ちょっとした事(?)で

俺は今終礼が終わると中2のげた箱の前で太一を待っている、暇なので帰宅部や部活がないから帰っていく友達に「あばよ」などと挨拶をしたりしていた。
太一のクラスは終礼が遅いせいで俺達のクラスがもう10分も前に終わっているというのにまだ終わっていなかった。
昨日夜遅くまで起きてたせいでかなり眠い・・・だから太一が来るまでイスに座り目を閉じて休んでいた・・・
ズダダダダダダダダ!!!
ドアがガラッ!と開く音がしたかと思ったら次の瞬間何人もの足音が響き渡ってきた、
「あ〜ったく!なんなんだよあのクソババァ!!終わるの遅ぇんだって〜の」
「マジうざいし」
などと悪態をつきながらやってきた太一のクラスの連中はゲタ箱にむらがっていた、太一のクラスの担任はいちいち誰々がちゃんと立ってしていなかったらやり直し!とか全員が静かになるまでなにもしないとかそ〜いうトコでかなり生徒に嫌われている、まぁそいつらが静かにしてちゃんとしてればそんな遅くなったりしないと俺は思うんだが・・・・。
最初は怒り狂う太一のクラスの連中を見てひいたが今となってはもう慣れてしまった。

「ごめん!ヤマト待たせた!」
太一が来たのでふぁ〜とあくびをしながらソファーから立ち上がる
「なんだ?ヤマト寝不足か?」
「お前と違って俺は授業中寝ないからな」
「お前は寝不足だけでいいけど俺は寝不足だけじゃなくて腰も痛いんだよ!!」
「ははは・・・」
顔を赤らめて怒鳴る太一の頭を撫でると太一の肩に腕をまわしもたれかかる
「おい!何してんだよ///」
「別にいいだろこんなこと」
「よくない!!ったく、俺先に行くぞ」
ドン!と俺を押し飛ばすと走って校舎を出て行った太一をカワイイとか思いながら俺は後をゆっくり追っていった

「八神〜♪」
ポンッと見たことのある奴が太一の肩に手を乗せた、確か太一のクラスメイトの竹内とかいう奴だそしてその後ろにはぞろぞろとその他大勢がいる
「よっ竹内なんかようか?」
『まさかな・・・』
一瞬最悪の結末が頭に浮かんだ、が考えるのは止めとこう・・・現実にでもなったらしゃれにならない。
「な〜八神お前らこれから暇?」
後ろにいたもう一人の男が太一に声をかけてきた、はっきり言ってなれなれしい、少しカチン!ときたがクラスメイトだからしかたないと自分に言い聞かせる
「暇だけど?」
『暇じゃないだろ!!』
なんか嫌な予感が強くなってる気が・・・
「じゃ〜これからゲーセンにでも行って遊ばねぇ?」
『お断りだ!』
声に出して思いっきり断りたいがさすがに親しくもないのにそんな断りかたはできないし太一が断ってくれるのをひたすら祈った









「別にいいぜ♪」









「・・・・はぁ」
バカというかなんというか・・・
俺の心中は最悪だった、まわりのウルサイ連中のせいで太一とろくに話も出来ないしその輪に入ってそいつらと馴れ合うつもりもない、はっきりいってこういう連中の事があまり好きではない、まったくバカみたいにさわぎまくってウルサイだけで一緒にいても全然楽しくない、それで俺が無視していたら「無愛想な奴」とか「八神〜お前なんであんな奴と親友やってんの?」とか言い出したときはマジぶん殴ってやろうかと思ったが(太一が変わりに殴ってくれたけど)理性がなんとか止めていたが限界が近い、というかもう限界まであと一歩という所まで来てる気がする

「ったく何してるんだか」
太一も楽しそうにそいつらとばっか話してるし、俺の存在忘れてねぇか?というか俺と遊びにいく予定じゃなかったのか?
『俺とそいつらどっちが大事なんだよ・・・』
太一もまったく忘れてるわけじゃないらしく時々俺のほうを振り向くのだがまわりの連中に話し掛けられるとすぐそっちの方にいってしまう。
『もう限界だ・・・』
「太一」
なんか最悪な別れ方だがもうしかたないだろう
「なんだ?」
俺の呼びかけに太一は笑顔で振り向いたそれが妙に腹立たしくなる
「俺もう家に帰るから」
「えっ?」
「じゃ」
俺は軽く手を上げ別れの挨拶をすると駅の方へ向かい歩き出した
「ちょっ待てよ!」
太一の言葉でふと振り向くがそこでは周りの連中に囲まれ俺のほうへ来れずにいる太一の姿が目に入るだけだ、イラダチがおさまるわけでもなくイヤより強くなり俺は早足でさっさと駅へ向かった、

「ヤマト・・・」


俺は家に帰ると自分の部屋に行きドサッとベッドに寝っころがるとため息を一つ大きく吐いた、一発くらい殴っとけばよかっただろうか?(太一じゃなくて竹内その他大勢を)
俺がはっきり拒否しなかったのも悪いが向こうも何か一言ぐらい言ってくれてもいいんじゃないか?
とか自問自答を繰り返していると何だかそんな事やってるのがバカらしくなってきた、
『今ごろ太一なにしてんだろ・・・』
別に会いたいわけじゃない、今あっても嫌な時間をお互い過ごしてしまうだけだろうし。
でも文句の一言や二言は言いたい
ピンポ〜ン♪
リビングから電子音が部屋に響いてきた
「ったく・・・誰だよ」
今は誰とも会いたくないからしばらく無視していたのだがいくらたってもベルが鳴り止む気配が無い、いつまでも鳴らしてるという事は俺が家にいるとわかってる奴・・・だいたい予想はついた。
玄関まで足を運びドアを開けるとそこには予想道理の奴がいた
「太一何しに来たんだよ」
「いや・・・別に何しにってわけじゃないけど」
「じゃさよならだ」
「ちょ!待てよ!」
ドアを閉めようとした俺の手を太一が掴んで止めた
「何かなきゃ俺はお前の家に来ちゃいけないのか?俺と一緒にいたくないのかよ!!」
「そういうわけじゃない」
「じゃ入るぞ!」
太一は俺を払いのけ中に入っていった

『何しにきたんだよ・・・』

「ヤマトど〜したんだよ!さっきから一言も話さないで」
太一は背を向けて夕飯の用意を無言でしている俺にさっきからずっと問い掛けてくる
「別に」
「別にじゃないだろ!さっきも何も話さないでムスッ!ってしてただけだったし」
「お前マジでわかってねぇの?」
「わかんないから聞いてんだろ!・・・なぁもしかして怒ってる」
やっと太一は理解したか・・・でもまだ原因はわかってないんだろう
「怒ってるよ」
答えるのもめんどくさかったがここで無視するとこのバカは絶対俺の怒りの原因を理解してくれないだろうから嫌々返答した
「なんで怒ってるんだよ!俺何か悪いことしたか!?」
「・・・マジわかんねぇのかお前?」
鈍感にも程があると思ってたのだが実際無いみたいだ
「わかんねぇから聞いてんだろ」
「・・・・・」
俺はエプロンを脱ぎ切った食材をボールに入れると太一の方を向いた
「太一」
「なんだよ?」
「体でわからせてやるよ」
「え!?ちょっヤダ、やめろよ!!ヤマ・・・」



――やり場の無い怒りをなんとかして晴らしたかった



そんなバカげた行為にやっと今終止符が打たれた、
「・・・・」
俺は脱いだ服を着て自分の背で泣いている太一に背を向け無視してただ黙ってうつむいていた、ただ許せなかった、だから乱暴に情交を交わした
―――俺が悪かったのか?
怒りのあまりつい先走ってしまった、別にあいつが悪いわけじゃないのに・・・違う
あいつが悪い、本人が気ずいてないだけであってこっちはたまったもんじゃない

「ヤマ・・・ト・・・」
かすれた声がした
自分の服を後ろから太一がひっぱった、俺は乱暴に太一の手を振り払う
「な・・んなんだよ・・・俺・・何か悪いことし・・・た?」
泣いているのだろう、いや泣かせている
「・・・・・・」
俺は無視する、けどあまり心地の良いものじゃない、
はっきりいって辛い、そりゃそうだろう自分が一番好きな人を泣かせているのだから
もう限界
「太一」
体は思うより早くもう先に太一を後ろから抱きしめていた、
「ヤマト・・・」
太一の瞳から零れ落ちた涙が抱きしめた腕を濡らす、太一の体には俺が乱暴した後が数箇所目に止まった
「ゴメンな」
決して自分が無視した事を謝っているわけではない、太一の体に傷をたくさんつけたということに、乱暴にしたという事に謝っているのだ太一もそれはわかっているだろう
「うん・・・でもなんで?俺何か悪い事した?」
太一は抱きしめた俺の手を両手で握り締める
「俺を無視した」
「いつ!?」
自覚なんてさらさらないこいつは驚きの表情を見せ体制を変え俺を正面から見つめてきた
「いつも」
「いつもって・・・」
「お前は気づいてないけどな」
それが腹立たしくもあるが鈍感な太一にはわかんないだろう
「・・・・」
「お前はただ友達と話しているだけかもしんないけどその時お前俺を抹消してるだろ?」
「抹消って・・・えっ?それだけ?」
そ・れ・だ・け!?
「それだけ!?お前される側がどんな気持ちになるか知らないだろ!?」
いくら鈍感といえど怒りはおさまらない
「ご、ゴメン俺てっきりなんなもっと悪い事したのかと・・・」
「ったく・・・どれだけ辛いか今度お前にも体験させてやろうか?」
「いい!」
「いいってどっちだ?して欲しい?」
少し意地悪を言ってみたりもしてみたり♪
「ばっ!わかってるくせに!」
「知らねぇよ」
「・・・俺が悪かったよ!だから許してくれよ!」
「檻にでも閉じ込めたいぜホント」
ホントにそうしてやりたい、けどそんな事できっこないしいざそうなるとしたくない。
こいつが苦しむだろうから、そんな事は絶対したくない(もう今したけど)
「うっ・・俺ヤダからなそれは」
「誰の目にもさらしたくない・・・出来る 事ならずっとお前を抱いていたい」
メチャクチャな事を言ってるのは自分でもわかってる、でも言ってしまいたかった
「・・・ヤマトになら抱かれていてもいいよ」
クスッとカワイイ微笑を俺に向けてきた
「ま、そんな事したら死んじまうからしねぇけどな」
「ヤマト・・・ゴメンな」
「いいよもう、これからしなきゃ」
「うん・・・ホント〜にゴメン」
「太一」
「ん・・・」
太一の口を俺の唇でふさぎ舌を差込み太一の口内を蹂躙彼の舌を捕らえると絡める、何度も体制を変え深い口付けを続ける、



いつまで一緒にいられるんだろう?
永久に一緒にいたい生きている限り死ぬまで、死んでも
でもそんなこと今はどうでもいい
ただ今は一緒にいたい



                                                          

 


     41000HITリクエスト小説のお礼に、ひとみ様から頂いてしまいました。
     あ、あんな駄文に、こんな素敵な小説を頂いて、逆にこれでいいのか疑問に感じております。 
     す、すみません、ヘッポコ管理人で……xx

     ひとみ様、本当に有難うございました。
     今度リクエストを頂いた時には、ちゃんとまともな小説を書けるように頑張りますね。<苦笑>