忘れっぽいのは誰?
忘れっぽいのは誰?
香沢智衛
二人の異なった視点から叙述されていますが、唯一の段落の区切りと、叙述主体の切り替えが対応しておらず、読みにくくなってしまいました。こうした、視点移動などの凝った手法を使う場合には、できるだけ読者に配慮すべきでしょう。
作品のアイディア自体はなかなかいいのですが、結末の付け方が平凡で残念です。子どもを忘れるのは現実でも往々にしてあることなので、小説としては弱いように思います。