淋しいときにだけ思い出す事

淋しいときにだけ思い出す事

豆枕爆

 鬼畜な主人公ですね。やっぱり小説のネタにしてるし。ともかくも、人は愛されたいから愛するだということを考えさせてくれる作品になっています。性的な描写が続く間、通奏低音のごとき寂しさが流れています。誰でも射精は寂しさを伴うものだからでしょうか。もしも自分に金や才能や運があったなら、「純粋に愛している」と躊躇無く言えるのに、という自己不全の感情が、静かに語られています。そういう意味では、貧乏物語なのかもしれません。