遠景

遠景

藤次

(一次予選得点:99)

 この作品は読みきれませんでした。この少年が、頂上に近くなってなぜ泣いたのか、それは一段目で固まってしまったのと同じ理由なのかが読取れないと、全く分かりません。私なりには「ただ登るのが辛いのではなく、一人で登っていくことが辛いのだ」と理解しましたが、それでは作品全体を説明できないように思えます。
 特に最後で「小さな町だよな」という部分と整合性が取れなくなってしまいます。小さな町や小さな学校の中での視点を離れて、遠景として事象を見直すことで、より全体が見えてきて楽になるということと、泣いた理由が結び付けられませんでした。
 どなたか、解説をお願いします。