本当の気持
本当の気持
KAZUKA
(一次予選得点:14)
潜在的自我と、顕在する意識の二重構造をそのまま文章にした作品といえるでしょう。あえて、子どもの下手な作文を意識した文体で、事実と顕在する意識を描いています。あえて、淡々と述べることで、家庭に依存している弱い主人公を表現しています。
最後の文だけが、子どもの文体でなくなっているのは、残念です。最も重要な文であり、それだけに主人公の真実の姿が伝わるものでなくてはならないと思います。仕掛けに頼りすぎて、細部の仕上げに難があるように思われました。