笑檄の間瀬軽自動車4時間耐久レース

3月25日、CARBOY誌主催の軽自動車耐久レースの2001年シリーズ第1戦が開催された。我々のチームは勝ち狙いと言うよりは宴会狙いのお祭りチームである(笑)。それでも私が走るなら気合いを入れねばならん。事前の間瀬テスト走行でリヤサスの底突きとリヤダンパの不良が発覚したので、気休めにアルトワークスの廃車からリヤダンパを移植した。


夜の廃車置場でインプレッサバンのヘッドライトと車載ジャッキに手工具だけで前後の足を外した。そのダンパとセル坊のダンパを比較してみたが大して変わらん(^^;。ま、ちっとはマシだろうと思われる方を使う事にした。何の対策にもなってないような...。不安はいっぱいだ。


セル坊を積載車に積み込んで早朝に出発。燃料満タンの図。


サーキットに到着した我々は早速パドックで宴会モードである(^^:。モツ煮、けんちん汁、焼き鳥、ウインナー...、そしてビール(笑)。ナメてるとしか思えん(^^;;;

こんな宴会モードの時に名古屋から来たという当サイトの読者の方が声を掛けてくれた。つぶやきに登場していたセル坊の写真を覚えていてくれたようだ。名古屋からご苦労様です。

しかし宴会モードのウチのチームと違って、他チームは車両整備に燃えている。当日の朝になって一体ナニを整備しているのだろう? ウマに上げてタイヤを外してブレーキフルード交換までやってるチームもある。そんなモン事前にやっておけよ(笑)。ん? そー言えばウチのチームはブレーキエア抜きなんかやってないな。ま、ちゃんと効くから大丈夫でしょう(^^;

フリー走行が始り、テスト走行時に乗ってなかったドライバがフリー走行を走る事になる。私はテストの時に乗ってるので出走しない。この後でしばらくインターバルがあいてタイムアタック20分の予選となる。予選は私が担当だ。テストの時は死ぬ思いで21秒が出ていたのだが、予選では22〜23秒程度しか出てない。コースが混んでいるせいもあるが、やはり飛び跳ねてコントロール不能に陥ってコースアウトするのが恐いせいで突っ込みきれてない感じ。ピットインのサインでピットに入ると、21秒前後にかなりの台数がかたまっているのであと1秒縮めれば予選でかなり上に行けるとの隊長のお話。そーかそーか、ならばスーパーラップをやるしかあるまい。気合い一発のスーパーラップで19秒5が出た。このクルマで21秒を切ったのは前人未踏の記録である(笑)。そして予選12位を確保。


スターティンググリッドに付いたセル坊。

スタートは私が担当である。大して緊張もせずにスタート。3台並んでスタートするので、スタート直後は行き場が無いし前にも3台並んでいるので抜きようが無い。シケインからソックスコーナにかけては並走しながらとなるが、バックストレートに入る頃にはほぼ予選順位のままの隊列となった。ここからが勝負だ。ほとんどスプリントかと思うような走り方で徐々に順位を上げ、激しいバトルを繰り返しながらも1時間走って8位だか7位まで浮上。バトル中に他車を見ていると、Zコーナや最終コーナで飛び跳ねながらコーマリングしているのはウチのセル坊だけだ。みんなちゃんとした足で走ってるんだね。ノーマルダンパで走ってるのはウチだけかな? それでも上位まで上がってきたわけで、このまま行けばかなり良いところまで行けるに違いない。燃料が無くなるまで私が走ろうかと思ったが、1時間10分経過した頃にピットインの司令が出たので素直にIN。ドライバ交代だけやってすぐに再スタート。

...が、2〜3周で戻ってきてしまった。燃料が無いと訴えている。そんな馬鹿な? まだまだ走れる筈なんだけど? が、どっちみち給油しなきゃならんのだからと思ってここで給油。実はこれが大間違い。ホントはあと30分くらいは走れる燃料が残っていたのだ。ここで給油する必要はまったく無かった。で、このレースのレギュレーションでは、給油や整備などの作業時には10分間のピットストップが義務付けられている。ドライバ交代だけならすぐに再スタートしても構わんのだが、ナニかしらの作業をやると作業時間も含めて最低10分間停止が義務付けられるのだ。我々が給油して再スタートしたのは1時間30分頃だ。いたしかたあるまい。これで順位は16位あたりまで落ちた。上位チームの給油で再びポジションを上げるだろう...ところが、上位チームはなかなかピットインしない。NAクラスが1回給油で走りきるのは解かるのだが、ターボクラスでなぜに給油しないの? そして2時間が経過したとたんに測ったかのようにほぼ全チームがピットインしてきた。なんと! ターボクラスも1回給油で乗り切るの???? やはり早めの給油した我々のチームは大失敗。どうせ2回給油になるだろうと思っていたのが間違いのモト。

ほぼ全チームが1回目の給油を終えた時点でウチのチームは9位程度まで挽回。しかし、ウチはもう1回給油しないと走りきれない。なにせ1時間30分の時点で給油してしまったのだ。残り2時間30分も無給油で走れるわけが無い。すると10分の停止で7〜8周分を損すると考えると、8ラップ差で周回している下位チームと同等の所まで下がるハズ。15〜16位あたりか。給油作戦の失敗が大きく響く。あとは上位チームが潰れていくのを待つしかない。


エンジンルームからケムリを出してピットインしてきた上位チームのカプチーノ。長い長いピット作業後にピットアウトしていったが、再びケムリをモクモクと出しながらピットインしてきてそのままリタイヤ。ハイパワーな上位チームはエンジントラブルですでに2〜3台が潰れている。ノーマルエンジンにブースト0.8程度に抑えているウチのチームは壊れないハズ。このまま完走すればなんとかなるかもしれない。

と、そんな我々の目の前のホームストレートをスローダウンしたセル坊がNA車にブチ抜かれながら通り過ぎていく。もしもし? ナニ? あら?....


ホームストレート左側にコースオフして止まったセル坊。イエローフラッグはセル坊のせい。土手の上でたそがれるウチのチームのドライバ。 もしもーし。上位チームが潰れるどころがウチが潰れてどーする?(^^;;;;;; 2時間30分程度が過ぎた時点でリタイヤ決定。合掌。

戻ってきたドライバの話だと駆動力がゼロになって空回りしてしまったとの事。フロントタイヤが外れたようなカタチになってるとか。はて? なんでしょ?


ピットから撤収する我々。哀愁が漂う後ろ姿。しかしレースが終るまでクルマが回収できないし帰るわけにもいかない。この後はもう宴会しかない。ビール飲んで寝るべし。


レース終了後にセル坊回収作業。左フロントタイヤがズレてる。原因はフロントドライブシャフトのロックナットの緩みだった。あんなカシメてあるモンが緩むのか? ロックナットが緩んでハブが抜けてきたのでベアリングに強烈なガタが発生し、タイヤがズレたわけ。そしてハブとドライブシャフトのスプラインがナメて空回りしたと。 緩んでいなかった反対側のロックナットを見ると、一度外したロックナットを再利用してカシメてあった。これはウチのチームの整備ではなく、過去にこのクルマがどこかで整備を受けた際に手抜きされてロックナットを再利用されていたモノだ。再利用するならするで違う場所でカシメてくれればこんな事にはならんのだが、ほとんど同じ場所でカシメてあった為、カシメが緩んでドライブシャフトが外れたと。あーあ、つまらん事でリタイヤしちまった。エンジンブローとかの方がスッキリするよな(笑)。

やっぱスチャラカ宴会チームは駄目でしたね(笑)。ちなみにNAクラスながら淡々と走り続けた当サイトの読者さんはけっこ良いところまで行ってたみたい。

ウチは結果的にはリタイヤだったが、給油作戦の失敗で順位を落とした教訓は次回に生かされるだろう。壊れたセル坊はアルトワークス君からハブとドライブシャフトを移植して再生する予定。やる気と時間が有ればワークスの3気筒エンジンを移植して更なるポテンシャルアップも狙う。しかし、第2戦は都合によりエントリー出来ないようで、次回雪辱戦は第3戦以降となる予定。

あー悔しいいぃぃぃぃぃぃぃ〜っ!

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