化転の末裔
化転の末裔
Matock
この作品が何らかの主義主張のメタファなのかと、裏読みしたくなる作品です。五十年前に現れた悪魔が、この国を長く守ってきた鬼を駆逐していく。まさに戦後の教育制度や風潮を苦々しく思う主人公の姿が見えるようです。戦後の占領政策の要諦は、宗教国家・家族国家としての一体感の放逐と戦争の忌避だったわけですが、それを念頭において書いたのでしょうか。千字では、今一つその辺りが読み切れませんでした。