果実の死

果実の死

takka

(一次予選得点:27.5)

 恋が対象を守るものではなく、対象を消費していくものであること、それでいてより貪欲にそれを奪い続けようと欲するものだということを、この作品に感じました。作者の意図はそういったところにはないのかもしれませんが、死の先にもさらに再生し奪われ続ける果実に哀れささえ感じます。恋の持つ自己中心性や残虐性が、露になっているように思われます。