善良なる神父

善良なる神父

こうじ

 キリスト教圏では、かなりよく使われる聖職者の揶揄が行われています。それだけ、海外では聖職者に対する信頼があるということでしょう。こういった素材を日本で行なう場合には、それなりの配慮が必要なように思われます。どうやら作者はキリスト教徒ではないようです(タイトルでは神父ですが内容は牧師の話です)。こうした内容を安易に取上げるべきではないように思われます。べつに宗教がらみはいけないというつもりはないのですが、その宗教に対してそれなりの知識を持った人が読んでも、浅さを感じさせない程度の下調べはしておくべきでしょう。
 今回同時に投稿された「怪人21面相の告白」においても、事件そのものに対する事実誤認(あるいは意図的な捻じ曲げ)があり、気になりました。事実だけを書けと言っているのではありません。しかし、事件に新解釈を示してみせるなら、それなりの辻褄は整えておかないと、読者が納得しないということです。実際の人物・事件・思想を扱う場合には、最低限、読者以上の知識は備えていた方がよいと思います。