昼休み

昼休み

無限飛行

 短い中に主人公の感慨をうまく纏めていると思います。職場での不倫という「陳腐すぎて笑っちゃう」関係を、うまく主体化して見せています。ただ、主人公がなぜ彼を必要としているのか、彼が主人公を必要とする理由と同じなのか、といったところの書き込みが不足しているように感じました。二人の人物像が魅力的でないと、共感できません。「昼休み」という比喩が本当に両者に取ってふさわしいのか、少し疑問にも思います。この作品は、感情の描写こそが中心なのですから、より切実なものを感じさせて欲しいと思いました。