【宅地建物取引主任者・受験の動機】
「玄関を開けると台所だった」借家生活から、抜け出したいという願いは切実でし
た。
一姫二太郎(三3C)の長男が生まれた頃にも、この資格への挑戦を思い立ちまし
たが、畑違いから途中で諦めていました。
その長男がそろそろ小学校に上がろうという時期には、机がもう一つ入る余地がな
く、何とかしなければ、という焦りがつのっていました。
資格の方も、「毎年一つ」の線が昭和49年には崩れていて、専門に近いもので取
れるものは取っているという状況でした。
そこで、専門外で、比較的易しいと思われるこの資格に改めて挑戦することにしま
した。
【受験対策など】
参考書等として次のものを購入しました。
『宅地建物取引の実務』 高梨 公之監修 週間住宅新聞社発行
『不動産関係法令集』 住宅新報社発行
『宅建試験 重要ポイント』 住宅新報社発行
その他『民法入門』、『刑法入門』佐賀 潜著 光文社
〈カッパビジネス〉
雑誌『受験新報』等
法令関係も、先に取った資格のなかでは、やや複雑なものもありましたが、趣旨や
技術内容があまり抵抗感がなく覚えられました。
ところが、この資格では、あまり馴染みのない民法が根底にあり、なかなか理解で
きませんでした。全体像をつかみ、テキストの中身が、多少ともわかるようになるた
め、前記のカッパブックスなども買い込んで目を通した次第です。
試験間際になっても、「だいたいわかった」との実感が沸かず、書店で受験雑誌の
直前コースが掲載されているのを見て、ようやくボンヤリとわ
かりかけた気がしました。
四者択一の試験で、本番ではやや手応えがあり、結果の発表を心待ちにしていたと
ころ合格でした。
最終電車に駆けこみで間に合ったようなもので、さらに、専門外の分野、技術屋が
事務部門を独学で勉強して、全くわからなかった契約、時効、不動産仲介手数料等々
の考え方が多少わかるようになったと思うと、喜びもひとしおでした。
翌年五月の連休から、住宅新聞などの広告を頼りに、住宅捜しに奔走しましたが、
この勉強が大いにプラスになりました。
物件価格以外に当面は仲介手数料を、さらに不動産取得税や固定資産税を手当せね
ばならず、ギリギリの物件に手を出すと後々、苦労することになります。
ただし、このような取引に犯罪まがいの行為が跡を絶たないようで、この程度の知
識で世の中を甘く見ると、大怪我をするおそれがあることを聞かされました。
私の場合は、融資を受けた銀行の係の方に、しっかりと面倒を見ていただいたおか
げで、トラブルがなくありがたかったと感謝しています。
「生兵法は大ケガのもと。クワバラクワバラ!」
さて、土地ブーム、不動産ブームになると、この資格の受験者が増加するようで、
平成の大型景気バブル経済下で受験者急増、バブルがハジケて減少と伝えられていま
す。
昭和63年の法改正で、宅地建物取引主任者を従業員10人につき1人以上置けば
よかったのが、5人以上につき1人以上置かなければならなくなりました。
この年には、地価鎮静・取引鈍化傾向にもかかわらず、不動産業や銀行関係の受験
者が殺到したようです。
試験業務を委託されている「不動産適正取引推進機構」では、この現象について
「受験者が多くなることは、今の時代に大変プラスになる。
だれもが一生に1度や2度は不動産の取引に何らかの形で
関わるので、資格の問題でなく役立つ知識として広く
みんなが勉強してほしい」
と話している由。
また、ある不動産業者も、
「不動産の売手と買手の双方が正しい知識を持つと、
トラブルが減るので歓迎」
と言っている由、全く同感です。
資格のメリットの一面を、よく表していると思います。
私の場合、宅地建物取引主任者の資格は、直接その関係の仕事にはついていません
が、自分の住宅購入および15年後の建替えのための借家探しなどに予備知識を与え
てくれた点で大きなメリットがありました。
また、民法の考え方に多少は触れて、間接的ながら労務管理その他の企業内外にお
ける管理や交渉にプラスしたと思っています。