奇病裁判
奇病裁判
織原 祐司
(一次予選得点:12.5)
ストーリー的にはさほど奇抜でもないのですが、何となく法廷らしい雰囲気と、リズムの良い描写で、切れ味の良い作品になっています。特に何かを主張したいというより、読み物としての面白さが魅力です。法廷の会話にも話を維持するための工夫が見られます。それぞれの人物が上手く描き分けられており、役柄が「立っている」状態です。書き手の力量がうかがえる作品だと思います。