りんりりーん
政田雅蔵
(一次予選得点:19)
時間の流れが、今一つ不明瞭で、読みづらく感じました。町でお父さんを見かけてから、表面上は時間が経っていないように書き進められているのに「町で見かけた人。きれいな人。お父さん、その人と暮らすのだって」と、かなり時間が経過しています。どこかに区切りの文を入れておいた方が読みやすいと思います。
主人公が、自分の心を曖昧にしか述べていないことは、それはそれでいいと思うのですが、読者により心情が伝わるよう、リアリティを感じさせる描写が欲しいところです。主人公は母親や父の恋人のことをどう思っているのか。エレクトラコンプレックスのような気持ちがどのくらいあるのか。いまひとつ、あっさりとしすぎているように思えます
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