその明るさが必要か?は別問題だと思う。

 
スクリーンはどんなのを選べば良い?
 うーん、と。手軽に始めたいなら安いので良いんじゃないでしょうかね?かく云うワタシはリビングの白い壁にそのまま投影してますから(爆)。・・・まぁ、スクリーンはそのうち買いますよ。。。ええ。
 いわゆるブラウン管などを用いたテレビは、それ自身が明るさを”発している”ワケですが、プロジェクターって照射した光が反射してワタシたちの目に飛び込んできますから、投影される対象(スクリーン)の性質が”観え方”に物凄い影響を与えちゃう。どんなにプロジェクター本体の性能が良くてもスクリーンが違ったら、映し出される映像の質に格段の差が出るっていうか。・・・まぁ、壁投影なワタシに言われたく無いでしょうけれどもぉ〜(苦笑)。

 さて、スクリーンには「マット」なタイプと「ビーズ」なタイプに大別される。マットスクリーンはプロジェクターから届く光を全ての方向に均一に拡散する性質を持っているので視聴角度が広く、家族みんながリビングのソファーに腰かけて映画を楽しむようなシーンに向いてる。また、マットなスクリーンはソフトな映像になるので、しっとり感ある映像が好きな人にオススメ。
 一方、ピーズスクリーンはピーズのような小さな球が無数に散りばめられたスクリーンで、プロジェクターから届く光をまっすぐに跳ね返す性質があります。つまり、スクリーンの真正面で少人数が視聴するようなシーンに向いてる。また、ビーズスクリーンは明るくクッキリとした映像となるので、ダイナミックな映像が好きな人にオススメ。

 ともあれ、こればっかりは観てみないと分かりませんから、オーディオ&ビジュアル専門店などに行って実際に見比べてみるのが宜しいと。で、とくに好みの差を感じなかったら予算で買える方を選べば良いし、とりあえず手軽にプロジェクター生活を始めたいダケならワタシのように、いっそ白い壁に投影しちゃうって手もあるかと(爆)。まぁ、その分、画質は粗いですけれどもねぇ。。。(´・ω・)まぁ、プロジェクター生活に慣れてきてから、アレコレと選ぶのも良いかと。いきなり気合い入れて選ぼうとすると結構難儀だったりしますしね。

 
ハイビジョン対応は必要か?
 プロジェクターでもハイビジョン画質対応のモノと、そうでないモノで価格が結構違ってくる。昨今の市販されているようなのはハイビジョン対応だけど、中古でチョイ古な安価のを探そうとなるとハイビジョン未対応なのも当然ながら候補に入ってくる訳で。
 ハイビジョンは一般的に50インチ以上の大画面で必要とされるって云われてる。観れば一目瞭然なんだけど、従来まで一般的だった29インチ程度のブラウン管テレビだとDVD画質で十分すぎる高画質だけれども、これが50インチを超えるような大画面だと非常に粗が目立ってきちゃう。
 そういった意味で大画面=ハイビジョンってのは不文律なんだろうけれど、そうなると今度は映像ソースを吐き出す側にハイビジョンチューナーやらブルーレイ再生装置やら結構な投資になってくるし、なによりもスクリーンが相応のクオリティのが必要になってきちゃう。そうなると、もうお手軽に云々じゃあ無いのでココの趣旨には反しちゃう。
 でも、例えば今(2008年)に中古なりでプロジェクターを買って、5年間使ったとすると5年後って2013年なんですよね。その頃になるとHDDレコーダーひとつ買うにしてもハイビジョン用になるだろうし、そう考えるとハイビジョン対応プロジェクターを買っておくのは良い選択なのかな?って考えます。ちなみにワタシのVPL-VW10HTも一応、ハイビジョン対応(HDMI端子なんてのは無いのでコンポーネント接続になるんですけれどもね)。

 
ゲームには不向き、だと思う。
 大画面で迫力のゲームをするのは楽しいでしょうが、目が疲れる。なにせ画面が大きいので眼球を動かす距離も大きくなる。確かにグランツーリスモとかやると迫力あるでしょうけれどもね〜。酔いますよ(苦笑)。動きの少ないゲームには良いかも。同様にエロDVDとか観ても最初は面白いダケで虚しくなるだけなんでヤメましょう。

 
そもそも「まずは大画面!」なのか??
 ホームシアターと言えば、まずは大画面を連想しがち(そしてワタシもそうだった)ですが画面の大きさも勿論大切だけど、なによりも”音響”が大切だ、ってワタシは考えます。それは何も5.1chサラウンドとかじゃ無くても良くて、2chステレオスピーカーでも迫力ある音を奏でてくれるなら、それだけで印象はガラっと変わる。もしアナタが自宅の29型ブラウン管テレビに不満を感じていたら、まず大画面薄型テレビを買うのでは無く、スピーカーやアンプを買い替えるってのはアリだと考えます。音って空気の伝わりですから、耳の鼓膜で直接にその迫力を実感できますからね。

 ・・・なんて云うと、ここまでの記事内容を全否定しかねませんが(苦笑)「まずは大画面」よりも、むしろ「まずは音響」だと(プロジェクターという大画面を手に入れてから今更のように)感じています。
 ちなみにワタシは手軽なサラウンド環境としてBOSE社のCompanion5をオススメ。2つの小さなスピーカーで擬似的に5.1chを聴かせてくれる。ビックリする位に違和感無い。迫力も凄い。これで定価59,800円っていうんだから大したモンだ。日本の住環境なら、これくらいので十分でしょ。実際、マンションとか集合住宅の16畳程度なリビングなら十分過ぎますよ、コレ(これ以上おおきな家に住んでいる”勝ち組”さんは、こんな記事読んで無いでサクっと高いのを買ってるでしょうしぃ)。

 
・・・とりあえず始めてみようゼ
 とりあえずプロジェクターを中古で5万くらいで安価に買ってプロジェクター生活を始めてみちゃうってのは如何でしょ?(笑)。もうね、何も考えずにとりあえず始めちゃうの。こーゆーのは勢いが無いとナカナカできない。ここまで長たらしい文章を読んで、それで終わりにしたらあまりにも無駄でしょ?(爆)。だからとりあえず近所の中古AV屋やヤフオクを漁って安価なので良いから買ってみましょうよ。
 一度プロジェクターの大きさに慣れてしまうと、50インチの液晶テレビなんて高い金だして買う気が起きなくなりますから(笑)。けっこう日常生活が変わります。平凡な日常を打破したい人にこそプロジェクター生活をオススメしたいですね〜。
 

  

   

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作成:08年3月