Pバルブ調整

1月16日

以前からつぶやきでは何度か書いていたが、Pバルブの調整である。ブレーキマスタO/Hのついでにやってしまうのだ。


これがプロポーショニングバルブ、通称Pバルブ(ぴぃ〜ばるぶと読む)である。 フロントの油圧に対してリヤの油圧を下げる働きがある。これによってリヤのロックを防いでいるわけ。って事は、こいつを調整すればブレーキバランスを変更できるのである。


バラすと中からスプリングが出てくる。ピックでポイントしているところに右上のようなワッシャを入れる。スプリングのイニシアルが強くなるようにするのである。


Pバルブ内部にはピストンが有る。ブルーアルマイトになってるのがピストン。このピストンの動きを妨げないようなワッシャを選択しなければならない。


このスプリングと同等か少し大きい外径で、ピストンより大きな内径のワッシャが必要。私が使ったのは外径11mm、内径6mmのワッシャである。もう少し内径外径共に大き目の方が位置がずれないので良いと思う。前回の調整では0.8mmのワッシャを2枚入れたのだが、リヤブレーキの効きはまだ足りなかった。今回は更に1mmのワッシャを追加する事にした。前回は1.6mm、今回は2.6mmのワッシャを入れた事になる。ワッシャを多めにしてスプリングのイニシアルを強くすると、リヤブレーキの効きが強くなる。ワッシャを薄くした場合は逆になる。ノーマルよりもリヤの効きを弱くしたい場合は、スプリングのイニシアルを弱くすれば良い。スプリングを削って短くするか、フタのガスケットを厚くすれば良い。


ワッシャを入れるとこんな感じになる。ピストンに干渉しないように気を付けて位置を合わせて、そっとフタをする。 フタになってるボルトには1mmの銅ガスケットが入っている。このガスケットは当然新品に交換する必要が有るが、厚さが違うとPバルブスプリングのイニシアルが変わってしまう。同じ厚さのガスケットを使わなければならない。普通、Pバルブは分解するものではないので、このガスケットは純正部品では供給されていないかもしれない。都合の良い事にロドスタのオイルパンドレンボルトのガスケットが同じサイズで同じ厚さだったのでそれを使った。

このワッシャがピストンに干渉してピストンが動かなくなると、強烈にリヤブレーキが効いてしまう。また、ピストンが動いたまま戻らなくなると、今度はリヤブレーキが効かなくなる。気を付けなければならない。

ちなみにNA6CEのPバルブよりNA8CのPバルブの方がリヤ油圧が高めになるセッテイングになってます。NA6CEの場合はNA8C用を流用しちゃうのも手ですが、どれくらいリヤブレーキが効くようになるかは知りません。

警告! ブレーキ油圧系の整備ミスは事故に直結します! Pバルブの場合は失敗してもリヤブレーキの効きが変わるだけかもしれませんが、フルードが漏れればブレーキが効かなくなります。また、リヤブレーキの効きが強すぎるとドライビングはかなりシビアになります。

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