お姫様と男の子

お姫様と男の子

黒木りえ

(一次予選得点:23)

 夢を見続ける女と、それを共有してくれる優しい男の、御伽噺です。「結婚して、いつまでも幸せに暮らしました」という結末はどうもあまりにお決まりで、作者には実際には、そうめでたい時間が「いつまでも」続かないという意図がありそうにも思うのですが、私がひねているのでしょうか。いささか引っ掛かりを感じさせる作品です。