2/12 2016年もとっくに過ぎ2月の半ば、四季の乏しい沖縄でも異常気象の波は押し寄せてくる。人間社会
にも影響していると言わんばかりに政治情勢も大きく動いて、アメリカでは自国第一主義を唱えるトランプ氏が
大統領となり、一般大衆の権利や、願望、不安や恐れを利用して大衆の指示のもと、既存のエリート主義
である体制側や、知識人などと対決しようとする政治思想、ポピユリズムがアメリカから欧州に影響を及ぼし
右派よりになってきている。民意に元ずく民衆主義において其の本質に沿うもののように思えるが、一般的
には”一貫性のない考えや政策”人気取りのための迎合的考え”といったネガチブな意味合いで使用
されることが多いと言われている。近年では「複雑な政治的争点を単純化して、いたずらに民衆の
人気とりに終始し、政治的解決を回避するもの」としてポピユズムを大衆迎合主義とやくしたり
「衆愚政治」の意味で使用する例が増加していると言う。以前、故大宅壮一氏がTVやマスコミ
関連等の影響で「一億総白痴化」現象が起きている。と言っていたことを思い出す。




2/22 昨日から法務局と妹夫婦の家を行ったり来たりだ。住宅の登記の件なのだが、地区55年は過ぎている
木造セメント瓦の建物だ。現在20年近く妹夫婦の家族がボロ家なれど、修繕しながらすみ続けている。
祖父の兄弟の叔父さん夫婦が余生を沖縄で過ごすために、ハワイから帰沖し建てた家だ。その叔父さん
uzenn夫婦には子供がいないので、仏壇は亡き後、故養父母が引き取った。なので、我が家の仏壇には4つの
位牌が並び置かれている。


いつもの街が、、、、

 今日は休もう。 其の日の気分によって、週に3日やすむようになった。雨の日は特にそうなった。
やることが限られてくる。ほぼ間違いなく書店で雑誌を物色。窯場で読書の時間(本人にとっては至福
の時間)となる。晴れた日は柔らかな日差しが窯場の森には射している。自宅で洗濯を終え洗濯物をと
干し、ついでに部屋の掃除をし、昼食時になったりすると、窯場に行くことをためらう。もろもろのやることが
いろいろでてくる、優先順位を決めて効率よく時間を使うよう心がけるようになった。洗濯を終え、部屋をか
たずけ、コーヒーをいれ一息ついき、ふと机の端にまだ載かっている同期からの年賀状を見つけ、
ひっくり返した。終活を考えていると、書かれていた。「コチカチ」と刻む音が聞こえ、目を上げる。
4時が過ぎている。テクテクの時間だ。


突然、玄関のアルミサッシ戸を金具で叩く金属音が聞こえた。(ガチャキーン、ガチャキーン、、)と執拗に力任せに
叩いている。相撲中継、、、稀勢の里、照の富士の取り組みの時で、最後の仕切りを終え行司裁きの待ったなし
、大一番が展開しようとするさなか、無遠慮な叩き方に頭にきて「誰ですか」と大声をあげ、それでも用心をして中窓の
ガラス戸から、何者かを確かめる。白髪のおばあさんがそこに立っていた。玄関ドアの内鍵をはずし開けた。白髪の老婆が
手提げ布のバックを提げて「○○、、○○、、」と僕の名をわが子を呼ぶように名前を連呼するので、一瞬度肝を抜かれた。
「誰れですか」と問うと「ヤーワカランナー」(わからないのー)と言う。「イッタートナインカイウタル、○○ヤシガ、ワカランナー」
(あなたの家の隣にいた。○○だが,わからないのー)とたたみ掛けるようにいう。まじまじと顔をみるが、どう見ても昔の顔と結び
つかない。時は20年を過ぎていた。僕が中学校の頃からの住人で、直ぐ隣の家であった。隣家と接する2つの窓は
仏壇とタンスで塞がっていたので直接道に出ないと顔を合わすことはなかった。いつのまにか姿をみることなく別の
住人が移り住んでいた。シングルマザーで3人の子を育て社会に出した。其の後、琴や三味線の音色が聞こえていた。
後で聞いた話では家は抵当に取られたとのことだった。しかし、目の前の本人はどう見ても別人だ。相手はお構いなし、
手提げ袋から、サーターアンダギーの入ったビニール袋を引っ張り出し「ツナイヌ、○○カイ、イザシガ、ウランタン、
ウランタクツ、クマンカイムッチチャン、ウンジュガカメー」(隣の○○に行ったけど居なかったのでここに持ってきた。
あんたが食べなさい。)手渡そうとする。

どうしたものか戸惑っていると、「イッターウヤトーアタランタシガ、、、仏壇カイ、ウサギランヨーイ、カメー」
(あんたの親とは合わなかったが、、仏壇に供えないで、たべなさい。)ドアを中開きのまま話していたが、
場合によっては、居間に上がる仕草をみせたので、「ありがとう。」と言うなりすばやく受け取り、ドアを閉めた。
トンチンカンなことも言ったりしていたので、認知症も少しあるのかなと思えたが。スタスタと達者に立ち
去っていった。相撲はどうなったのか、、?。