びんた

びんた

TAKUTO

(一次予選得点:13.9)

 いかさまの手口を当てさせるショートショートの定番的な作品です。読者は読みはじめてすぐに作者の挑戦を理解していくつかの解答を思い描きます。最後まで当てさせず、またそのトリックがフェアなものであれば、この種の作品は成功といえるでしょう。
 この作品に関して言えば、他の手口をいくつか思い付いていたのですが、作者の用意した模範解答は考えませんでした。果たしてこれが「怒らない」ことになるのかどうか、やや不明確なことと共に、まとめ方に切れが足りないように思われます。これは、読者によって感じ方が違いますから一概には言えないのですが、鮮やかさに欠けるように思われました。