峠
あさ
(一次予選得点:24.3)
ちょっと駆け足の展開ですね。大人になっていく娘に対する、母親の微妙な感情を描いた作品です。成長していくことは嬉しくても、いつまでも父親がいた頃の家族関係から出て行くことの出来ない様子が、すこし悲しく描かれています。「車には缶ホルダーが付いているのだが素直に飲んだ」という辺りに主人公の戸惑いを感じさせます。そうした母の心情を理解しつつも、やはり主人公は自分の道を行くことになるのでしょう。峠を過ぎると、今度はまた違った道のりが二人を待っているのです。もう少し、文章を整理していけば完成度の高い作品になったと思います。
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