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皆が、幸せになれば、いいのに……。
君の気持ちが、ボクに伝わってきたよ。
何時だって、ボクには、君の気持ちが一杯流れてきた。
「よろしくね」
にっこりとボクに笑顔を見せる、大好きな君。
ねぇ、ボクは何時だって、君の味方だよ……。
昔の君は、本当に泣き虫だったね。
そして、君と一緒にボクも良く泣いていた。
君が悲しいと、ボクも悲しくって……。
だけど、今の君は、強い瞳をしてる。
ねぇ、本当に君は、あの時の君なの?
あの時の記憶がないから、君は強くなれたの??
「ボクも、隠し事はしない方がいいと思うよ」
きっぱりと、そう言った君の言葉。
それに、アグモンが、ボク達を見詰めてくる。
「タケル?」
ボクも、本当の事を知った時、泣きそうになったのに、君は、強い瞳で皆を見ていた。
ねぇ、泣き虫だった君は、何処に行ってしまったんだろう?
「今から、その事について、話をしましょう」
少し困ったように、コウシロウが、口を開いた。
君に、ボク達の名前が聞こえない。
その事実を知ったのは、ボクが君に自己紹介した時だったね。
君は、少し困ったようにボクを見て、本当の事をそのまま、教えてくれた。
だから、タイチにも、本当の事を教えた方がいいと思うんだよね??
「やっぱり、嫌だよ!」
アグモンの泣き出してしまいそうなその声に、ボク達は困ったような表情を見せる。
だって、きっとこの事実を知って一番傷付くのは、ボク達じゃなく、タイチだと思うから……。
「隠し事をするよりも、本当の事を言う方が、彼にはいいんです」
再度、アグモンを説得するような口調で、コウシロウが口を開く。
でも、本当にそれが一番いいのか、そんな事、きっと誰にも分からないと思う。
そう、ここに居るボク達には……。
「僕も、そう思うよ……後から知った方が、余計に傷つける事もあるからね」
コウシロウに同意するように、困ったような笑顔を見せて、そう言った、君。
「だけど……」
それに、アグモンはまだ納得できないというように、瞳を伏せると言葉を続けようとする。
それに、直ぐ傍に居たガブモンが慰めるように肩を叩いて、口を開く。
「アグモン、コウシロウやタケルの意見も間違いじゃない。タイチは、きっと自然とオレ達が隠し事してる事に気付くと思うよ」
そして、伝えられたその言葉に、誰もが言葉を無くした。
だって、タイチは本当に鋭いから……。
「だが、タイチにどうやって説明するんだ?」
そして、誰もが、言葉を失っていた中、テイルモンが一番の難点とも言える言葉を口にする。
続いて、テントモンが、躊躇いがちに口を開いた。
「それは……本当の事を言うしかありまへん……わてらの名前は、光子郎はん達には、聞こえないんやって事を……」
そう、本当の事を話すのなら、誰かが言わなければいけないのだ、その事を……。
「それは、僕から話します……」
一瞬の沈黙の中、冷静な声に皆が顔を上げる。
「泉さんが、話すのが、確かに一番かもしれないね……」
コウシロウの言葉に、君も納得したように小さく頷く。
ねぇ、本当は、君がタイチに話したかったんじゃないの?
「誰?!」
真剣に話している中、突然、テイルモンがソファから立ち上がって、ドアを開く。
「どうしたんですか?」
突然の行動に、ボク達は驚いて、テイルモンを見た。
「誰かが居たような気がしたんだけど……」
そして、誰も居な廊下を見詰めて、テイルモンは不思議そうに首を傾げる。
気配に一番敏感なのは、テイルモンだから……。
「もしかして!」
そして、不思議そうに首をかしげているテイルモンに、君が複雑な表情を見せた。
「……僕が、様子を見てきます」
きっと、誰もが同じ事を考えたんだと思う。
だって、ここに居ない人は、一人だけしか居ないから……。
「ねぇ、タケル……」
「どうしたの?」
ボクは、直ぐ傍にある君の服を引っ張って、名前を口にする。
「……君には、ボクが居るからね」
「うん、そうだね」
にっこりと笑顔見せる、君。
ねぇ、本当にボクは君の力になれるのかなぁ?
泣き虫だった、君。
今は、強い瞳をしている君。
全部本当の君なのに、ボクには、同じに見えないよ。
「どうしたの?」
複雑な表情をしていたボクに、君が心配そうな瞳をして見詰めてくる。
だけど、ボクはただ、曖昧な笑顔を返すだけ・……。
ねぇ、君。
ボクは、今の君も、大好きだよ。
昔のあの、泣き虫だった君と同じくらいに……。

私は、何が書きたかったのでしょうか??
リハビリで書いたので、何時も意味不明な小説が、更に意味不明なものになっております。
しかも、初のパタモン視点。ああ、無理はするものでは、ありませんね。<苦笑>
そ、そんな訳で、『裏・GATE』4話目でした。
すみません。
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