シリーズ2でROMチューン

カウンターっす。Sr2のROMチューンに興味がある人ってどれくらいいるんだろう?
98.09.09 start

現在、Sr2コネクタ関連の製作は一切やっていません。松田速度製の変換コネクタを手に入れるのが早いと思います。


9月9日

1800のSr2でROMチューンという話題です。ご存知のようにSr2は16bit化されたECUを使用しています。この為、Sr1のようにROMがはじめから付いているというような事は有りませんし、1600のように追加基板を付ければ普通のROMを使えるようになるという事もありません。この為シロートはもちろん有名ショップですら手出しが出来ず、詐欺まがいのECUを製作して販売している悪徳ショップ(都内某有名ショップ)まで有ります。

松田速度でSr2のECUチューンをやる必要が有る時はSr1用のECUをSr2に付けている。つまり松田速度でもSr2用の16bitECUは手出しできないという事。Sr1のECUをハーネスごと切って持ってきて繋ぎかえるという荒業でやっている場合と、変換コネクターを使って繋いでいる場合が有るらしい。この変換コネクターは松田速度ECU専用のようだ。松田速度ECUはBPF3タイプの後期型グレーコネクター付きをベースにしている。これは元々は32ピンのROMが載っているタイプだがこれを加工して28ピンのROMとテクトムのスクランブル基板を取り付けてある。メイン基板は一見同じなのだが、ジャンパーの設定変更やコンデンサーの追加等の変更が有る。メイン基板の番号も違うしプリントパターンも微妙に違う。そしてROMの中身も全然違うのだ。で、このECUを変換コネクターでSr2に接続すると問題無く動くのだが、この変換コネクターに普通のSr1用ECUを繋ぐとエンジン始動も出来ない。なぜだ?(@_@)

で、Sr1とSr2のピンアサインを調べた結果、怪しいのはSTA信号だろうという意見が出た。スターターモーターの信号が入力されないとサーキットオープニングリレーがONにならないようになっているのがSr1のECUみたい。で、この配線を追加してみたがやはりエンジンがかからなかったとの報告が来た。じゃ、何が問題なんだ?

Sr2に変換コネクターを付けてSr1のECUを繋ぎ、イグナイターASSYをSr1のモノに交換するとコネクターや配線は無加工でも動くらしい。なんと。一体どういう了見でそうなるんだろう? この件に関しては現在調査中。なにか解かり次第紹介して行くつもり。

しかし、イグナイターの交換が必須なら変換コネクターを製作する意味はない。だが、イグナイターを交換しなくてもうまく配線すればSr1ECUで動くというならそれ用に変換コネクターを作れば良いわけ。で、現在あらゆる可能性を考えて最良の方法を探っている。現在考えられる可能性は...

松田速度変換コネクター + Sr1用イグナイター (ちゃんと動くらしい)
松田速度変換コネクター加工 (動くと思うけどまだ未確認、イグナイタは?)
Sr1ハーネス繋ぎ変え (確かに動いたのだがイグナイタは何を使ったか不明、現在調査中)
専用変換コネクター作成 (イグナイタ交換は必要なのか? 調査中)

要するにイグナイタを交換しなくても動くのかどうかがまだ良く判明してないのだ。もっとも重要な事となるのでこれは慎重に調査したい。イグナイターの新品価格も調べてみよう。中古ECUを買う時についでにイグナイターも買っちゃえば一番確実か?

何か解かり次第アップしたいと思いますが、気長に待ってください(笑)。忘れているわけでは有りません。水面下で動いてます(笑)。


9月12日

新情報入荷。やはりイグナイターはSr1の最後の最後に変更になっていた。松田速度でハーネス切断&繋ぎ替えによりSr1ECUを無理矢理付けた場合でもイグナイターを交換していた。変換コネクターを使ってSr1ECUを繋いだ場合でもやはりイグナイターを交換しているらしい。要するにイグナイターを交換しなくても動いたのは変換コネクター+松田速度ECUの場合のみである事が判明。松田速度ECUはここに書いたようにスクランブルがかかったテクトムのROMを使用しているので後で書き換える事が出来ない。これでは意味が無い。やはりSr1のECUをベースにしなければならんのだ。するとイグナイターの交換は必須なのだろうか? 一般の整備書に載っていない特殊な配線図を入手して調査する予定だ。ちなみにイグナイターの新品価格は24000円くらいらしい。

変換コネクター作成についてはSr1用オスとSr2用メスが必要になるわけだがこれらの部品は入手できる事を確認した。部品のみの配布で配線は自分でやってくれるなら格安で提供できる。こちらで配線を調べて製作するとなるとある程度の価格は覚悟してもらわねばならんが、それでも松田速度変換コネクターよりは安くなる予定。

以上、進展があればまたここに書きます。


9月13日

イグナイターは確かに変更になっていた。そしてECUもほぼ同時に変更されている。その時期はSr1の最後の頃。95年初期の頃以降に生産された車だ。

車体番号 変更内容
NA8C-304398〜 ECUの変更
NA8C-304978〜 フロントハーネスの変更
NA8C-305972〜 イグニッションコイルの変更

参考として現在までに判明しているECUの種類と車体番号の関係資料を以下に示す。Sr2は車体番号が400007以降のモノだ。上記と下記で矛盾が存在するような気もするが...(^^;;;;;;

NA8C:
 BPF3-18-881: NA8C-100016〜304921
 BPF3-18-881-B: NA8C-304921〜
 BPS5-18-881-A: NA8C-400007〜


そしてその問題の変更内容は...

「IGコイルB端子の廃止」
「ECU故障診断コード IGfの検出を廃止」

普通Sr1のIGコイルのB端子の接続先はタコメーターとECUに分岐している。つまりIGf(エンジン回転信号、又は点火確認信号)だ。この信号によりECUはエンジンが回転している事を確認している。これが入力されないと失火していると判断し、触媒の焼損を防ぐ為にインジェクターの作動を停止すると思われる。タコメーターはこの信号を元に駆動されて回転数を表示する。

で、この信号が廃止になったSr1の最後の頃ではECUがタコメーターにエンジン回転信号を送っている。コイルからのIGf信号が無いので代わりにECUがタコメーターを駆動する信号を送っているのだ。って事はこのSr1最終型に普通のSr1用ECUを付けるとエンジンがかからないしタコメーターも動かない筈。Sr2もこのコイルを使っているのでSr1のECUを繋ぐと動かない訳。松田速度のECUはこのIGf廃止以降のECUをベースにしていると考えられる。この為、どのタイプに付けても動くのだろう。これで松田速度ECUの基板が普通と違う事が納得出来るし、変換コネクターだけでSr2に使えるのも納得出来る。

結局点火コイルを交換しない限りSr2をSr1のECUで動かす事は出来ないと言う事か。Sr1の"NA8C-304398〜"以降のECUを使えばコイルは交換しなくても動くかもしれない。

ちなみにSr1のNA8C-304398〜以降の車両に私の手持ちのSr1用ECUを付けたら動かなかったみたい。タコメータも動かないらしい。やはりコイル変更以降の車は要注意ですな。とは言え、この変更以降でもSr1なら問題無くECU加工によりROMチューンは可能だ。内部のROMのプログラムが変更になっているのだが、Sr1前期〜後期までROMの互換性は有る。どのタイプにどのROMを載せても動く事は確認している。問題なのはSr2だけと言える。

更に調査を続ける。再び進展が有ればここで報告します。


9月21日

Sr1のオスコネクターとSr2のメスコネクターが手に入った。これ↓

グレーのヤツがSr2のメス。ECUの基板に付いている奴そのモノだ。黄色いのがSr1のオス。配線には端子が圧着されているのでそのままコネクターに通すだけで良い。グレーの方には半田付けしてやれねばならんが。 これ、自分で配線して半田付けして作る気が有る人には格安で提供できます。

現在、コネクタ部品の入手は不可能です。問い合わせにも応じません。


9月30日

久し振りの更新。 コイルの変更によりIGf信号が無くなってしまった事に関する解決策がまとまりました。コイルが出力していたIGfを擬似的に発生させる回路を設計してもらいました。IGf信号エミュレーターですね。この回路の設計及び製作担当はrs501さんのWebMaster様です。ご協力ありがとうございます。

この疑似信号発生回路は1000円前後で製作が可能な簡単なモノらしい。これを上に有る写真のコネクターの間に実装してしまう予定。これによりコイルの変更やその他の配線の変更無しにカプラオンでSr1のECUが使えるようになる筈。だが、モニター車両での実験ではアイドル不安定の症状が出てしまったようでその原因を調査中。それが解決すれば一気に製品化&配布開始となります。 今しばらくお待ちください。


10月18日

変換コネクターの試作品が完成し、Sr2に881BタイプのECUを付けて動作確認を行なってもらった。何事も無くエンジンは始動し、ハンチングも発生しない。A/CもOKだったみたい。881タイプのECUでのテストはまだだが、近日中に行なう予定。実際に皆さんが手に入れるECUはほぼ間違い無く881タイプだと思う。881Bを使用した場合はコイルの変更に対応しているのでタコメータも動くし問題無い。881を使用するとコイルをSr1前期のタイプに交換するかまたはIGf信号エミュレータを使うしかない。

で、サンプルとしてお借りしたMSコネクターとrs501さん謹製のIGf信号エミュレータの接続状態が以下の写真。小さな基板がIGf信号エミュレーターだ。

このMSコネクターでのテストも881Bと881の2種類のECUでテストします。

もうすぐだぞぉ〜。(^^)/


11月4日

Sr2の車両を使用してのテストを行なった。新型のIGfエミュレータを使って試作したコネクタだ。んが、これがうまく動いてくれなかった。どうやらノイズ対策で追加したコンデンサがバグったみたい。コンデンサを外したらうまく動いた。

以下はテストの時の1コマ。

881BタイプのECUと881タイプのECU、BPJ1、BPF3-1993、BPF3-1994のROMなど数種類でテストをやった。配線のバグでタコメータが動かなかったりとかいろいろと楽しませてくれた(笑)。なんとかすべてのバグが取れてうまく動くようになったみたい。

全ての問題は解決されました。あとは製品版の製作だけです。

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