紙メディアで横書の小説を読んだことがな
いのでよくわかりませんが、書いているとき
には、あきらかに「縦書の文体」と「横書の
文体」というふうに変化します。これは意識
してのことではなく、皮膚感覚のようなもの
です。現在では、Webでの発表を念頭にお
いたものとそうでないものにも、じぶんで気
づくくらいに文体に差が出ています。もし将
来横書の紙媒体への発表を念頭において小説
を書くことがあれば、とうぜん文体もそれに
ともなって変化するだろうとは思います。た
だ、変わる部分と変わらない部分の見きわめ
が重要なのだろうとじぶんでは考えています。
申しわけないのですが、横書小説に可能性
・抵抗のあるなしではなく、もしそうなった
ら自作はどうなるだろうか、という、あくま
で自作中心の考えかたしかできません。あた
えられた枠組のなかでどれだけのことができ
るか、という思索の一として、「横書」を考
えてみることはあります。
|