「創作においてパターンをどのように考えるか」

回答者のプロフィール(性別)
男性5
女性4
あなたはTBSのTVドラマ「水戸黄門」を
見たことがありますか
見たことがある8
見たことがない1
水戸黄門を知らない0
「水戸黄門」は実は三十数パターンの基本ストーリーに、
その地域の特産などをからめて脚本を作っています。
この事についてどう思いますか
おもしろければ、類型化してもかまわない9
機械的で嫌な気がする0
よく分からない0
ハーレクインロマンスは読者カードなどを元に、
ヒットしやすい設定をデータベース化して
作家に指示していると言われています
この事についてどう思われますか
良質な作品が量産できるので歓迎する5
機械で作った小説は詰まらない1
よく分からない3
あなたは、自身の創作活動で、過去に使われている設定や
お決まりのストーリーを取り入れることを肯定しますか
(転校オチや主人公が犯人オチなど)
読者が楽しめるなら構わない4
できるだけ新しいものを作るようにする4
よく分からない1

●コメント●

 読者が楽しめるなら、というより、書いて
いてそこに着地したばあい、「ま、いいか」
ですませることがあります。それまでの展開
で、「なんだ××おちか」で終わらないもの
になっていれば肯定、そうでなければ没、と
いったところでしょうか。類型によりかかる
のでなく、道具として利用できるくらいにな
ればよいと考えていますが、なかなか思うよ
うにゆかないのが実情です。

水戸黄門・ハーレクインロマンスといった作
品は、
視聴者・読者に観賞後安心感を与えなければ
ならないので、
機械的な脚本・設定が許されていると思う。

いま自分が書いている作品は、泣かせどころ
も、おちもない、
雰囲気を描写するものなので、
過去に使われている設定は取り入れていませ
ん。

他の作者さんに怒られるかもしれませんが、
勝ち抜き小説合戦の小説を読んでいて、最後
に主人公が死んでしまうと、
それだけでぼくはよく使われる設定だなあと
感じてしまいます。
でしゃばったことを主張してしまいましたが、
、
ぼくの個人的な意見ということでお許しくだ
さい。

他人の「類型化運動(?)」に関しては肯定
するが、自分はまだ修行中の身で「ひきだし」
が少ないのでできるだけ新しい(自分の中で)
ものを作るよう心掛けています。
「心地よいパターン」が見つかったら、前向
きに類型化していきたいと思います。ベース
がワンパターンでも、アレンジの方法によっ
て、いくらでも良い作品は作れると思います
し、メッセージを伝える作品において「ワン
パターン」云々はあまり関係ないと思います。

 私の今の課題は、自分の知っている事をい
かにして吐き出してしまうか?
という事です。
 現在のところ、何を書いても「これは、ど
こかで読んだことがあるなあ?...」
という、デジャビュに似た感覚を味わってい
ます。
 ならば、書き尽くすまで... と、がむ
しゃらに書き巻くっていますが、
全て書き終えた後で、やっと独自の何かが湧
き出てくるのか?
 あるいは、枯れ果ててしまうのか? 

 なにしろ、読んだ本の数が半端じゃないの
で、何を書いてもどれかに似てしまうのです。
。

「水戸黄門」について面白ければ…にチェッ
クと、「ハーレクイン・ロマンス」について
良質な作品…とチェックはしましたが、それ
らが面白ければの話しです。

私自身は基本的にパターン化しているものは
先が読めるのでつまらないと思ってます。し
かし、先が読めるから安心してみる方もいる
と思うし、そのパターンを踏まえたうえで楽
しめる作品という形もあるわ…と思うとそれ
はそれでも良いかなぁと思います。

ようは面白ければOKです。

自分自身が書く上では、過去に使った設定は
活かせるものは活かしたいと思ってます。

それを活かしたうえで読む人を「あ!」と言
わせれるような工夫をこらしたいと思います。
。

すべての設問は「読者が楽しめるなら構わな
い」に尽きます。結果良ければすべて良し。
ハーレクインについては、機械で作ったもの
が詰まらないとは言い切れない(過程は詰ま
らないけれど読者には関係のないことかと思
う)が、量産しやすくとも良質なのかどうか
は疑問なので、「よく分からない」にしまし
た。ない脳ミソを搾って一から地道に作って
いる者にとっては、まったく歓迎したくない
ことです。良質だとは口が裂けても言いたく
ない、というのが本音。

好きなものなら同じビデオや映画を何回、見
ても飽きない方だから全然、気にならない。
*水戸黄門に限らず時代劇は好きだなぁ。

 「水戸黄門」やハーレクインのような、ス
テレオタイプ化したもの、
もしくは機械的に読者のニーズに迎合したも
のを、
どう思うか、という事ですが、私としては、
そういうものが
あっても構わないとは思っています。自分で
読んで(観て)、
面白いとは決して思いませんが。
 あれは「売り出す」側からすれば「商品」
であって、
集客力があれば創造性など皆無でも構わない
ものなのだろうと
思います。関わっているライター氏達が、納
得しているか
どうかは二の次なのでしょう。でも恐らくラ
イター氏達は、
散文的な「仕事」と割り切って作っているも
のと想像します。
 そういう「商売」はあっていいと思います。
ただ、自分に関しては、
現在はそれを仕事にしている訳ではありませ
んし、
向上を目指したい気持ちが強いので、単純に
お決まりの題材を
追って創作を行うつもりはありません。でも、
仕事としてニーズに
迎合するものを作っているライター氏達を否
定するつもりも
ありません。これは本人の姿勢次第ではない
でしょうか?

以上、まとまりのない書き方になってしまい
ましたが、「パターン」
というものに対する私の考え方です。

# などと偉そうな事を言いつつ、本当に独
創性のあるものを
# 作り出すのは、至難の業だとは思います
が ;-)

 定番の設定とは、定番になるだけあって読
み手と、書き手が非常に楽できます。それが
結果として、駄作になる事もあるし、傑作に
なる事もあると思います。定番設定を取り巻
く表現や作風、小プロットの工夫が大事だと
思います。ただ、安易に定番設定に走るのは、
あんまり好きじゃありません。


back