竹
Mrs.M
(一次予選得点:17.5)
Mrs.Mさんは、以前とがらりと変わった作品です。
主人公は、かつて妻が感じていた不安や恐ろしさを自身が体験することになります。こうした因果応報な作品は、早くにネタがばれてしまうことが多く、この作品もその嫌いがあります。ただ、竹薮のおどろおどろしい描写を丁寧にすることで、作品自体に迫力を出すことに成功しています。
ほんとうは、主人公に「気のせいだ」などと言わせない方が、読者は気のせいだと思ってくれるのではないかと思います。あるいは、もっと暴力的に竹を暴れさせておいて、事後にそれに気づいた周辺の人が「竹の根茎は〜」と解釈する話にしても良かったのではないでしょうか。
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