繊細

繊細

吉澤 隆

 二人のキャラクタの境界がやや不明確な気がします。小説の中で滔々と語られる理屈は、作者のものなのか、次郎のものなのか、あるいは彼女のものなのか曖昧です。この理屈が、読者にそのまま受け入れてもらえるような展開にはなっていません。