死人と魔物の違いを考える会

 FFXのプレイを始めて、ストーリーを進めていくうちにふと思いました。『死人』と『魔物』の境界線って一体どこにあるんだろか、と。アーロン殿やベルゲミーネ、マイカは『死人』の範疇内だと思えるのデスが、ギンネムやユウナレスカになると『死人』というよりもう『魔物』なんじゃないか?と思えてくるのですな。なので今回は『死人』と『魔物』のボーダーラインを考えていこうと思います。さあ、語ってもよろしいですかな?(笑)

 FFXで『死人』として氏素性が判明するのは、判明する順番にシーモア、マイカ、ベルゲミーネ、ギンネム、ユウナレスカ、アーロン殿の6名。このうち、パーティーが敵として真っ向から戦うことになるギンネム、ユウナレスカ、シーモアは、明らかに『魔物』としての特徴を持ち合わせていると考えておりマス。ギンネムは、ルールーの言葉からも分かる通り、『もう、人間の心は無くしてしまった』存在。ユウナレスカは、ただ死の螺旋を存続させることを至上とし、それに従わぬ者を排除するだけの存在になっていたわけで、それを1000年繰り返すのに人間の心を保つ必要などなかった。そしてシーモアは、元来歪んだ目的のためにユウナを手に入れようとしていたわけデスが、死人として蘇ってからは『死体でも構わぬ』としてユウナを執拗に追い続ける…いわば、ユウナをどんな手段を使ってでも手中に収めようとし、そこにあるのは屈折して視野狭窄に陥った愛情のみ。つまり、人間としての正常な感情がどこか欠落してしまった『死人』は『魔物』になってしまうのでしょうな。

 『死人』と『魔物』が近しい存在であると推測できるのが、ティーダがスピラに来て初めてアルベド族と遭遇した時の、彼らの会話。アルベド族たちは廃虚のバージ=エボン寺院でティーダを見つけ、
『マモノだ!マモノが化けてるんだ!』
『そうだ!そうに決まってる!』
『殺っちまうか!?』
…などと物騒なことを言いマスよネ?魔物が人間に化けることが本当にあるのかどうか、ゲーム中では明らかにならないままです。しかし、『死人』が『魔物』に近い存在だと考えればこのナゾは解けると思うのデス。例えば、遺跡や洞窟などで力尽きた者が、ギンネムのように『死人』と『魔物』の中間的な存在となってうろついていることは割とよくある話で、人間の姿をしているからと言ってうっかり近づくと襲われるんじゃなかろうか、と。普通、絶対に人が居ないはずの廃虚に人らしきものがいたら、何かが化けて出てるんじゃないかと疑いますよネ。野原の荒れ果てた一軒家を一夜の宿として訪ねたら美女が住んでいて、お前は狐じゃあるまいなと疑うのと同じ理屈ですわな(笑)。
 …余談デスが、あの場面でリュックがティーダを助けたのは、ティーダと一緒にバトルをした時に、『仲間!?助かるッス!!』というティーダの言葉が分かっていたからだと思うのデス。自分達に敵意のある奴だったら、『仲間』だとか『助かる』だとか人懐っこい(笑)ことを言うハズがないし、とりあえず敵ではないだろう、と。疑心暗鬼に陥ったアルベドの男たちを適確な判断力をもって制止したリュックに拍手!

 …ま、そんなこんなで、儂の中では『死人』と『魔物』はかなり似た存在なんだろうという結論になっておりマス。気の持ちようで『死人』から『魔物』に転落する恐れがあるなら、死人やってるのもラクじゃないでしょうなあ。特にン百年(?)も正気を保ちつつ死人やってるベルゲミーネの精神的な強さたるや、並大抵のモンじゃないでしょう。だからと言っちゃなんですが、儂、ベルゲミーネさん好きッスよ。召喚獣バトルで勝つとアイテムくれるし。ようじんぼう、普段は相性値とやる気が下がるのを恐れて喚ばないんですが、どうしてもようじんぼうに逢いたくなったらベルゲミーネに喚んで貰えば登場シーン見られるし。ようじんぼうの登場シーン、すき(ユウナ風に)