「どうだった?」
「もう、ラブラブでした!!」
ツナくんとくんの二人と別れてから、私はハルちゃんに今日の二人の事を質問すれば興奮したようにハルちゃんが感想をくれる。
そうだよね、本当に二人共すっごいラブラブなんだよね!!
ツナくんは、くんの事しか見えてないし、くんはナチュラルにツナくんに返すし、見てるだけで幸せになれるんだよね、あの二人。
「さんが、すっごく可愛かったです!!」
力説するハルちゃんに、私も大きく頷いて返す。
ハルちゃんは、本当はツナくんの事が好きだったんだけど、二人の関係を目にして諦めた一人。
それは、私も同じ。本当は、ツナくんの事好きだったんだけど、二人を見れば直ぐに諦める事が出来た。
いまじゃ、そんな二人を見てるのが一番の楽しみなんだけどね。
「でも、あの風紀委員長さんって、やっぱり……」
「うん、多分、くんの事……」
それに、気付いたんだけど、くんは自然と人を惹き付ける人なんだと思う。
ツナくんも、カリスマって言うのかな、そう言うのは持ってるんだけど、くんは、それだけじゃなくって人を和ませてくれるっていうのかな、そこに居てくれるだけで安心できる存在。
だから、ヒバリさんや、山本くん、獄寺くんなんかが自然に手を差し延べるんじゃないかなぁて思う。
くんの持つあの癒しを求めて……。
くんの事は、あのお兄ちゃんでさえ一目置く存在なんだもん、やっぱり、凄い人なんだと思える。
「それで、五角関係って言うのは?」
「うん、まずは、ツナくんでしょう、それから、ヒバリさんに山本くん、獄寺くんは絶対にそうだと思うんだけど……」
さっき話してた内容を質問してきたハルちゃんに、くんの事を想っているだろうと相手を教える。
きっと、獄寺くんは否定すると思うんだけど、どう見てもそうだと思うんだよね。
多分、ツナくんの手前、必死で自分の気持ちを否定してるんだと思うんだけど、時間の問題だと思う。
「そんなに居るんですか?!でも、やっぱりツナさんが、一番さんに相応しい人なんですよね?」
「勿論!くんも、ツナくんにだけは特別だし、あれは絶対に両想いだと思うよ!」
うん、くんは、自分の気持ちに気付いてないかも知れないけど、分かる人が見れば気付く事が出来る。
くんにとって、ツナくんだけが特別な存在だって……それが、兄弟って言うだけじゃない事も……。
「それじゃ、私達はこれからも、ツナさんとさんを応援するです!!」
「勿論!ツナくんとくんの応援クラブ結成だね!!」
だから、そんな二人が一日でも早く幸せになってくれるように、私達が応援するのよ!!
「くしゅん!」
「大丈夫?もしかして、寒い?」
突然のくしゃみに、ツナが心配そうに声を掛けてくる。
別段寒くってくしゃみをした訳じゃないんだけど、もしかして、これが噂に聞く誰かが噂してる時にでるくしゃみって奴なんだろうか?
「寒い訳じゃないんだけど……誰かに、噂されてるんだろうか?」
そんな迷信は信じた事ないんだけど、それしか思い当らなかったから言った俺の言葉に、ツナが真剣な表情をした。
えっと、冗談で言ったんだけど、何でそんなに真剣なんだろう……。
「ツナ?」
「何でもないよ、本当に、噂されてたのかもね」
心配になって名前を呼んだ俺に、ツナが苦笑するように信じられない言葉を口にした。
いやいや、ツナさんが言うと、冗談に聞えませんから!
「俺、冗談で言ったんだけど……」
「うん、オレは、本気で返してるから」
って、ニッコリと笑顔で怖いこといわないで下さい!!
本気で、洒落にならないですから!!
「じゃ、じゃあ、誰が、噂して………」
「う〜ん、京子ちゃん達が一番候補としては強いんだけど、他にも、ヒバリさんとか山本とか、本当一杯言いそうな奴は居るよね」
恐る恐る質問した俺に、ツナが一瞬考えるように空を仰いでから次々と名前を上げていく。
俺、そんなに一杯、噂されるような事してるんだろうか??
「まぁ、一回は悪い噂じゃないから大丈夫だよ」
心配した俺に、ツナがニッコリと笑顔。
それ、全然慰めになってませんから………xx