五キロの壁
五キロの壁
室井 りょう
警察官の、成長物語と言えるでしょう。体格に劣る主人公は、自分の能力に限界を感じています。しかしながら、実際に危険に追いやられたとき、思い切った方法で切り抜ける。最後に体重を増やそうと思う主人公は、すでに壁を乗り越えているわけです。あれだけの目に遭いながらも、再び危険な世界に戻っていく力強さと自信が溢れています。読後感に優れた作品です。