Tribute


《初編》 奥多摩湖(東京都) 1995年8月8〜9日 
 
 黒鱒道中膝栗毛の最初のロケ地は東京都の水がめである奥多摩湖。50アップが数多く潜むデカバスの聖地であるが、関東屈指の激ムズレイクとしても名高い。
そんな激ムズレイクを最初のロケ地に選んだ松金コンビは、季節が真夏ということで、フレッシュな水が流れ込む場所をランガンする作戦に出た。
そんな作戦が功を奏し丹波川のバックウォーターで松さんがパドルテールのテキサスリグで
30センチの連載初バスをキャッチ。その松さんはクキ沢の流れ込みではグラブのスプリットショットで38センチの良型を追加。一方の金さんは2尾のバラシで初日を終了。
翌2日目は朝から大苦戦の展開。あまりの釣れなさに峰谷川渓流釣場(マス釣り場)の誘惑にかられたりしながら夕方まで奮闘するも2日目は二人ともノーフィッシュ。
この連載初編の時点では、バス釣りのレベルが既にある程度の域に達していた松さんと、Basser編集部員でありながらまだまだバス釣り経験値の少なさそうな金さん(失礼!)のレベルを反映した結果となりました。

《釣 果》
 松さん 2本
   ・30センチ パドルテールテキサスリグ
   ・38センチ グラブのスプリットショット
 金さん 0本



松さんが釣った記念すべき連載初バス



《二編》 亀山湖(千葉県) 1995年9月某日の二日間
 
 黒鱒道中膝栗毛の二編に選んだ場所はリザーバーとしては関東屈指の有名フィールドである亀山湖である。初編のロケ地は東京都の奥多摩湖だったので、連続でダム湖への挑戦である。
今回のロケでは
松さんは43センチ、金さんは38センチ以上のバスを釣ったら三浦編集長のお宝ルアーをゲットできるという約束をもらい並々ならぬ気合が入っていた(ただし、釣れなかったら事務所ビルの周りの草むしりの罰則付き)。
まずは亀山ロッジ前で陸っぱりからスタートした松金コンビは松さんがグラブで小型ながら2尾キャッチしての幸先の良いスタート。
しかし、午後はまったくバスを釣ることなく初日が終了。
亀山温泉ホテルで初日の疲れを癒した松金コンビは、翌日、
目覚めると時計は何と8時過ぎという大失態をおかす。慌てて飛び起き、亀山湖に向かうのが普通のバサーであるが、こうなったらゆっくり温泉につかっていこうという松金コンビ。さすがスケールの大きさが違う。

ボートハウス松下から出船したのは11時であった。
2日目に最初のバスをキャッチしたのは金さん。25センチながら
連載初バスである。この日の金さんは好調で終わってみれば小型サイズながら金さん5本、松さん2本という結果であった。
金さんがめでたく連載初バスをキャッチしたものの、編集長との賭けに敗れた松金コンビは、翌日、神保町にある釣り人社
事務所ビルの草むしりをさせられたのは言うまでもない。

《釣 果》
 松さん 4本
   ・初日はグラブで2本
   ・2日目はラバージグとソフトベイトのドラッギング
 金さん 5本

   ・グラブのスプリットショット
   ・パドルテールのテキサスリグ×2本
   ・あと2本はルアー不明


金さんが釣った記念すべき連載初バス



《三編》 琵琶湖・湖北(滋賀県) 1995年10月某日の三日間
 
 黒鱒道中膝栗毛の三編に選んだ場所は、日本最大の湖であり、バスフィッシングのメッカでもある琵琶湖・湖北である。初編、二編と関東近郊のバスレイクだったが、連載初の遠征旅行である。
この時点でバスフィッシング歴13年の松さんは、
初めての琵琶湖挑戦なんだとか。琵琶湖でのビックフィッシュを夢見る松さんだったが、スタートから金さんの朝寝坊で始まる。
朝の5時に松さんの家を出発する予定が大幅に遅れ、ようやく琵琶湖で釣りを始めることができたのは15時過ぎ。初日は松さんが6本、金さんが4本とチビバスいじめに終わってしまう。
 この琵琶湖釣行、二泊三日でのチャレンジなのだが、結局、2日目、3日目もチビバスいじめに終わってしまい、松さんのデカバスの夢ははかなく消えてしまった。
いくら琵琶湖とは言え、行けばすぐビックフィッシュが釣れるほど甘くないということでしょう。
 今回の釣行で気になったのは初日に松金さんが宿泊した
民宿よしや。そこのうなぎのスキヤキというメニューを絶賛していた二人。味もそうだが、食べ切れないボリュームに降参だったとか。
うなぎ好きの自分としては、是非、食してみたいと思った。
このような釣行以外のトピックスも黒鱒道中の魅力の一つなのです。

《釣 果》
 松さん 15本ほど
   ・初日 グラブ 30センチ×1本
       8インチストレートワームのヘビキャロ 25センチ×5本
   ・2日目 チビバスを少々
   ・3日目 チビバスを少々
 金さん 15本ほど
   ・初日 ラバージグ 25センチ×4本
   ・2日目 チビバスを少々
   ・3日目 チビバスを少々



うなぎのスキヤキと格闘する金さん



《四編》 淀川(大阪府) 1995年11月某日の二日間
 
 黒鱒道中膝栗毛の四編は、大阪を流れる淀川である。淀川といえば、バスの個体数も少なく非常に難しいフィールドという印象があるが、その淀川にトップウォータープラグ縛りのトーナメントに参加する松金コンビ。
そして、そのトーナメントの主催は、あのエヴィスジーンズで有名な
道楽である。
朝一番の新幹線で大阪入りした二人は、午前中に道楽の店長である松本一良氏とガウディーという回転系トップウォータープラグの作者で有名な森田明雄氏と合流。翌日のトーナメントのプラクティスの為に淀川に向かう。
城北ワンドという有名ポイントを半日攻めたが、誰一人としてバイトなし。初日、グラスロッドと道楽プラグのキャスト練習で終わったのであった。
その後、
道楽の山根英彦社長と合流。夜の街へ繰り出した。Basser誌に初登場の山根英彦社長は、宴会の席で熱く語る。「淀川には7メートルのバスがいて、この前も川で手を洗っていた同船者がウォータースプラッシュとともに水中に引きずりこまれた」とか。山根ワールド全開である。
深夜まで飲めや歌えのドンチャン騒ぎのご一行。最後は、酒が弱い松さんをガウディーの森田氏と金さんが担いでタクシーに乗り込み、ようやくカプセルホテルに辿り着いた松金コンビ・・・。

 翌日、朝5時半に道楽前に集まったトップウォータープラッガー集団。そして6時半に戦いの火ぶたが切って落とされた。松さんはガウディーの森田氏、金さんは山根社長と同船。思い思いの場所に散っていった。
結局、20数名の参加者でバスを釣ったのは40センチ強の1本のみ。44センチのリミットを達成した人は一人もいなかった。しかも、今年のトーナメントで初めて釣れたバスだったとか。
松金コンビは十分に道楽ワールドを満喫したものの、
淀川のバスには完敗したのであった。

《釣 果》
 松さん 0本
 金さん 0本


道楽の山根社長。濃いキャラ全開でした。



 《五編》 相模湖(神奈川県) 1995年12月7〜8日の二日間
 
 黒鱒道中膝栗毛の五編は、神奈川県の相模湖である。相模湖と言えば相模湖の下流に位置する津久井湖と共に泣く子も黙る激ムズレイクとして有名である。それでなくても12月初旬という難しい時期である。松金コンビ、どうなることやら。
そんな松金コンビだが、松さんは自信があり気である。どうやら相模湖は
ホクロの位置もわかるほど知り尽くしているらしい。
相模湖初日はかなり冷え込んだらしく相武ボートの桟橋は真っ白に霜が降りていた。そんな厳しい状況の中、しかも相模湖相手に松さんは初日にゲーリーグラブとガンターフットボールジグで
35センチのバスを2本キャッチするという会心の釣りを見せる。相模湖初挑戦の金さんは残念ながらノーフィッシュ。
その松さん、夕食あたりから体調を崩し、宿につくと高熱を発してしまい、翌朝の9時までダウン。しかし14時間睡眠で何とか体調を持ち直した。
 松さんが朝までダウンしていたため、翌日は昼近くのスタートとなってしまう。青田ワンドまでエンジン船で牽引してもらいエレキで釣りあがる松金コンビ。そして、金さんに待望のヒット。ボディーシャッド3インチジグヘッドで
36センチをキャッチ。金さんの連載での最大魚である。
2日目を勝負の日と決めた二人、このまま金さんの勝利かと思いきや、松さんが便意をもよおしたと偽って立ち寄った白岩園キャンプ場の桟橋で35センチクラスのバスをゲーリーグラブでキャッチ。何とかドローに持ち込んだのであった。
 この日、負けた方が相模湖沿い国道20号にある
日本一まずいラーメン関所でラーメンにチャレンジすることになっていた。バス釣りではドローだったためジャンケン決着の末、敗者の金さんがチャレンジするハメに。
恐る恐る食べたラーメンは
期待外れに美味しかったとのこと。一方、ジャンケンに勝った金さんはすぐ隣にあるラーメンチェーン店に入ったのだが、こちらは普通の味だったとか・・・。

《釣 果》
 松さん 3本
   ・初日 35センチ ゲーリーグラブ4インチ、スプリットショット
       35センチ ガンターフットボールジグ1/4オンス
   ・2日目 35センチ ゲーリーグラブ4インチ、スプリットショット
 金さん 1本
   ・2日目 36センチ ボディーシャッド3インチ、ジグヘッド


初日は松さんが地元の利で圧勝



2日目は金さんが意地の先制パンチ


しかし松さんが起死回生の同点アーチ



《六編》 牛久沼(茨城県) 1996年1月某日の二日間
 
 黒鱒道中膝栗毛の六編は、茨城県の牛久沼である。相模湖と言えば河童(かっぱ)とウナギで有名だ。湖岸は葦が延々と広がるマッディーシャローレイクである。
しかし、二人が訪れたのは厳寒の1月である。この時期にこの湖を二人はどう攻略するのか?どうやら
ウナギが目当てのフシもあるが・・・。
 初日はオカッパリで攻める二人。しかし沖には白波がたつほどの強風。しかも、湖岸は凍っており、パドルテールのテキサスリグが水中に沈んでいかない。
あまりにも釣れなさそうな状況に、二人は霞ヶ浦への移動を決意する(今回は牛久沼編ではなかったのか?)。
 土浦についた二人は冬の定番である新川の温排水エリアに。そして金さんがゲーリーグラブのスプリットショットリグで35センチクラスのバスをいきなりキャッチ。
しかし、この1匹で我に返った二人は、今回が牛久沼編であることに気づき、再び牛久沼へ向かう。
向かった先は牛久沼の最下流に位置する
通称「八間落とし」。牛久沼は相変わらず強風でウサギが飛んでいたが八間落としは風からプロテクトされていた。
ここの水門を攻めるといきなり
松さんにヒット更には金さんにもヒットし、初日の釣りを終えた二人。
 二日目は茎崎橋のたもとにある吉乃屋からエレキで出船した二人。しかし、今日も昨日と同様の強風が吹き荒れ、バイトのなさも相まって二人の戦意は喪失していく。
ここで二人はボートでの釣りを諦め、上陸(オカッパリ)を決意する。
ウナギでスタミナを充填した二人は、残りの時間を昨日のヒットポイントである八間落としに賭ける。
そして八間落としに到着すると松さんにすぐバイト。そして松さんが4本のバスを立て続けにキャッチして
松さんの圧勝で牛久沼の釣りを終えたのであった。
《釣 果》
 松さん 5本
 金さん 2本


初日、霞ヶ浦へ移動の反則行為で金さんがキャッチ


二日目、今回の本命のウナギをたしなむ金さん


厳寒の釣りは経験の差で松さんが圧勝



 
 
 
 


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